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原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」 2013年公開 [原発事故]



原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」

2013年公開

並樹史郎、斉藤とも子、いしだ壱成、山本太郎

監督、脚本 太田隆文

公式hp=> http://asahinoataruie.jp


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Fukushima50ーはどう見ればいいか?=誘導されてしまう危険性 [原発事故]

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Fukushima50ーはどう見ればいいか?=誘導されてしまう危険性

以前に原発事故の映画を作った者として、とても興味があった。映画はオープニングから地震が起こり。パニック映画等でありがちな長い人物紹介はない。有名俳優を多数起用しているので、誰が誰でという混乱もなく見れる。それぞれの役者が個性的なので、その俳優を知らなくても役どころも分かる。

金も時間もかけている。津波はCG。福島第一原発もリアルに再現。原発内もよく出てきている。事故のことも、とてもよく調べて再現。僕も徹底取材したので、それが分かる。それでいて専門知識がなくても分かる表現。退屈させないスピーディな展開。感動の場面もある。俳優も熱演。「なんで、この人がこの役?」というよくあるミスキャストもない。全てがよく出来ているのだが、色々と疑問が残る。ひっかかるものがある。

吉田所長も東電も実名で出てくる。ただ、あるべき事実で描かれていないものがある。ここは難しい。その事実を描くのも描かないのも作家の選択。だが、その事実を描かないことで意味が違ってしまうことがある。その代表が菅直人総理。ヒットラーを悪役として描くために、エキセントリックな部分ばかりを見せるように、この映画の菅直人も怒ってばかりいる(確か、彼だけ実名ではなく総理という表現だったはず)

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また、彼が福1に乗り込んだことでベントが遅れたというのは、当時の野党が流したデマなのに、そのまま描いている。政府が「海水を使うな」と指示したという話も、本当は東電の判断。炉心が塩水で使えなくなるのを恐れて止めた。なのに政府からの指示と描いている。つまり、これらは当時言われたこと。のちにデマだとわかったことをベースにして、菅総理、あるいは民主党の失態だと指摘している。が、どちらも事実ではない。なぜ、デマをそのまま描くのか?

映画では官邸が邪魔ばかり、東電本社は翻弄。現場は大混乱という描き方。だが、当時、東電は官邸に情報を上げず、そのことで総理は苛立ち、現場に乗り込んだ。その辺の背景も描かれていない。ただ、吉田所長を始めてとする職員の活躍は映画の通りで、吉田所長は信頼のできるボスであったことは、僕も元職員に取材して聞いている。

けど、この映画だけ見ると「彼らの活躍で原発事故は終息した!」という印象を持つ。実際は今も事故は続き、放射能を出し続け、近所の人たちは家に帰れないでいる。放射能被害も出てる。その部分は全く描かず、日本を救ったヒーローであるかのようなエンディング。

ただ、それは作家の自由。「俺は職員の活躍だけを描きたかった」ということかもしれない。それが映画だ。でも「原発の危険性」「不十分な安全性」「電気は足りている」「安倍が津波対策を止めたことで起きた事件」ということには全く触れない。災害で起きた不幸な事故という描き方。人災ではなく天災。それを素晴らしい50人が命をかけて日本を救ったという話に集約している。

これは「特攻隊は国を守るために死んだ」と美化するのと同じ手法。人の命を犠牲にした攻撃ー残虐性を見つめず、死んで行く若者を英雄として賞賛するのと同じ。「原発はやはり危険」「やめるべきだ」とのメッセージもない。注意して見ないとヤバイ。

製作面から見るとこんなヤバさも!=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-07

分かりやすく書きました=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-08

吉田所長が否定したデマも描く?=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-09-2

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原発事故の悲しみを描いた映画「朝日のあたる家」(2013年) [原発事故]

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原発事故の悲しみを描いた映画「朝日のあたる家」(2013年)

山本太郎、いしだ壱成、出演。太田隆文監督作品。


大手映画チェーンからは上映拒否を受けたが、全国23館の独立系映画館が次々に手を上げて公開。大ヒット。その後、世界6カ国で上映。ロスアンゼルスの映画祭では優秀賞受賞。

日本各地で自主上映が2年ほど続いた。が、テレビでは未だに放映されていない。現在は宅配ゲオでDVDレンタル中。販売はamazon、楽天で。

公式hp=> http://asahinoataruie.jp
予告編= https://youtu.be/f-8nbq4fhhQ




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原発事故から10年。今日は3月11日 [原発事故]

