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「沖縄戦」公開中止。批判しているのではない。団体が信頼を失うことを避けたいのだ。=心ある人たちからの伝言 [映画の行方?]

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「沖縄戦」公開中止。批判しているのではない。団体が信頼を失うことを避けたいのだ。=心ある人たちからの伝言

今回の件でスポンサー関係者数人から連絡を頂いた。お会いしたことのない方ばかりだ。教えて頂いたことを紹介する。

「まず、団体内では監督が反逆していると批判する人がいます。また、映画館公開中止なんて決まっていないという人。でも、監督の意図に賛同する人もいます」

反逆?何が反逆なのか?ここしばらく書いている記事は応援してくれる皆様への報告。それはこの作品の企画時から、準備、勉強、取材、編集、完成。上映会と、3年に渡って連載。皆様への報告をしている。悪いことも、いいことも伝えてきた。なのに、この段で報告を止めるのは応援団への裏切り。大本営ではない。都合の悪いことは伝えない=これは許されない。

事実を報告しているだけであり、団体の攻撃している訳ではない。それを反逆というのは誤解がある。その種の表現はさらに誤解を呼び「都合が悪いことは黙れというのか?」という批判を生む。僕としては批判ではなく、中止にすることで、その団体が世間からの信頼を失う。それを避けたいという思い。次に「映画館公開は中止なんて決まっていない」という人。これは映画業界に詳しくない故に間違った理解をしている。トップの決断はこうだ。

「まず、関係各所での上映。その7−80%が済み。評判がいいようなら映画館上映も考える」

これを解説。7−80%=実数にすると10箇所以上。そんな数の上映会をすれば映画館はもう上映を受け付けない。また、その数の上映が終わるまでに数ヶ月から数年が必要。その年月が経っても映画館は上映しない。

映画館は新しい映画をいち早く上映する場。そのことはすでに何度も説明した。それが理解できていないのか? それを知るからあえて、その方法を選び、映画館公開を避けたいのか?いずれかは分からないが、言えるのは映画館では上映できないということ。

つまり「中止」である。ただ、団体は映像ビジネスは初めて、その辺をなかなか理解できないのだとは思う。が、トップの決断は事実上の上映中止。「関係各所が済んでから上映」なら意味も分かるが、その段で「考える」とのこと。その意味は現段階では

「映画館上映は考えていない」

その官僚答弁にも似た言い方で、トップの意向がうまく伝わっていないのか?「まだ中止ではない」という人もいるとのことだ。このように映画というものをよく分かってない職員も多い。誰かに忖度しているという話も聞くが、無理解が起こした事件とも思える。連絡をくれた人たちはいう。

「私たちも映画館公開が有効だと考えます。多くの人に見てもらうことが大事。何とかトップに伝え、再考してもらうように頑張ります。このままでは、沖縄を踏みつけたことになり、世間からも批判を浴び、平和活動の信頼が損なわれます。それではいけないのです。頑張ります!」

心ある人たちがいる団体だ。だからこそ、僕も映画製作を引き受けた。そしてもう一度言う、批判ではない。むしろ、団体の思いが損なわれて批判を浴びるようなことになってほしくない。本来は素晴らしい活動する組織。期待したい。


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「ドキュメンタリー沖縄戦」を見てくれた沖縄戦の専門家さんの言葉=「この映画は日本人の意識を変える力がある!」 [映画の行方?]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」を見てくれた沖縄戦の専門家さんの言葉=「この映画は日本人の意識を変える力がある!」

「沖縄戦が理解されにくい一つに、様々な形の事件や戦闘があったので全体を把握しにくいという側面がある。なのに、この映画は見事に全体を捉え、1時間45分で沖縄戦のほとんどを把握できるようになっている。主要な戦闘や事件はほぼ紹介されており、初心者が見ても分かるような説明。非常によくできている」

「この映画を全国の映画館で上映すれば、多くの人が沖縄戦を知ることができる。残念ながら日本人のほとんどは沖縄戦がどんな戦争であったかを知らない。でも、この映画を見ればほぼ分かる。日本人の意識が変わる。沖縄戦がどれだけ悲惨で凄惨なものか理解してもらえる」

「さらに基地問題、日米地位協定等の現在の問題も、全ては沖縄戦からスタートしているので、その辺にも関心を持ってもらえるだろう。沖縄人がどんな苦労をし、どんな思いで生きているか?想像しやすくなるはずだ。いろんな意味でこの映画は日本人の意識を変えることができる」

