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インフルエンザが流行? 体調悪いのは、歳のせい?風邪か?分からない? [編集作業]

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昨年の今日は大雪!だった。今年はインフルエンザが流行?

世間では風邪とインフルエンザが流行していると聞く。Facebookを見ていると、友人がインフルエンザでダウン。お世話になっている夫妻も夫婦でダウンとのこと。編集室に閉じこもり仕事をしているので、世情が分からなくなる。会社に行く仕事なら職場で休んでいる人が多くなり、風邪が流行っていることに気づくし、友人と会うことがあれば、

ゴホゴホしていたら、そんな季節だと分かる。

逆に世間と隔離された場所で仕事しているから、ラッキーと思われるかもしれないが、風邪ということで考えた。この数週間、非常に体調が悪い。というより集中力がない。入れ込んで仕事をしていると、自分が疲れ果てていることに気づかないことがある。朝、家を出るときは元気だったお父さんが、会社で急死ーそれが過労死だ。

毎回、それを医者に注意されるが、今回はそこまで行っていないと思う。なのに、先週あたりから集中力が弱っている。昼飯を食べると急激に疲れが出て、横になるとそのまま寝てしまったり。それでいて夜は夜で0時前後には寝る。

老化? 老人世代に突入か?

とも考えた。これまで僕は朝は弱いが夜に強く、一度起きると
なかなか寝ない。だから、しっかりと酒を飲んで酔っ払い、眠気を呼び出す必要があった。が、この数年、午前中に目がさめる。これはお年寄りのパターン。だから、夜も早く眠くなるのか?とも考えたが、これで昼寝をするのだから、完全に老人だ。

いや、待てよ。もしかしたら、過労か? 

考えると、一昨年の撮影から、ほとんど休んでいない。いや、撮影後に1〜2週間ほどダウンしたか? 心配されるので記事にはしなかったけど。いつもは1〜2ヶ月はダウンする。「青い青い空」のときは半年近く寝たきりになった。

昨年は沖縄取材と「明日にかける橋」全国公開。1年間、休みなく走り回り。昨年暮れから編集。んーー実はかなり疲れているのかも? もしかしたら、風邪か? このところ朝、寒くて目がさめることがある。で、ここで風邪をひいてはいけないと、いつもなら夜も暖房をつけずに仕事をしていたが、スイッチオン。同世代の友人がTwitterで

「僕はまだ暖房なしで、仕事しています!」

と返事。その後、彼は風邪をひいてダウン。ししし、私らはもう若くないんだよ〜と笑いつつ。あれ? もしかしたら僕も風邪? でも、咳はでない。熱っぽくなることはある。体もときどき重い。んーやばりなあ。体より集中力が続かないのが困る。1月ももう下旬だ。とにかく、暖かくして作業する。


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沖縄を見つめることは、日本を見つめること。未来を見つめることに繋がる。 [沖縄の現実]

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沖縄を見つめることは、日本を見つめること。未来を見つめることに繋がる。

沖縄戦ドキュメンタリーを作る上で、沖縄戦だけではなく、太平洋戦争も勉強しなくては!と思えた。なぜ、日本がアメリカと戦争することになったのか? なぜ、沖縄で戦闘することになったのか? その辺の疑問を解くには「太平洋戦争」を知る必要があった。

調べていくと、アメリカの前に日本が戦争をしていた国がある。それが中国だ。日中戦争である。では、なぜ、中国と戦争することになったのか? それは日露戦争が関わっている。そんなふうに歴史というのは一部だけを勉強しても全貌が見ない。とりあえず、太平洋戦争を調べた。

そもそも、おかしいのはなぜ、学校教育で、日本史で、太平洋戦争を学ばないのか? 中学でも、高校でも、そこに行き着くまでに三学期が終わる。おまけに僕は中学時代からの映画ファンだったが、なぜか? 戦争映画には興味がなかった。友人ではめちゃめちゃ詳しい奴がいるのに!