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 あれから10年。この先の10年。


 Facebookは休止中だが、本日、3月11日のみ記事を上げる。明日からまた休止だが、思いを記録しておきたい。10年前のあの日、僕は4年がかりの映画を完成。東京公開がスタートしたことで安心。疲労が吹き出してダウン。過労で動けなくなり、自宅入院状態。

医者から「とにかく休みなさい。休める限り休みなさい。これ以上、仕事をすると過労死するよ!」と言われた。薬で治るものではない。体の全機能が低下。1日に1回。近所のスーパーにヘロヘロで買い物に行くのが精一杯。そんな時期だった。ちょうど今も似たような状態。今回は3年で2本の映画を制作。ダウン中。10年経っても同じことをしている。

 あの日に戻ろう。自宅入院状態、ベッドで寝ていたら揺れが始まる。いつものレベルでないことが分かる。部屋にある高層ビルのような本棚に囲まれたベッド。いくつかの本が落ちる。「ダメだ。このまま、本棚が倒れ、アパートが崩壊し、その下敷きになって死んでしまうのか?」 逃げる気力もなく、揺れる本棚を茫然と見つめていた。長く続いた揺れが収まり、死なずに済んだな....とテレビを付けてみた。

 各地の状況がリレーで報じられている。そんな時、東北の映像で印象的な建物に高い波が襲いかかるものがあった。「あれ・・・原発じゃないのか? あんなに波を被って大丈夫なのか?」と心配になったが、アナウンサーは何も説明をしなかった。あの津波が押し寄せたのは、地震が起こってから何分後なのだろう? その後、パニック映画の1場面のように巨大な津波が街を押し流す映像が流れ始める。


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 津波というと北斎の浮世絵のように大きな波が襲って来るもの?と思っていたら、そうではなかった。「海がやって来る」という表現が正解。大量の水が陸に上がってきて、全てを飲み込み、押し流していく。家が流される光景なんて初めて見た。しかし、その時すでに福島第一原発では全電源喪失。メルトダウンに向かって爆進していたのである。

 寝たきりだったので、原発報道もずっとテレビで見ていた。あれこれ考える。チェルノブイリ、スリーマイルズ島の事故があっても、「日本の原発は優秀。安全です」と言われていたが、同じような事態に陥ったのだ。それでもテレビに出ている人たちは「放射能は漏れていない」「炉心溶融は起こっていない」爆発があっても「爆発的事象」と表現。学者の中には「あれは東電側の作業の一つだ」と言っていた。本当かな?と思いつつも、「専門家が言うなら、そうなのだろう」と自分を納得させようとした。

 その後も伝わって来る情報の断片。何か?おかしい。自宅入院状態を脱し、近くなら歩いて行ける状態になった頃。リハビリを兼ねて原発事故を調べてみようと思った。まずは近所の図書館で事故後の新聞や雑誌を確認する。取材の基本だ。その段階で早くも衝撃を受けた。ある週刊誌記事のタイトルはこうだ。「放射能が東京にやって来る」やはり放射能は漏れていた。そして、福島第一原発から遙か離れた東京にまで流れて来て、降り注いだのである。その日の行動を思い出すと、自宅入院状態の僕は、何かの用で近所の郵便局に行っている。往復10分ほどの距離だが、その間、僕は降り注ぐ放射能の中を歩いていたのだ。

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 図書館にあ全ての新聞記事、雑誌を閲覧した。さらにネット。当時、注目されていたのは小出裕章さんが出演する「種まきジャーナル」。そしてTwitterでもあれこれ情報を探した。街で反原発デモが始まっていたが、ネット上ではそれを批判する者も多かった。そんなデモの先頭に山本太郎が立っていた。そのことで彼は仕事を干され、事務所を辞めることになる。僕なりに、あれこれ調べ、考えると、テレビ報道とは違い、原発事故は大変なことになっていることと思えて来た。

 セシムは日本中に拡散している。半減期は30年。プルトニュウムのことは報道されない。こちらの半減期は何万年だ。なのに「食べて応援」と福島物産展が各地で開かれ盛況。そんな中、小出裕章さんは情報を発信。山本太郎はデモの先頭に立つ。多くの人が自分ができる何か?をしている。同時に、「原発事故は大したことなかった」「放射能は漏れていない」と信じ切っている人も多い。原発問題を訴える人たちを批判、攻撃。「放射脳」「プロ市民ばかり」「黒く汚い奴ら」「福島差別」「不安を煽るな」何を考えているのか?と憤りを感じた。