「それを沖縄県の人間ではなく、県外の人たちが、県外の団体が製作してくれたこと。本当に嬉しい。ぜひ、全国の映画館で上映してほしい。本当にありがたい。感謝している」

上映会の後、その専門家の方はそう言ってくれた。その通りだと思う。映画館公開をすれば、テレビ、衛星、ケーブル、ネット、DVDの展開も可能。何百万人もが見ることができる。日本人の意識を変えることも可能だ。多くが沖縄戦とは何か?を知ることができる。

ただ、この映画を作った県外の団体が、全国の映画館公開を中止し、団体内で見ることを決めた。意味が分からない。沖縄の、皆さんの思い。どうすれば伝わるのだろう?



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忘年会でどんな話をしますか?飲みながら原発、基地、戦争について話しますか?それとも避けますか? [戦争について]

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忘年会でどんな話をしますか?飲みながら原発、基地、戦争について話しますか?それとも避けますか?

いよいよ今日で2019年が終わる。年末に忘年会は2件。それも1対1。内容は忘年会というより「打ち合わせ」だ。「原発映画をまた作るならどんな切り口が必要か?」「沖縄戦を劇映画にするには、何に注意すべきか?」と話した。世間話とか、噂話とか、一切ない。

僕はそんな性格だから、普通の忘年会に行っても面白くない。流行の話、消費税が上がって困る話、車を買い替えたい。誰かが結婚した。忘年会だとそんな話が多い。映画業界の忘年会でも大差ない。退屈なので断っていたら、誰からもお誘いがなくなった。どちらでもいいことを、あれこれ話すのは本当に苦痛。なぜ、みんなそんな話題で酒を飲んで楽しいのだろう? 

ただ、聞いていると本音を言うと嫌われるかも?という怖れがあり、あえて差し障りのない話をしているような感じもある。飲み会で「沖縄戦の凄惨さ」や「原発事故の惨状」を語る人はいない。そんな話をしようものなら

「あの人、左翼?」「活動家?」「思想的に問題がある」

とか思われるからだろう。だから、口にしない。基地問題や原発問題。戦争については触れない。一般の人の飲み会を見ているとそん感じがある。映画人の集まりでさえそうだ。

芸人が政権を批判すると「政治的発言」と叩かれるように、一般でもそんな話をしないよう自粛しているのだろう。そんな空気が日本中を取り巻いている。推し進めたのが現政権だ。テレビ局に政権がクレームをつけるのは報道を抑制するだけでなく、一般の人も萎縮させ、口を閉ざさせる効果がある。

政治発言=左翼や活動家ではない。が、それがいけないことであるような空気を作る。そのことで政権批判を抑えこもうという戦略だ。国民の多くはまんまとハマり、基地問題、原発問題には触れない。それら問題を知る機会をさらになくす。

沖縄戦も同じ。今回の「ドキュメンタリー沖縄戦」はそれを伝えるものだが、スポンサーが映画館公開を中止した。先の構図と似たようなものを感じる。現政権は日本を戦争ができる国にしてしまった。空気は戦争に触れないようにしよう...となり、映画は封印したい。そんな団体が出てもおかしくない。忘年会を考えていて、そんなことを感じた。



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今年2019年の出来事ー「ドキュメンタリー沖縄戦」のみで1年終了! [2019]

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今年2019年の出来事ー「ドキュメンタリー沖縄戦」で1年終了!

1月、「沖縄戦」編集
2月、「沖縄戦」編集
3月、「沖縄戦」編集、完成
4月、過労でダウン
5月、過労でダウン
6月、「明日にかける橋」稚内映画祭上映
7月、過労でダウン
8月、過労でダウン
9月、過労でダウン
10月、沖縄完成披露上映会が決定。宣伝開始
11月、宣伝活動、
12月、沖縄完成披露上映会。

はあ、「沖縄戦」で1年が終わっている....。3年間全力でかかったので春に過労でダウンして、自宅入院状態が何ヶ月も続いた。毎度、医者が「休まないと死ぬよ」いうのだが、そうも行かずと映画が終わると倒れるのだが、3年分の疲労回復には数ヶ月かかる。