興味なし。それでも「トラトラトラ」や「ミッドウェイ」は見ていた。当時、盛んに作られたベトナム戦争ものの方がよく見ただろう。そんなことで太平洋戦争は一般的なことしか知らなかった。それが今回勉強していろんなことが分かった。


その意味ではまず、「沖縄戦」を見つめることの重要さをますます感じている。沖縄を見つめることが今の日本、未来の日本を見つめる大きなきっかけとなるはずだ。

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FCXのディスクがいっぱい?!どーすりゃいいの? [編集作業]

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FCXのディスクがいっぱい?!どーすりゃいいの?

さてさて、次の作業は決まったが、コンピューターが「ディスクがいっぱいです」と言ってきた。使い始めて1ヶ月足らず。finalcutXもかなり使えるようになった。が、まだまだ分からないところも多い。プロジェクトを保存する容量がなくなったということだと思うのだが、7のように、HDDの指定を変える方法が分からない。

7なら、環境設定で変更できたのだが、Xの環境設定にその選択がない! あれこれ触るが、分からない。以前は「書き出し」だったものが、Xでは「共有」だし。名前を変えられるとお手上げだ。とりあえず、今のディスクに入っているものを他に移す。写真とか結構、容量を食っているので移動させたいが、時間がかかる。

そんなこんなで悪戦苦闘中!


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沖縄戦ドキュメンタリー報告 今後の作業を考える? [編集作業]

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沖縄戦ドキュメンタリー報告 今後の作業を考える?

このブログは基本的に皆さんへに読んでもらうための記事として書いているが、ときどき自分の頭を整理して、今後の展開を決めるために「考え」を文章にすることがある。そのときのものは少し分かり辛いかもしれないが、「あー、あれね!」と思ってご容赦頂きたい。

監督業をする前はライターを一時期していたこともあり、読者に読んでもらえる文章を書くことで原稿料をもらったいたので、今も読者が読み易い。分かりやすい。面白い。興味を持てるという観点を忘れないようにして書いている。が、自分の考えを整理するときは、そういかないこともある。今回はそんな1つだと思ってほしい。

編集のタイムラインに乗った映像は現在、9時間分。かなりな長さだ。でも、これによって流れや全貌が見えてきた。さて、次はどう進むか? 基本的な作業はあるが、十分な時間がないこと。同時にさらに細かな全貌を掴みたいことがある。その目的からいうと、証言部分の編集だろう。

現段階では使えそうな証言は全てラインに乗せてある。が、他の証言と重複するもの。なくても成立するもの等を削除していくと、短くなる。それをすると、その前後に入る映像も明確になる。すでにいくつかは入れてあるが、さらに前に進められる。

証言もまだ6人分しか切り出しをしていない。あと5人分ほどある。なのでまず、6人分の選り分けをしてから、残りの切り出しにした方が、誰が何を言っているか?を把握しやすいと思える。1人1時間。10人ほどの証言。それも2年前に取材したものもあるので、その全ては記憶していない。が、編集しながら、それを全て把握して、必要な時点で「あの人の、あの証言をここに入れよう」と決めていく。


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平和祈念公園に行っても、意外に気づかない陸軍第32軍司令豪? ここで沖縄戦は終わる。 [沖縄の現実]

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平和祈念公園に行っても、意外に気づかない陸軍第32軍司令豪? ここで沖縄戦は終わる。

沖縄修学旅行の定番は平和祈念公園だろう。いつ訪れても修学旅行生を多く見かける。ただ、その多くは笑顔で友達と記念写真を撮っており、この場所がどんなところなのか?分かっていない気がする。

また、公園自体があまりにも美しく整備されており、沖縄戦の最後の舞台となったことを感じさせない。豪華な慰霊碑はたくさんあるが、毎回、疑問を感じてしまう。

そんな公園の一番端まで行き、階段を上がり、もう一度下ると、沖縄に配属された陸軍第32軍の最後の司令官豪がある。礎のあたりには観光客が多いが、そこまで行く人は少ない。係員に場所を聞いても「よく分からない」といわれることさえあった。そんな場所で司令官・牛島中将は自決して果てている。