 情報がない。マスコミが事実を報じない。でも、あれこれ調べればいろんなことが分かってくる。ただ、多くがそこまでしない。知りたいけど情報がない人たちがいる。そして、原発事故は進行中。さらに日本には54基の原発があること。それを推進するためのからくり。原子力ムラの存在。マスコミとの癒着。日本の現実が見えてきた。金儲けのために地獄に向かって一直線。これではいけない。どうすればいい。何か自分にできることはないか? けど、何もできない。小出先生のような知識もない。太郎さんのような知名度もない。でも、何かしなければ......考える日々。そうだ。僕は映画を作る仕事をしている。映画で原発事故を伝えられないだろうか? テレビはダメでも映画なら可能かも?

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 しかし、思い出す言葉がある。映画界では「原発の映画を撮ったら2度と商業映画は撮れない」そんな話がある。その段階でようやく意味が分かった。裏側のからくりに興味を持たれては困る人たち。会社。企業。政治家たちがいる。だから、原発映画を作らせてはいけないと言うことだろう。その昔、田原総一郎はテレビ東京のディレクター時代に「原子力戦争」と言う小説を書き、会社をクビになった。「東京原発」と言うコメディはあったが、「チャイナシンドローム」のような映画は日本にはない。そう言うことなのだ。

 だからと言ってそのままでいいのか? 僕は毎回、過労で倒れるまで映画製作に打ち込む。その時も過労で半年近く寝込んだ。下手したら過労死して311を体験せずに死んでいたかもしれない。それで死なずに、津波をテレビで見続け、原発事故に関心を持ったのも、運命かもしれない。僕の映画のテーマは「子供たちに伝える大切なこと」なのに、子供たちの将来を破壊し、健康をも奪う原発事故。その現実を知りながら、何もせずに、また、数年後に「子供たちに伝えたいこと」と青春映画を撮っていていいのか? 本当に大切なことを伝えずにいて後悔しないか? 毎回、映画作りは「遺作」と思ってやる。過労で倒れるまでやる。なら、原発映画が遺作というのはどうか?

 遺作にふさわしい題材ではないか? 死んでしまえば干されても、映画が撮れなくなっても問題ない。生きながらえて、後悔するよりいい。よし、決めた。日本で誰も撮ったことがない原発事故の映画を作ろう!そう決意した。そこから想像を絶する戦いが始まるのだが、その始まりが10年前の今日という日だった。

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その原発事故を描いた「朝日のあたる家」山本太郎さんにも出演してもらって作った。クランクアップの日は奇しくも2年後、2013年の3月11日だった。8年前の今日だ。そして「原発映画を作ったら...」と言われていたが、その後、また商業映画を2本も撮った。業界の噂なんてそんなものだ。ただ、年配の原発反対オヤジから多くの批判を受けた。「勉強不足だ」「全部知ってる」「内部被曝が描かれていない」「俺たちはチェリノブイリ時代から反対している」だったら、自分たちで映画を作ればいい。でも、彼らは文句を言うだけ。そんな現実も感じた。

そして「朝日」を作ったことで「ドキュメンタリー沖縄戦」に繋がる。「朝日」を見た団体からの依頼だった。そして分かったのは原発事故も戦争も同じ構図ということ。国が自らの政策を進めるために、国民を踏みにじり企業と大儲けするためのプロジェクト。両方とも同じ目的。それを隠し続けるマスコミ。そんな中で僕らは何を考え、生きていけばいいのか? 本当に大切なことは何なのか?それを伝える映画をこれからも作り続けて行きたい。10年前の今日という日が、そんな全てのきっかけとなったこと。改めて思い出す。


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「チェルノブイリ」日本でテレビ放送すべき問題作 [原発事故]

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 全5話。見終わる。

 事故発生=>騒動=>事故の被害=>対応=>

 と来て、最終回は裁判で、事故原因を追求するというもの。

 この作品は単に原発事故を描いただけではなく

 ソ連という理不尽な隠蔽国家の問題点を描いている。

 共産主義の問題を指摘しているのだが、見ていると日本も同じ状態であることを感じる。

 とにかく、いろんな意味でよくぞ製作した!という作品

 日本の「Fukushima」なんとかという、作業員を英雄にして、嘘を混ぜて美化した映画があったが

 まさにあれこそが共産主義国家で作られそうなプロパガンダだと改めて感じる。

 「チェルノブイリ」はテレビでゴールデンタイムに放送すべきドラマ。




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原発事故を描いた映画「朝日のあたる家」ーこれまで上映した国は6カ国! 日本国内では27館の映画館で公開 [原発事故]

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朝日のあたる家ーこれまで上映した国は6カ国!

