病気で学んだことー素晴らしい仲間の力を借りる? 7月24日 [闘病日記]
病気で学んだことー素晴らしい仲間の力を借りる?
大病で毎日、自宅入院状態。あれこれ考える。FB友達から大リーグ投手ウォーレン・スパーンの話をFB友達から聞いた。若い頃は三振を取りまくった!でも、30過ぎて三振が取れなくなる。
それから打たせて、他の選手に取らせるースタイルに変えた。より成績を挙げた。まさに僕が心して聞くべき逸話だ。長年、自分でシナリオを書き、製作費を集め、ロケハンし、監督する。編集する。宣伝もして来た。そして脳梗塞で倒れた。
今までと同じことはもう出来ない。だが、素晴らしいスタッフがいる。演出部も、撮影部も、照明部も、録音部も、美術部も、僕のやり方を理解し、いつも支えてくれていた。
そんな彼らの力、もっと借りるべきなのだ。遠慮せずに、あれこれ頼むべき。そうすれば、もっと素敵な作品が出来るはず。終わりではない。これが始まり。今回の病気でそれを学んだ...。
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今後の映画作りを考える③ ー仕事量も減らすのは可能!? 7月24日 [「沖縄狂想曲」]
今後の映画作りを考える③ ー仕事量も減らすのは可能!?
映画製作。僕は毎回、7人分の仕事をする。そのせいで過労で倒れる。もう60代。次こそ過労死するかも?でも、他に人を雇う予算はない。
僕が7人分仕事し、1人分のギャラなので、それなりの作品が作れる。だが、この数年の作品を細かく検討すると、軽減可能だと分かる。まず、編集は今回もスタッフにお願いした。実にいい出来。
ロケハン。これまではロケ地が製作母体、であることが多かった。その意味で打ち合わせ=ロケハンが可能だった。が、そのスタイルは今後あまりないだろう。なのでロケハンは制作部に任す。
メイキング編集も毎回、僕がノーギャラでしている。毎回、担当者の仕事があまりにも酷いから。でも、先に上げたように本編編集をスタッフに頼めれば、メイキング編集は僕が出来る。
ラインPも信頼出来る人がいる。残りは監督、脚本、メイキング、宣伝だ。これなら3.5人分。仕事量に半分に軽減できる。
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今後の映画作りを考える②=効率的な仕事。猪突盲進をセーブする? 7月24日 [「沖縄狂想曲」]
今後の映画作りを考える②=効率的な仕事。猪突盲進をセーブする?
矢沢永吉が40歳を超えた頃のインタビューだったと思う。「年齢と共に100の力が出せない時もある。でも、80の力でも、これまでと同じだけ観客を楽しませることもできるはず!」そんな発言を思い出す。
僕の映画作り。例えばドキュメンタリー映画でも、50くらいの取材をして13を使う。あとの7つでスピンオフを作れるほど。だから、中身が濃いものができる。が、そのために通常の倍以上のエネルギーと時間がかかる。
それを通常の半分以下の予算で作る。だから、体がもたない。本来なら倍の予算と3倍のスタッフが本来、必要。今後を考えると、矢沢のように、70%の力で100点取れる作品作り、必要だろう。手抜きではなく効率化。今までは猪突盲進猪、改善する必要がある。
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今後の映画作りを考える①食生活=仕事も大事だが、食事も大切? 7月24日 [「沖縄狂想曲」]
今後の映画作りを考える①食生活=仕事も大事だが、食事も大切?
闘病生活は大変だが、人生を見つめ直す大切な機会と考える。こんな病気でもしないと僕は、仕事を続けてしまうだろう。神様が「一回、止まれ!」と言ったと思いたい。
健康面ーー今回、気付いたのだが、自炊をしても、40分あれば料理、食事、片付けは出来る。それを面倒がり、コロッケ・サンドばかり食べてた。偏った食事が10年以上。で、体ボロボロ。
それを是正するだけでも、かなり健康的になる。イチローだって、奥さんがあれこれ健康を考えて健康的な食事を作っていたらしい。僕は嫁さんいないなら、自分で考えねば!まずは食生活。
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病人生活、いつも不安=今回は年齢もあり特に不安じゃ? 7月24日 [闘病日記]
60代になると体が壊れ始める?=矢沢永吉は後半。私は前半でガタ? 7月24日 [「沖縄狂想曲」]
60代になると体が壊れ始める?=矢沢永吉は後半。私は前半でガタ?
60代とはどんな年齢か?あれこれ考える日々。矢沢永吉は「60代後半からガタが来たね〜」という。今はもう70代だが、彼は未だに武道館でコンサートをしている。
数年前に体調不良でライブを中止したこともあったが、それまで病欠なし。それでも60代後半から体が悪くなったという。注意せねば!と思っていたら、僕は61歳でガタが来た。心臓機能が低下。脳梗塞になった。
右目が半分見えなくなる。それでも手足、言葉は無事。ラッキーだと思わねばならない。今は過労でダウンしているが、この猛暑にはさらに追い詰められる。映画監督として本当に復活できるのか? 矢沢さん。健康面でも凄いよなあ。
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映画という仕事=時代の変化を理解しない老人? 7月24日 [「沖縄狂想曲」]
映画という仕事=時代の変化を理解しない老人?