それが1945年6月23日。沖縄で組織戦が終わった日である。その話は映画「沖縄決戦」(岡本喜八監督)で詳しく描かれている。実際に訪れてみると、いろんなことを感じる。断崖絶壁の裏側になる洞穴。その先は海。日本軍はそんなところに隠れなければならないほど、追い詰められていたことが分かる。

僕らがそこを訪れた時、日本人観光客はゼロ。やってきたのはアメリカ人家族。幼いブロンドの女の子の手を引きやってきた。基地で仕事する兵士が休日で来たのか? 「日本軍の司令官が自決したところだ」と娘に説明していた。二度目、三度目に訪れた時も、観光客はいなかった。

公園の果てなので、行きづらい場所ではある。でも、こここそ修学旅行生に見せるべきだと思うのだが...。もし、沖縄に行く機会があり、平和祈念公園を訪れるなら、32軍の司令豪にも足を延ばしてほしい。いろいろと感じるものがあるはずだ。


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大手テレビ局の沖縄戦ドキュメンタリー。いろんな意味で勉強になる。 [編集作業]

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大手テレビ局の沖縄戦ドキュメンタリー。いろんな意味で勉強になる。

沖縄戦ドキュメンタリーを製作する上で、同種の作品はかなり見た。最近、よく例に挙げる大手テレビ局の番組。制作費も十分にかけ、取材もよくしており、真似のできないものがある。ただ、その番組から沖縄戦の「悲しみ」は伝わって来ない。

理由をいろいろ考えた。ナレーターが沖縄戦を知らずに、冷静に、ニュース原稿のように読んでしまったことで、伝わらないということ。ディレクターがお仕事で「史実」を伝えればいい!と思っている。「悲しみ」を伝えようとは考えていないこと。等を想像していた。だが、改めて、その番組を見てみて後者の想像は違うかもしれないと思えた。

ディレクターは「悲しみ」を伝えようとしている。でも、それができていないというのが事実かもしれない。あるエピソードを見直して、結構、切り込んでいる部分があった。ある兵士の手紙が紹介される。「ここでその手法を使うか!」という表現。「なかなか、やるな?」と言いたくなる。でも、全体として「悲しみ」は伝わらない。

なぜか? 考えたときに、一つには製作したテレビ局の体質。報道がメインの局ということもあり、客観報道がモットーだ。まあ、そもそも客観報道なんてありえない訳で、その局がやっているのは概要説明だ。結果、本質を伝えないことが多い。なのに日本人は「客観報道が大切」と未だに信じていることが多い。

そのことは以前にも詳しい記事にして、客観報道の問題点。人は神ではないので、俯瞰ではものを見れない。報道は偏っているから意味がある?ということを書いたので、そちらを読んでほしい。今回、言いたいのは、そんな客観報道を信仰する局なので、ドキュメンタリーでも、あえて突き放して描いてしまったのが真相だと思える。

思えば、その局のニュース番組。どんな大惨事を報じても「悲しい」と感じることはない。「へーー大変ねえ」と他人事のようにしか感じない同じ体質でドキュメンタリーを作っている。ディレクター自身がそんな体質に縛られたのか? 上司からあれこれ言われて、いろんな表現を止められたのか?

いずれにしても、それが「悲しみ」を伝えられない背景だろう。なぜ、他局で、みのもんたが朝の情報番組で人気だったか? なぜ、久米宏や古舘伊知郎が「報道番組」で支持されたか? それでも相変わらず、感情の伝わらないニュースを全国に流している局ならではの、古い体質がドキュメンタリーをも毒しているのだろう。

これは「教育」にも似ている。1853年、ペリー来航。1867年、大政奉還。と事実だけを暗記させようとする日本史の授業。そこから学べることは少ない。歴史から学ぶ大切なことは、悲しみを繰り返さないこと。それが一つではないか? なのに、太平洋戦争の章になる前に3学期は終わる。それが日本史の授業。それを踏まえて、今回の「沖縄戦ドキュメンタリー」を作る。沖縄戦とはどんなものか? それを伝えたい。