ようやく起きられるようになったら、完成披露上映会。何で3月に完成しているのに、9ヶ月もかかるの?っという感じだが、上層部は上映会必要なしとの意向だったが、現場職員の努力で開催できた。が、宣伝活動をしたことのない彼らでは無理。宣伝会社を雇い、僕が中心となり活動した。

映画は評価され、沖縄の方々から「ぜひ、全国で公開して欲しい」との圧倒的な声。デニー知事からも熱い要請。だが、スポンサーはそれを拒絶し、団体内のみで自主上映することを決めた。それでは数百人しか見ることができない。映画館公開をすれば数十万人、その後のテレビ、ケーブル、衛星、ネット、DVD展開も可能なので、数百万人が見ることになる。

それを伝えても映画館公開を拒否し、団体を優先する意味が分からない。何より今回は沖縄の皆さんとの合作というべき作品。なぜ、そこまで沖縄の声を無視するのか?映画スタッフもかなり低い額で全力で頑張った。それは日本中に沖縄戦を伝えたい!という思いがあったから。それもまた無視されている。平和活動をするスポンサーの意図が分からない。


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「戦争の悲しみを伝えること、生き残った私の使命です」と語る沖縄のおばあちゃん [映画の行方?]

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「戦争の悲しみを伝えること、生き残った私の使命です」と語る沖縄のおばあちゃん

「ドキュメンタリー沖縄戦」取材時に90代のおばあちゃんからお話を聞いた。戦時中は高校生。同級生と共に学徒隊として戦地に赴いた。壕と呼ばれる洞穴を病院にして、運び込まれる負傷した兵士の手当てをした。泣き叫ぶ人。気が変になる人。暴れる人。薬もベッドも足りない。様々な匂いが充満。もう地獄だったという。

米軍が迫り。彼女たちは南へ逃げる。そのために動けない怪我人には毒薬が配られた。それを飲んで死んでいく兵士たち。そして学徒隊は雨の中を移動。爆撃があり死んで行く同級生。隠れたガマで自決する友人。米軍に見つかり火炎放射器で焼き殺されたり。そんな経験をして彼女と数人が生き残った。

「戦争は酷い。本当に酷い。目の前で血を流し死んで行った同級生。自分だけ生き残った。申し訳ない気持ちでいっぱい。私はもう長くありません。だから、残りの人生は若くして死んで行った同級生たちのことを伝えること。生き残った私の使命です。それを伝えることで、戦争を2度と繰り返さないようにできるなら...」

けど、彼女はもう10年後にはいない。だから、カメラの前で証言してもらった。それらが「ドキュメンタリー沖縄戦」。沖縄での完成披露上映会は大盛況。戦時中を生きた8~90代のおじいちゃん、おばあちゃんもたくさん見に来てくれた。

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「ありがとう。この映画を作ってくれて、本当にありがとう...。ぜひ、全国の人に見せてくださいね...」

何人からもそう言われた。が、全国の映画館公開はできなくなった。スポンサーがそう判断した。あのおばあちゃんに何と報告すればいいのか? 辛い思い出を語ってくれた沖縄の人たちに、何と伝えればいいのか?まだ言葉が見つからない....。



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「ドキュメンタリー沖縄戦」を製作したのは平和活動をする素晴らしい団体=原発問題にも取り組んでいる [映画の行方?]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」を製作したのは平和活動をする素晴らしい団体=原発問題にも取り組んでいる。

映画館公開中止問題。「許せない!」というコメントが多い。が、もともとスポンサーは素晴らしい活動をしている団体だ。「平和活動」を推進。今回の映画も「平和学習」のために映画を製作。戦争の悲劇を繰り返さないために沖縄戦を見つめ、学ぶことが目的で作っている。

原発問題にも取り組み。上映会や講演会。シンポジュームも行なっている。それらのイベントは全て無料。営利目的ではない。今回の「ドキュメンタリー沖縄戦」の完成披露上映会@沖縄も無料上映会だった。おまけに無料でパンフレットまで配った。豪華12pオールカラーのもの。それを読むことでさらに沖縄戦を知り、映画を見なかった人たちにも戦争の悲劇を説明できるようにである。

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本当に素晴らしい。映画は沖縄で大好評。観客からもデニー知事からも全国で上映して欲しいとの要請。それには映画館で公開することが一番。全国で上映できる。何万人もが見る。マスコミも応援してくれる。テレビや衛星、ケーブル、DV Dの展開も可能になる。にも関わらずスポンサーは映画館公開をせず、団体内での自主上映をすると決めた。