日本国内では27館の映画館で公開

amazonでは今もDVD発売。ゲオ宅配ではレンタル。

まだまだ、原発事故の現実を伝え続けます。

原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」(山本太郎出演)
公式HP=> http://www.asahinoataruie.jp




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現実に潰されて反原発を蔑むようになった、ある女性の悲劇 [原発事故]

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現実に潰されて反原発を蔑むようになった、ある女性の悲劇

原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」公開時には全国各地の映画館で舞台挨拶をさせてもらった。現地には前日入り、チラシをバッグいっぱいに詰め込み、街に出る。店頭に貼る。店内に置かしてくれるところがないか訪ねて回る。すでに映画のことを知り応援してくれる人たちがいる街もあり、ある原発が近い街であちこちに連れてくれる方がいた。

「商店街にかなり以前から原発に反対している有名なおばさんがいます。ご紹介しますので行きませんか?」

是非是非。と連れてもらった。小さなお店。そこの奥さん。60代くらい。ただ、店に入り、その人を見た途端。何かヤバイものを感じた。応援団の方が紹介。

「こちらは原発事故の映画を作った太田監督です。明日から映画の上映が始まるので宣伝に来られました」

その奥さんの眼差しは冷たく。嘲笑するように僕を見ていた。そしてこう呟いた。「ふーーーん。そうなの....」この人は本当に原発反対なのか? 共感も賛同も喜びも示さない。それどころか「あんたも愚かだね〜」と言う見下した感じが伝わってくる。それも病的なものが...。説明をした。この映画を作った動機。企業が支援してくれないので市民から寄付を集めて作ったこと。山本太郎さんも出演していること。

だが、奥さんは薄ら笑いを浮かべるばかり。本当に原発に反対なのか?と言って推進派でもないようだ。チラシを見せると、一瞬目を向けただけで読もうとしない。そして「だったら、その辺でチラシ配って回ればいいのよ!」と僕の手から数枚のチラシをひったくると、店にいた2人組の主婦の元に歩み寄り「この人。映画監督で、原発の映画作ったんですって!」とチラシを渡した。主婦たちは怪訝そうな顔で受け取り、こちらを見る。明らかに困惑している。

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奥さんは戻って来て「その辺でチラシ撒きなさいよ。宣伝したいんでしょう?」と言う。「どうせ無駄よ」と言っているような口調だ。不穏な空気を感じたので、お礼を言って店を出た。連れて行ってくれた応援団の方も唖然。「原発反対で有名なおばさんと聞いていたのに...」と言う顔をしている。が、事情は理解できた。あのおばさんは元々原発反対だったのだろう。

彼女はいろんな活動をし、原発の危険性を訴えた。が、共鳴し、行動を共にする人はいなかったと想像する。原発が近い街は恩恵を受けている。反対はし辛い。彼女が声を上げることを不快に思う人たちも多いはず。嫌がらせをする。デマを振りまく。「あの店で買い物しない方がいい」「共産主義者だ」「頭がおかしい」地方ではムラ社会ルールが今も蔓延っている。

嫌がらせがあっても周りの人たちは見て見ぬ振りをする。奥さんは精神的に追い詰められる。店の売り上げも落ちる。友達は離れて行く。家族も誹謗中傷を受ける。子供から「お母さん。やめてよ」と言われる。そんなことが何年も続く。やがてこう考えるようになる。

「この街のために原発を反対したのに、子供たちの健康のために危険を伝えて来たのに。なぜ、私がこんな辛い目に遭わなければならないの......。分かった....巨大な原発ムラに個人がいくら声をあげても無駄なんだ。嫌な思いをするだけなんだ。東京ではデモしている人たちがいると聞くけど、世間知らずなのよ。どうせ原発は無くならない。デモなんかしても無駄。それに気づかないのは愚か。原発は国策。反対しても無駄。世の中そう言うものなのよ」

だから、僕が原発事故の映画を作ったと話した時、蔑むような目で見ていたのだ。「ここにも1人。バカがいた.....」そう感じたのだ。「どうせ無駄なのに...」奥さんは原発反対の署名活動などもしたことがあるだろう。だが、わずかな署名しか集まらず失望したこともあるのではないか? 