客観報道の記事=>https://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/2016-01-10-5



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太田監督の映画製作日記ーバックナンバーが読めます!三つのブログ [2018]

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太田監督の映画製作日記ーバックナンバーのお知らせ

毎日アップしている記事。バックナンバーがブログで読めます。カテゴリー別に分けてあり、検索もできるので便利です。作品ごとになっていて、

●「明日にかける橋」監督日記

企画時からキャスティング、撮影、編集、完成披露試写会、宣伝、全公開、地元公開、そして今週末のアンコール上映まで。その先もお知らせがあるごとに更新します。現在、So-netブログ映画部門で10位。

https://cinematic-arts.blog.so-net.ne.jp

●「朝日のあたる家」監督日記

こちらも企画時から撮影、公開、DVD発売。その後の展開。最近は社会派の記事は全部、こちらにアップ。安倍内閣、トランプ、原発問題、さらには精神病、アッキード事件、ディープステイトの件まで。「朝日」路線の硬派記事を多く掲載。現在、So-netブログ映画部門で16位。

https://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp

●「ドキュメンタリー沖縄戦」監督日記

これが最新作。春完成予定のドキュメンタリー映画。沖縄取材、沖縄戦勉強から、編集、この後は試写会、公開まで経過を詳しくレポートします。沖縄問題、戦争のことも綴ります。

https://okinawa2017.blog.so-net.ne.jp

ジャンルを選んでクリックすれば、その記事がズラーと出ます。映画界で仕事したい方。監督になりたい。俳優になりたい。スタッフをやりたい。という人も、現場の様子、作業の流れがよく分かる記事がいっぱい。

映画ファンの方も映画サイトでは伝えない、過酷な現実も掲載しています。もちろん、舞台裏も詳しく書いているので、映画が2倍楽しくなるはず。興味ある方は是非是非、お読みください。



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ニューヨークのファーストフードの時給は1402円! 日本は? [MyOpinion]

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ニューヨークのファーストフードの時給は1402円! 日本は?

ニューズ・オプエドを見ていると、この1月から実施されるNYの最低賃金、時給が紹介されていた。

従業員11人以上だと、15ドル(1ドル=110円で1650円)

10人以下だと、13ドル50セント。

ファーストフード店は12ドル75セント(約1402円)

日本のファーストフード店は今も1000円前後だ。400円も少ない。先日も記事にしたが、昨年、映画祭で訪れたLAの食べ物は高かった。でも、マーケットで食材を買えば、さほど日本と変わらない。むしろ安いものもある。つまり、人件費が高いということ。これはどういうことか?というと、日本の人件費が安い。日本人は安い賃金で長時間働かされているということだ。

それは何か?というと日本はもう先進国ではない。後進国ということなのだ。先日聞いた韓国のファーストフードのバイト料さえ、日本より上だったと記憶している。それは日本が貧しい国ということなのだ。にも関わらず、「日本は今も、経済大国!」と僕も少し前まで思っていた。そのことは少し前に記事にしたので、ぜひ、そちらを。

もはや経済大国ではなく、後進国となった日本。それを感じていたところに「オプエド」ニュースでトドメ! 日本に多くの観光客が来るのは、物価が安いから。「日本が愛されているから」ではない。そんな日本に誰がした! アベノミクス効果だろう....とカリントウを食べると歯がかけた...。日本ではない、僕の健康もボロボロのようだ。また、歯医者に行かねば。。



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沖縄戦ドキュメンタリー報告 首里城には行くが、意外に気づかない第32軍司令部跡。 [沖縄の現実]

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沖縄戦ドキュメンタリー報告 首里城には行くが、意外に気づかない第32軍司令部跡。

写真は独房ではない。沖縄に派遣された牛島中将率いる第32軍の司令部である。これは首里城エリア内にあり、城門を潜る少し手前にあるのだが、意外に気づかず。僕も最初は見過ごした。

岡本喜八監督の力作「沖縄決戦」で小林桂樹らが作戦指揮を取る舞台となった場所である。内部はすでに崩壊し危険なために閉鎖されているが、この中で蟻の巣のように地下に掘られた巨大基地になっている。米軍の攻撃にここを捨て、32軍は摩文仁の丘の豪に移動する。



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沖縄戦の資料本。涙しながら読んだ。心に突き刺さるとはどう言うことなのだろう? [沖縄の現実]

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沖縄戦の資料本。涙しながら読んだ。心に突き刺さるとはどう言うことなのだろう?