全国20か所ほどの団体の関連施設で、希望するところのみが上映。各施設は関係者に連絡。大々的な宣伝は行わない。基本10〜20人が集まるという。単純計算して、最大で400人ほどしか見ないことになる。また関連施設の自主上映ではマスコミは取り上げない。テレビ、衛星、ケーブル、ネット、という展開にも繋がらない。上映して終わりだ。


そのことを何度も伝えたのに、トップは団体内で上映するという。それをやってしまうと、もう映画館では上映できない。何度も上映された作品は映画館ではかけてもらえないのだ。先に映画館でやれば、作品の知名度も上がり、団体内で見る人も増える。あるいは同時に進める。でも、その提案も却下された。

なぜ、多くの人が見るチャンスを拒否するのか? 団体内で平和学習をするだけでいいのか? 何より沖縄の方々の協力なしでは完成しなかった作品。彼らの要望を踏みにじることになる。これまでの平和活動を振り返ると、今回の対応は理解できない。何が理由なのだろう?




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「ドキュメンタリー沖縄戦」貸し出し上映も検討中というが=主催者が多額の費用を負担? [映画の行方?]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」貸し出し上映も検討中というが=主催者が多額の費用を負担?

スポンサーは「映画館でやらなくても実質的に日本中で映画を見ることができます」とも言っている。映画の無料貸し出し上映を計画しているそうだ。が、問題が多い。映画の貸し出しは無料だが、主催者は上映会を無料でやらなければならない。カンパを集めていいが、入場料は取れない。

となると主催者はホールを借り、プロジェクターを準備、スタッフが上映準備をし、宣伝もする。それらの労力、費用を全部負担せねばならない。まともな上映するには50万ほどかかる。安くやると市民会館の視聴覚室のようなところでやるしかない。その手の部屋は映写状態も良くなく、音も不鮮明。外光も入って映画が見づらい。

沖縄なら「それでも多くに見せたい!」という方いると思うが、東京や大阪、北海道でそこまでして上映会をする人がいるだろうか? それ以前に沖縄戦に関心ある人は極めて少い。50万払って上映会をしよう!と何人が思うのか?カンパを集めても結局、赤字。自腹を切ることになるだろう。当然、上映は1日。映画館のように2週間もできない。大動員は期待できない。

でも、映画館で上映すれば、1日どころかヒットすれば何ヶ月でも上映できる。宣伝もマスコミがしてくれる。多くが関心を持つ。近所の映画館で1800円で見られる。ホールを借りたり、何十万円も出したり、客にカンパを頼む必要もない。日本中で気軽に見れる。何万人もが見ることができる。通常、自主上映は映画館公開が済んだ後にするもの。あるいは映画館や配給に拒否された時に行う。

今回は映画館も、配給会社もすでに「やりたい!」と言っている。スポンサーが「映画館でやってよし」と言えば、配給も映画館もすぐに動き出す。全国の人たちが見られる。テレビ、ケーブル、衛星、ネット、DVDの展開にも繋がる。数百万人が見るだろう。どう考えてもそれがベスト...。なのに

予告編=> https://youtu.be/81I-BLROlxY



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今、日本は戦争ができる国。戦争を体験した沖縄のおばあちゃんの言葉を伝えること大事だ。 [映画の行方?]

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今、日本は戦争ができる国。戦争を体験した沖縄のおばあちゃんの言葉を伝えること大事だ。

「ドキュメンタリー沖縄戦」でインタビューした戦争体験者の女性。もう80代後半。少女時代に米軍が沖縄に上陸。地上戦が始まったという。

「最初は私には関係のないことだと思っていました」

と話してくれた。その言葉が強く突き刺さった。この数年。政府は次々に戦争法を強行採決している。「特定秘密保護法」「集団的自衛権」等、しかし、反対するのは極々一部の人たちで、多くの日本人はいつもと変わらず、仕事をし、食事をし、デートをし、生活している。それらの法案により日本が戦争できる国になったというのに多くが気づいていない。そう、「私には関係のないことだ」と思っているからだ。あの沖縄のおばあさんと同じなのだ。彼女はいう。

「でも、その後、戦争が始まって私たちと関係のないことではないことを思い知りました」

沖縄県民の3人に1人が死んだ。兵士だけではない住民が数多く死んでいる。映画で証言してくれた方々の言葉は心に突き刺さるものばかり。そんな貴重な体験を伝えることで、若い人たちもこう考えるのではないか?

