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「戦争の悲しみを伝えること、生き残った私の使命です」と語る沖縄のおばあちゃん [映画の行方?]

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「戦争の悲しみを伝えること、生き残った私の使命です」と語る沖縄のおばあちゃん

「ドキュメンタリー沖縄戦」取材時に90代のおばあちゃんからお話を聞いた。戦時中は高校生。同級生と共に学徒隊として戦地に赴いた。壕と呼ばれる洞穴を病院にして、運び込まれる負傷した兵士の手当てをした。泣き叫ぶ人。気が変になる人。暴れる人。薬もベッドも足りない。様々な匂いが充満。もう地獄だったという。

米軍が迫り。彼女たちは南へ逃げる。そのために動けない怪我人には毒薬が配られた。それを飲んで死んでいく兵士たち。そして学徒隊は雨の中を移動。爆撃があり死んで行く同級生。隠れたガマで自決する友人。米軍に見つかり火炎放射器で焼き殺されたり。そんな経験をして彼女と数人が生き残った。

「戦争は酷い。本当に酷い。目の前で血を流し死んで行った同級生。自分だけ生き残った。申し訳ない気持ちでいっぱい。私はもう長くありません。だから、残りの人生は若くして死んで行った同級生たちのことを伝えること。生き残った私の使命です。それを伝えることで、戦争を2度と繰り返さないようにできるなら...」

けど、彼女はもう10年後にはいない。だから、カメラの前で証言してもらった。それらが「ドキュメンタリー沖縄戦」。沖縄での完成披露上映会は大盛況。戦時中を生きた8~90代のおじいちゃん、おばあちゃんもたくさん見に来てくれた。

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「ありがとう。この映画を作ってくれて、本当にありがとう...。ぜひ、全国の人に見せてくださいね...」

何人からもそう言われた。が、全国の映画館公開はできなくなった。スポンサーがそう判断した。あのおばあちゃんに何と報告すればいいのか? 辛い思い出を語ってくれた沖縄の人たちに、何と伝えればいいのか?まだ言葉が見つからない....。



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「ドキュメンタリー沖縄戦」を製作したのは平和活動をする素晴らしい団体=原発問題にも取り組んでいる [映画の行方?]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」を製作したのは平和活動をする素晴らしい団体=原発問題にも取り組んでいる。

映画館公開中止問題。「許せない!」というコメントが多い。が、もともとスポンサーは素晴らしい活動をしている団体だ。「平和活動」を推進。今回の映画も「平和学習」のために映画を製作。戦争の悲劇を繰り返さないために沖縄戦を見つめ、学ぶことが目的で作っている。

原発問題にも取り組み。上映会や講演会。シンポジュームも行なっている。それらのイベントは全て無料。営利目的ではない。今回の「ドキュメンタリー沖縄戦」の完成披露上映会@沖縄も無料上映会だった。おまけに無料でパンフレットまで配った。豪華12pオールカラーのもの。それを読むことでさらに沖縄戦を知り、映画を見なかった人たちにも戦争の悲劇を説明できるようにである。

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本当に素晴らしい。映画は沖縄で大好評。観客からもデニー知事からも全国で上映して欲しいとの要請。それには映画館で公開することが一番。全国で上映できる。何万人もが見る。マスコミも応援してくれる。テレビや衛星、ケーブル、DV Dの展開も可能になる。にも関わらずスポンサーは映画館公開をせず、団体内での自主上映をすると決めた。

全国20か所ほどの団体の関連施設で、希望するところのみが上映。各施設は関係者に連絡。大々的な宣伝は行わない。基本10〜20人が集まるという。単純計算して、最大で400人ほどしか見ないことになる。また関連施設の自主上映ではマスコミは取り上げない。テレビ、衛星、ケーブル、ネット、という展開にも繋がらない。上映して終わりだ。


そのことを何度も伝えたのに、トップは団体内で上映するという。それをやってしまうと、もう映画館では上映できない。何度も上映された作品は映画館ではかけてもらえないのだ。先に映画館でやれば、作品の知名度も上がり、団体内で見る人も増える。あるいは同時に進める。でも、その提案も却下された。

なぜ、多くの人が見るチャンスを拒否するのか? 団体内で平和学習をするだけでいいのか? 何より沖縄の方々の協力なしでは完成しなかった作品。彼らの要望を踏みにじることになる。これまでの平和活動を振り返ると、今回の対応は理解できない。何が理由なのだろう?




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「ドキュメンタリー沖縄戦」貸し出し上映も検討中というが=主催者が多額の費用を負担? [映画の行方?]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」貸し出し上映も検討中というが=主催者が多額の費用を負担?

スポンサーは「映画館でやらなくても実質的に日本中で映画を見ることができます」とも言っている。映画の無料貸し出し上映を計画しているそうだ。が、問題が多い。映画の貸し出しは無料だが、主催者は上映会を無料でやらなければならない。カンパを集めていいが、入場料は取れない。

となると主催者はホールを借り、プロジェクターを準備、スタッフが上映準備をし、宣伝もする。それらの労力、費用を全部負担せねばならない。まともな上映するには50万ほどかかる。安くやると市民会館の視聴覚室のようなところでやるしかない。その手の部屋は映写状態も良くなく、音も不鮮明。外光も入って映画が見づらい。

沖縄なら「それでも多くに見せたい!」という方いると思うが、東京や大阪、北海道でそこまでして上映会をする人がいるだろうか? それ以前に沖縄戦に関心ある人は極めて少い。50万払って上映会をしよう!と何人が思うのか?カンパを集めても結局、赤字。自腹を切ることになるだろう。当然、上映は1日。映画館のように2週間もできない。大動員は期待できない。

でも、映画館で上映すれば、1日どころかヒットすれば何ヶ月でも上映できる。宣伝もマスコミがしてくれる。多くが関心を持つ。近所の映画館で1800円で見られる。ホールを借りたり、何十万円も出したり、客にカンパを頼む必要もない。日本中で気軽に見れる。何万人もが見ることができる。通常、自主上映は映画館公開が済んだ後にするもの。あるいは映画館や配給に拒否された時に行う。

今回は映画館も、配給会社もすでに「やりたい!」と言っている。スポンサーが「映画館でやってよし」と言えば、配給も映画館もすぐに動き出す。全国の人たちが見られる。テレビ、ケーブル、衛星、ネット、DVDの展開にも繋がる。数百万人が見るだろう。どう考えてもそれがベスト...。なのに

予告編=> https://youtu.be/81I-BLROlxY



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