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だから、チラシを奪い取り店の客に渡した。「ホラ、この人たちも興味を示さないでしょう? 映画なんて観に行かないわよ。街でチラシを配れば、誰も関心を示さないことを痛感するわよ。あんたも無駄なことをしていることに気づくはずよ」そう言う意味だったと思える。

応援団の人もいう。「昔はあんな風じゃなかったんですけど...」でも、街の心ない人たちが寄って集って彼女を批判し、侮辱し、嫌がらせをして、歪めてしまったのだ。金で苦労した人が「世の中金なんだよ」と思い込む。希望する会社に入れなかった若者が「世の中コネなんだ...」と思い込むことがあるように、人は打ちのめされると間違った現実を受け入れ、肯定してしまう。

努力をやめ、世間を恨みながら、理想を掲げる人を見つけると否定せずにいられない。「愚かな人。現実が見えていないのね」と...。かつては反原発を訴えた彼女、今は推進派の応援をしているようなもの。悲しいが、そんな人たちとも、あちこちで出会った。



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原発事故を描いた映画「朝日のあたる家」(山本太郎が出演)公式HPはこちらです。 [原発事故]

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原発事故を描いた映画「朝日のあたる家」公式HP

 山本太郎が出演した最後の映画です。

 太郎さんのインタビューも掲載。


公式HP=>http://www.asahinoataruie.jp

「朝日のあたる家」予告編=>https://youtu.be/rP2ztda0kpg

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なぜ、人は些細なことで争い、相手を踏みつけてしまうのか?(前編)=反原発を掲げるオジさんたちの葛藤。 [原発事故]

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なぜ、人は些細なことで争い、相手を踏みつけてしまうのか?(前編)=反原発を掲げるオジさんたちの葛藤。

「朝日のあたる家」の時、ネトウヨ、原発推進からあれこれ批判や攻撃を受けた。が、彼らは推進したいんだから「原発事故がどれだけ酷いものか?」を描く映画なんて作られては敵わない!と思うのは分かる。全国公開させたくない。揚げ足を取り、貶めるのは当然(?)。それは逆に、映画に強い影響力があることの証明でもあった。

あの時に悲しかったのは、何度も書くが、同じ思いの原発反対の人たちからも批判や中傷を受けたことだ。多くが年配の人たち。官邸前で抗議行動をする若い人たちをも批判する。「勉強不足だ!」「努力が足りない!」「目立ちたがり!」と批判した。これも何度も書いたが、そこには別の心理がある。

彼らはチェリノブイリ事故から声を上げ、勉強をしてきた。が、日本では原発問題を真剣に考える人は少なかった。「日本の原発はソ連と違って大丈夫」という人たちもいた。「心配性だね」「お前、おかしいよ」と笑われたりもしたはず。そんな1人にインタビューしたこともあるが、当時マスコミは全く注目せず、多くの人からバカ扱いされ、踏みつけにされたという。

それから25年。福島で事故が起きた。「そら見ろ!日本も同じだろ。俺たちはそれを警告してきたんだ。俺たちの声を聞いていれば、こんなことにはならなかったんだ」と思っただろう。だが、その時期。若い人たちが立ち上がり、反原発運動が広がる。マスコミは彼らに注目。ネットでも賞賛された。年配世代は思う。

「何であいつらなの? 俺たちは25年前から活動してんだぞ」

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嫉妬。それが怒りに変わる。「俺はあんな若造たちは認めないからな」若者を安易取り上げるマスコミに腹が立つ。ある人が解説した。

「それは承認欲求。俺たちも認めてくれ。褒めてくれ。という思い。それが満たされないので、若い人に嫉妬し、批判しているだけ。自分たちを正当化するために、ー悔しい、嫉妬するとは言わず、ー勉強不足、目立ちたがり、という批判の仕方をする」