ある地方で映画を作った時、地元で応援してくれた老人。いよいよ公開という時になっても、宣伝に協力してくれなかった。訪ねると、こう言われた。
「良い映画を作れば、口コミで評判が広がる。多くの人が観に来る。今更、ジタバタするな。見苦しいぞ。男らしく覚悟を決めて結果を待て!」
ダメだ〜。恐竜時代の住人。口コミが広がるには時間がかかる。映画を見た人から「おもしろかったよ〜」との話を聞いた。「じゃあ、時間できたら行くね!」と言ってる間に上映が終わる。今は映画がヒットしないと、2週間で映画が終わる。
昔のように何ヶ月も上映しない。老人はそれを知らない。「いい物を作れば客は来る!」と応援している映画の宣伝、何もしなかった。悲しい。
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莫大な宣伝費だけで、映画はヒットしない=が、ある程度の額は必要。−7月23日 [「沖縄狂想曲」]
莫大な宣伝費だけで、映画はヒットしない=が、ある程度の額は必要。
その昔、角川映画では映画界ではあり得ない戦略をとっていた。「人間の証明」の製作費は10億円。その宣伝費に同じ10億円を投入したのだ。口コミでヒットする時代の終焉、と言える。
社長であった角川春樹さんの凄いところ。映画界では出て来ない発想だった。それ以降、映画界は大宣伝が主流になる。ところが、宣伝の割には中身がない大作も多く、近年は大宣伝してもヒットしない映画も多い。
とは言え、全く宣伝しないで、口コミだけでヒットすることも、あり得ない。それなりの宣伝費は不可欠。テレビ宣伝は費用がかかる。が、それなりの額での宣伝方法もある。額が上がれば、より多くの観客に映画を伝えられる。それがヒットするかどうか?を決める。
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コッポラを真似ると、えらいことになる?!=僕なりの戦い方? 7月24日 [闘病日記]
コッポラを真似ると、えらいことになる?!=僕なりの戦い方?
製作費はコッポラの100万分の1のレベル? でも、僕は近いことをしているのかもしれない。予算が3千万しかなくても、5千万必要なシナリオを書いてしまう。
でも、スケールを縮小したら、感動は半分以下になってしまう。また、「今回は3千万です」と言われて、その枠の中でおとなしく作った物語は魅力に欠ける。だから、自身のギャラを極限まで削って映画を作る。
作品はどれも評判がいい。観客は毎回、涙する。ただ、毎回、宣伝費が少なく、集客が弱い。大ヒットが難しい。今の時代、いい物を作るだけではダメ。ある程度の宣伝をしないと、大量動員は見込めない。そこが難しいところだ。
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毎回、崖から羽ばたいて飛ぼうとする巨匠監督F・コッポラに学ぶ。−7月24日 [闘病日記]
毎回、崖から羽ばたいて飛ぼうとする巨匠監督F・コッポラに学ぶ。
僕は監督業とP業を兼任している。同じことをやっているのが、Fコッポラ。「地獄の黙示録」では100億円を集めて製作。予定の何倍も予算がかかった。これはコッポラが監督でPだった背景が大きい。
Pは製作費を集め、管理、監督にその中で作品を作らせる。が、監督はあれこれイメージがあり、予算と関係なしにやりたいことがある。そのせめぎ合いがなくなると、コッポラのようなことになる。ただ、そんな彼だから「地獄の黙示録」は名作になり、大ヒットもしたのだ。
「スターウォーズ」のルーカスはそんなコッポラの弟分。彼はいう「フランシス(コッポラ)は毎回、崖から手ではばいたて、空を飛べると信じている。そんなところがあるね」あれこれ学ぶことが多い。次回はその辺について考えてみる。
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なぜ、監督業は儲からないか?=ま、私の場合ですが! [闘病日記]
なぜ、監督業は儲からないか?=ま、私の場合ですが!
以前よく言われたこと「ギャラにふさわしい仕事を、すりゃいいのに。馬鹿じゃないの!」確かにそうだ。3千万の予算なのに4〜5千万の映画を作ってしまう。
毎回、僕が7人分の仕事をする。1人分以下のギャラで7人分働くと、1千万近くの人件費が浮く。3千万円で4千万円の映画ができる。ただ、映画がヒットしても、僕に利益は入らない。全てスポンサーに行く。
「馬鹿だね!」と言われるが、説明すると長くなる。さらにメジャー路線を進めばいいのに、原発や沖縄戦という問題あるジャンルに進んだ。儲からない!予算がない。そして体を壊した。ワイルドだろ?いや、馬鹿だね〜。
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現在は過労でダウン中=7人分の仕事すると、体が壊れるね? ー7月24日 [闘病日記]
現在は過労でダウン中=7人分の仕事すると、体が壊れるね?
毎回のことだが、1本の映画制作を終えると過労で倒れる。3ヶ月ほど寝たきり。でも、1人分のギャラしか取らないので、6人分の人件費が浮き、低予算で映画制作が可能。それが脳梗塞にもつながった訳だ。体を壊してまで仕事しちゃいけんね。
脳梗塞で脳の一部が死んで、文章がほとんど読めない。FBでもそれを伝えているのい「外出できないなら、ネットで買い物できますよ!」と何度もコメントが来た。文章読めずにどうやって注文するの!
過労も昔は理解されなくて「体力ないねえ」とか言われた。が、過労は疲労とは違う。過労死に繋がる危険な状態。「疲き過ぎて死ぬなんて、あり得ないだろう?」という友人もいるが、彼は決して全力で仕事しない。大事なことだと、今は分かる。
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