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長門裕之主演「沖縄の民」1955年 [映画&ドラマ感想]

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 この映画。知らなかった。沖縄戦を描いた映画は本当に少ない。「沖縄決戦」「ひめゆりの塔」(4本)代表的なのはこの2つ。「GAMA 」という映画もあるが、VHSにもDVDにもなっていない。それが長門裕之さんが出演するこんな作品があったとは!

 こちらもDVDになっていない。が、なんとamazonプライムで見られる。早々に見た。製作が1955年。沖縄はまだアメリカの統治下にあった時代。千葉や神奈川で撮影されたそうだ。対馬丸撃沈事件も描かれ、描写はかなり正確。沖縄戦を知っていると頷く場面が多い。

 ただ、県民を動員して防衛隊にしたこと。集団自決等の暗部は描かれていない。が、米軍に包囲され、自決せずに投降しろと迫る場面。アメリカ側から描いている作品は初めて見た。興味深い。


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文科省が不合格にした教科書と合格したもの=沖縄戦の記述を比較してみた。 [戦争について]

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文科省が不合格にした教科書と合格したもの=比較してみた。

前回紹介した歴史修正主義者の皆さんが作った「日本史」の教科書(文科省検定不合格)は、沖縄戦についての記述が5行しかなかった。対して、検定に合格したこちらの「日本史」はどうか?

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沖縄戦に関して見開き2pで説明。もちろん、先の教科書が完全無視した集団自決についても記述。一時期、圧力で削られた「軍の関与」という表現も復活。軍の指示により多くの沖縄県民が自決をさせられたことを説明している。

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僕の「ドキュメンタリー沖縄戦」でも集団自決を強いられた体験者の証言を紹介しているが、先の教科書はその事件を完全に無視。それどころか「沖縄県民もよく(戦争に)協力しました」とまで記述。その協力というのが「自決」ということなのか? 軍のために多大な犠牲が出たことを説明せず「よく協力した」と表現するのは、非常に悪辣な意図を感じる。

両社の教科書。沖縄部分を見比べて感じるのは、意外にも今の文科省は正しい判断をしているということ。多くの住民が犠牲になった沖縄戦の実情を隠す教科書は不合格。踏み込んで軍の関与があることまで伝える教科書が合格。一つには「戦争法」を強行採決した安倍政権が退陣したことで「戦争一直線」という流れが変わったのだろう。もちろん、菅政権が正しいということではない。前政権ほど頑なに「戦争するぞ!」という意志はないということ。少なくても戦争肯定の空気が和らいだという気がする。


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誰が作ったのこの教科書。マズイことは割愛。 [戦争について]

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誰が作ったのこの教科書。マズイことは割愛。

沖縄戦はたった5行!「沖縄住民もよく協力しましたが」との記述に憤りを感じる。14歳から70歳までの県民を無理やり動員。戦火に巻き込み、多くが犠牲になった。

軍は最初から県民を守る気はなく、本土防衛準備の時間稼ぎのために捨て石にしたのが事実。それが全く書かれていない。集団自決にも触れていない。彼らにとって都合の悪い事実は公にしたくないということだ。


聞くと歴史修正主義者の人たちが作ったものという。文科省不採用は正しい!


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戦争映画から見る日本の戦後=戦争反対、戦争賛成!その流れが見える。 [戦争について]

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ある方のコメント。「太平洋戦争後。戦争はタブー。70年代に入ってから戦争を見つめ直す動きが出てきた」というものを頂いた。が、それは事実ではない。この記事で説明する。終戦後、戦争はタブーではない。1955年。終戦からわずか5年後で反戦映画が作られている。

「きけ、わだつみの声」「人間魚雷 回天」等の戦争の悲劇を伝えるもの。小説「人間の条件」も1955年発売。1400万部のベストセラー。その後、映画化。この流れは1980年代前半まで続く。戦後のGHQによるウォーギルドプログラムも実施。日本人は間違った戦争をした。軍に洗脳されていた。という教育も行われた。罪悪感を植え付け、2度と戦争をしないようにするためだ。同時に多くの犠牲を出した戦争に対する日本人自身の反省もあった。

が、50年代後半。反戦映画だけではなく、近年よく見る「日本素晴らしい」的な映画「明治天皇と日露戦争」のような愛国主義の映画も登場する。背景は近年と同じ。日本を美化することで、敗戦の失ったアイデンティティを確認するもの。そして戦争映画の流れは反戦だけでなく、娯楽映画としても作られるようになる。