昨年、「4回泣ける」と言うのがキャッチフレーズの映画があった。友人が見てきて、こういった。

「一度も泣けなかった〜。監督の「明日」の方がたくさん泣けたよ」

嬉しい話だが、観客を泣かせると言うのは本当に難しい。よく映画を見ていて、悲しい場面なのに全然泣けない。伝わって来ないと言う経験をしたことはないか? この数年、沖縄戦の本を読んでいるが、なかなか涙する...と言うものはない。想像力が足りないと言う側面もあるだろうが、書き手にも問題がある。

戦争体験をした方の手記。悲しみが綴られている。が、それが伝わって来ない。なぜか? 一つには筆者の周りで犠牲になった方々の記述。誰が誰か分からないことが多い。ご本人は家族だったり、友人だったりするので、よく知っているが、どんな人だったか? その人の背景や特徴が詳しく描かれていない。

例えば、こんな経験はないか? 旅客機事故があった。死んだ人の名前がニュースで読み上げられる。視聴者は

「可愛そうにねえ〜」

と思っても涙しない。知らない人だからだ。その中に自分がよく知る人の名前があれば、驚き、悲しみ、号泣するだろう。何が違うのか? その人の日常を知っている。子供の頃を見ている。一緒にご飯を食べた。旅行にも行った。そんな共通体験があるから、悲しいと思える。

それがない人に悲しみはさほど抱かない。それが人の感情。つまり、先の戦争体験者の手記は、筆者がよく知っている人たちなので、その辺を割愛している。戦争中に死んだこと。犠牲になったことをひたすら書いている。それも十人も二十人もの登場人物となると、読者は誰が誰か分からなくなる。映画や漫画なら視覚で説明できるが、文章で多くの人を描き分けるのはプロの作家でもかなり大変。

それを文章を書くことを仕事としない人が綴っているので、余計に分からない。ご本人は大きな悲しみを抱え、そんな戦争を繰り返してはいけないと手記を残したのだが、その悲しみが伝わって来ない。何より描かれた人たちのことを読者が把握できないのだ。

悲しみを伝えるには「技術」も必要。でも、技術だけでもダメなことも感じている。沖縄戦のドキュメンタリー。先日も書いたが、大手テレビ局が作った番組。金も時間もかかっている。なのに悲しみが伝わらない。ナレーターは

「多くの沖縄の人たちが、戦争に巻き込まれて行くのです」

と悲しそう説明する。が、全然、悲しくない。映画でも、悲しいはずなのに泣けないー先に説明したタイプの作品が多い。それは何か? 多くはディレクターや監督が、その題材に興味がない。悲しみを感じていない。

「ここまでやれば泣くだろう?」

と言う思いで作っていることがある。大手テレビ局の番組Dは明らかに悲しみを伝えようとは思っていない。本人も悲しみを感じてはいないだろう。史実を伝えると言う「仕事」をしているだけなのだ。

そんな中、今、読んでいる「沖縄県史 沖縄戦」ーある章を読んでいて涙が溢れた。その本は教育委員会が発行しているもので、どちらかと言うとお堅い資料本。教科書とか辞典に近いと思っていた。が、読んでいて涙した。

著書が「怒り」と「悲しみ」を感じながら、執筆しているからだと思えた。泣かそうとは思っていない。しかし、戦争への怒り、日本軍への疑問、犠牲になった人たちへの思い、

「同じ悲劇を繰り返してはいけない...」

と言う強い思いを持って書かれているのだろう。映画でも、小説でも、漫画でも、音楽でも、演技でも同じだ。技術も大事だが、思いが人の心を打つ。そんなことを思い返している。


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