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沖縄戦ドキュメンタリー作業報告 戦争体験者の生の声こそが悲しみを伝える。 [編集作業]

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沖縄戦ドキュメンタリー作業報告 戦争体験者の生の声こそが悲しみを伝える。

昨日は予定通りにロングインタビューの1人目。その前半の抜き出しをした。お話の得意な方でも、話が行ったり来たり、話が逸れたり、本題とは違うことを話したりということがある。その辺を細かく話の流れを確認しながら抜き出す。

例えば、一つの話を始めて、途中で別の話題になり、さらに別のことになり、質問をして先の話の結末を訊いて、ようやく最初の話が完結するという場合もある。そんな時は最初の話を切り出し、その後をスキップ。最後の結末を切り出して、その二つを繋げるという作業をする。

当事者と会って直接話をすると、人間の脳というのは、それをうまくつなぎ合わせて理解するが、それを録音や映像にすると、聞いていて意味が解らなくなることが多い。なので、雑誌やテレビの取材でも、後で必ず編集という作業をする。ドキュメンタリーも同じ。

そんな証言。もちろん、僕がインタビューしているのだが、改めて映像で確認すると、戦争時の悲惨な状態が伝わって来る。死体が散乱した道を歩いた話。海に死体がたくさん浮かんでいる話。その手の話は文献で読んではいるが、実際に見た方の生の声を聞くとリアリティが違う。それを文章にすると、単なる事実の伝達となり悲しみが失われる。

沖縄戦の本は今も数多く出版されているが、今回映像によるでドキュメンタリーにしたのは、その意味が大きい。そして戦争体験者の方々はすでに80代、90代だ。今、お話を聞かせてもらわないと、もう機会がなくなってしまう。文章で残しても、やはり悲しみが抜け落ちていく。体験者による生の声こそ、本当に意味で戦争の悲しみを伝えてくれる。作業を続ける。


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