80年代前半には「連合艦隊」「大日本帝国」等が作られ、戦争の悲劇を伝えた。そのころはまだ戦争経験者が映画界にも政界にもいて、悲しみを伝えていたが、次第にその世代が亡くなり、戦争映画も作られなくなる。80年代後半のバブル経済に向かって、日本は経済大国となり、戦争は完全に過去のものになる。

ところがバブル崩壊後の90年代。不況が20年以上続く時代。小林よしのりの「戦争論」等をきっかけに「日本素晴らしい!」という戦争を美化した作品が注目される。1950年代後半と背景は同じ。様々な分野でアジアの国々に日本が追い抜かれたことで自信喪失。そのアイデンティを取り戻すために「昔の日本人は凄かった!」「日本軍は勇敢だった!」という事実を拡大解釈、あるいは印象操作した作品が作られ、「永遠の0」が大ヒット。「あの戦争は間違ってなかった」という歴史修正の動きが始まる。

そこで熱狂した人たちが現在のネトウヨに育ったといわれる。そして安倍内閣の登場。「日本を取り戻す」というスローガンをそれらの人たちが支持。「あの頃の強い日本、美しい日本」という脚色されたイメージが振りまかれ、一連の戦争法案が強行採決された。安倍政権は「日本を戦争ができる国」にすることがテーマだった。(その背景は以前に何度も記事にしている)2000年代には特攻隊を賛美する小説や映画が登場。ヒットを収めた。ここにもう反戦のテーマはなく、「日本人は素晴らしい」という自画自賛のみであった。

そのために戦争の悲劇を描く作品が作りづらい環境になった。僕が作った「ドキュメンタリー沖縄戦」はこれまであまり伝えられなかった沖縄での戦闘を描いたものだが、蓋をしたい人たちからの批判や圧力を受けた。安倍政権時「集団自決」に関しても教科書から「軍の関与」という記述を削除させた。しかし、安倍退任後。次期総理は「何が何でも戦争するぞ!」という人ではない。そのせいか?教科書記述も昔に戻り。歴史修正主義者が作る教科書は文科省不合格となっている。

まとめると戦後、戦争はタブーではなく、小説、映画でもガンガン反戦を伝えられた。戦争問題も繰り返し議論され、問題を考えてきた。それが80年代に入って経済大国になり日本人は戦争を忘れていった。そして90年代に入り、戦争体験のある映画人、政治家が次々に亡くなる。そこに戦争を美化する戦争体験のない人たちが登場。実権を持ち。おかしな展開をした。そのグループは今も日本を戦争に押し進めようと、歴史の改竄をしようとしている。が、以前ほどの力を無くしている。今のところ、安倍政権終了は意味あるものとなっている。だが、戦争体験者がいなくなった映画界でどのようにして戦争を伝える作品を作るか?が課題となる。


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「ドキュメンタリー沖縄戦」太田監督が語る。@シアタードーナツ動画 [沖縄戦]



「ドキュメンタリー沖縄戦」太田監督が語る。

沖縄の映画館シアタードーナツ動画。ぜひ!

「多くの日本人が沖縄戦を知らない理由」

2020年10月


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原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」 2013年公開 [原発事故]



原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」

2013年公開

並樹史郎、斉藤とも子、いしだ壱成、山本太郎

監督、脚本 太田隆文

公式hp=> http://asahinoataruie.jp


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日本人にはマスコミ教の信者が多い? [戦争について]

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日本人にはマスコミ教の信者が多い?

太平洋戦争開戦時ー日本人たちの言葉。この本で紹介されている。戦争を反対する者は、「活動家、怪しい、許せない、極悪、非国民、売国奴、スパイ」というような印象を持たれたこと。人々の言葉から感じ取れる。ラジオや新聞ー大本営発表と違うことをいうだけで批判されたり、バッシングされたり。

原発事故時もそうだった。「メルトダウンしている」「放射能が降り注いだ!」と、テレビ[TV]が報じないことを言うと、「デマ野郎、不安を煽るな、福島差別、プロ市民!」と批判、罵倒された。頼みもしないのに、やって来て否定。今も昔も、日本人は仏教やキリスト教より、マスコミ教の信者が多いということか?



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