それ当たっているだろう。勉強不足なら、知識ある世代が教えればいい。が、それはしない。原発反対という同じ思いを持ちながら、対立し、批判し、見下す。そんなことでデモ参加をしなくなった若者も結構いる。もちろん、年配の全てがそうではないが「朝日のあたる家」の時もそんなタイプのオジさんが何人もやって、面と向かって批判、罵倒された。

「こんなものは初心者向けの映画だ。もう少し勉強してから作るべきだったね。人に見せるレベルじゃないよ」

そんなことをわざわざ伝えに来た。悲しい話だ。僕はまさに、彼らが願うように、原発の危険性を多くに伝えるために映画を作った。なのにわざわわざ否定しに来る。何度もそういうことがあった。また、若い人たちでもこういう人がいた。

「内部被曝を描かずして原発事故は伝えられません。それを描いていない映画の応援はできません」

いずれも同じ目的を持ちながら、小さなことで線を引き批判し対立する。なぜ、同じ目的を持ちながら、いがみ合い争うのか? 推進派がそれを知ればこう思うはず。

「もっとやれ〜。内輪抗争で崩壊すればいい!」

反原発オジさんたちの行動は、推進派を喜ばせるだけ。原発問題だけではない。友人が地方で映画を作った時も似たようなことがあった。そこでも人の愚かさを痛感する...。(続く)



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韓国映画「パンドラ」=「Fukushima50」より日本人はこちらを観るべきだ [原発事故]



韓国の原発事故映画「パンドラ」に涙が止まらない。これぞ日本人、必見の映画!

凄かった。本当に凄かった。打ちのめされた。これ本当は事故を体験した日本が作るべき映画。後半1時間。泣き通し。嗚咽が止まらない。辛すぎる。これが原発事故。これが放射能。

なぜ、こんな映画を日本では作らない。なぜ、作れない。なぜ、「東電は英雄だった」というすり替えの物語を作る。せめて、この「パンドラ」を日本で公開するべきだった。が、スルー。日本という国。どうなっている?

オープニングからしばらくは軽いノリで描かれるので「どうなの?」と感じるが、事故が起こってからは目が離せない。「Fukushiama50」を超えるスケールと製作費。ハリウッド映画に迫る迫力。後半1時間は号泣。涙が止まらない。この映画を見たら全員が「原発はもうやめよう」「続けてはいけない」と痛感するはず。これこそ映画の力。それこそが映画人が伝えるべきこと。

それを日本ができないこと。本当に悔しい。幸い、Netflixで「パンドラ」を見ることができる。以下の予告編映像だけでも、そのスケールと迫力が分かるはず。一歩間違えば、福島もこうなっていたはず。これこそが日本人必見の映画。是非是非、見て欲しい。


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今年も3月11日がやってきた。あれから9年。ー予告編ロング版 [原発事故]



今年も3月11日がやってきた。あれから9年。

そして7年前の今日。「朝日のあたる家」の撮影最終日。午前0時過ぎまで撮影していた。あれから7年。あれだけ苦労して撮影。あれだけ多くの人の支援があったお陰で完成した原発事故の映画。今は、大資本が何億もの製作費を投入した原発映画が公開中。

しかし、その映画は事実を捻じ曲げて伝える。悪いのは菅直人。東電は被害者。事故は天災によるもの。職員50人が命をかけて日本を救った。どれも事実ではない。それを見て多くの人が感動。「あの時はああだったのか〜」と間違えた記憶を刻む。総理の口癖のような「悪夢のような民主党時代」をそのまま物語にしたような映画。そんなものが3月11日に全国200館で上映されていること。7年前にも9年前にも考えもしなかった。

7年前「朝日」公開時。「ぜひ、続編を!」「朝日2の製作を!」という要望を何度も頂いた。が、当時、どころか、未だに映画で描いた問題は何も解決させていない。続編どころか、「朝日」を1人でも多くの人に見てもらうことが大事と考えた。

が、7年後に、あのような嘘を事実に見せかけ観客を誘導する映画まで登場。いつかは、もう一度、原発事故の映画を撮らねばならないと思えた。ただ、続編や事故の再現ではない。何か違う形で、原子力ムラの陰謀と国策であることを伝える形。

ただ、あの映画が公開されたことで1つだけ、いいことがある。もう過去のこと、と思われがちな原発事故。今も関心を持ち、映画館に行こうとする人が多くいるということ。プロパガンダとは知らないが、あの事故をもう一度見つめたいと思ったのだ。これだけは嬉しいことだ...。

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