「戦争なんて俺たちには関係ないと思ってたけど、戦中の日本と、今の日本と同じじゃないか? 政府が言っていることも同じだ。ということは....?」

そう、今、日本は戦争ができる国。いつ戦争を始めてもおかしくない。だからこそ、沖縄の戦争体験者の言葉を伝えたい。「ドキュメンタリー沖縄戦」を見て欲しいのだ。1人でも多くが見られるように全国の映画館で公開したい。すでに配給会社も手を挙げている。上映したいという映画館もある。

なのにスポンサーがその許可を出さない。なぜか? はっきりした理由を言わない。そもそもが「平和学習」のために製作した映画。多くが見ることにこそ意味がある。一番多くに見てもらえるのが映画館。そうすればテレビ、衛星、ケーブル、ネット、DV Dという展開にもつながる。なのに許可しない。その理由が分からない....。



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結婚できなかった理由ー記事が意外に好評だったのでもう少し話そう。 [映画業界物語]

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結婚できなかった理由ー記事が意外に好評だったのでもう少し話そう。

「ロッキー」シリーズで有名な俳優シルベスタースタローンがこう言う。

「監督業は大変だ。起きてから寝るまで作品のことを考えるが時間が足りない。若い頃に恋をした時、四六時中、彼女のことを考えたいたが、それ以上だ。飯を食っても、バスルームでも、運転していても、ずっと作品のことを考えてしまう」

彼が俳優業だけでなく監督業も始めた頃。インタビューでそう答えている。それは正解であり、9時5時では時間が足りない。起きてから寝るまで、いや、寝ていても作っている映画の夢を見る。撮影中だけではない。シナリオを書く前から、編集が終わるまで。そのあとは映画館に客が来てくれるか? 喜んでくれるだろうか?と考える。そうすると3年くらい、その映画のことを考える。

女性諸君。もし、あなたの彼がそんなならどうだろうか?そんな男と付き合うか? さらに、その彼は自分のギャラまで製作費に投入してしまい、サラ金で借りて生活を支えることもある。車も買えない。それなりの家にも住めない。貯金もない。時には電気代を払うのに困る。そんな旦那は嫌だろう。

「それでも愛があれば!」

という人もいるかもしれない。が、愛以上に大事なのは、映画界を知っていること。とてもとても特殊でおかしな世界。常識は通用しない。1時間働いて時給900円なんてない。1年働いて0円もある。だとしてもスタッフは全員全霊で仕事することがある。来月、パンを買う金がないかもしれない。それでも仕事は続く。それが映画界。

もちろん、一攫千金。億万長者になることもある。無一文で四畳半で孤独死した監督も多い。いくら愛があっても、映画界を知らない人には耐え難い生活。そんな世界で毎日戦うのが映画監督。国際結婚より大変だ。また、監督側から見ても、愛する妻や子に苦労をかけたくない。そう考えると、自分のギャラはしっかり確保。家庭に届けたい。シナリオ書く時間を減らして子供と遊んでやりたい。

それは良き父であり、良き夫だが、芸術の世界では失格。誰もが24時間しかない中で、どれだけ考え続けるか?が勝負だ。才能があればちょいちょいで出来るものではない。監督業も俳優業も同じ。どう表現するか?どうすれば伝わるか?どうすればリアリティが出るか?彼らは考え続ける。だから、日常生活が破綻する。家族は振り回される。

昔の監督は金持ちだった。が、今は違う。製作費もどんどん安くなる。いかに考えて低予算でいいものを作るか?も考えねばならない。子供と遊ぶ時間どころか、彼女とデートして口説く時間もない。映画のことをしか考えない彼に、彼女はやがて愛想を尽かす。良きボーイフレンドになれば、素晴らしい作品は作れない。人は2つの夢を掴むことはできない。世の中、面白い。


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「結婚してるんですか?」と続けて聞かれた。何と答えるのがいいのかな? [映画業界物語]

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「結婚してるんですか?」と続けて聞かれた。何と答えるのがいいのかな?

最近、続けて聞かれたこと。「監督は結婚してるんですか?」大きなお世話だ!と思うが、そんなことを聞く人はたまにいる。このところ続けて聞かれた。

平均的な日本人は40代までには結婚し家庭を持つ。夫婦になり、親になれば責任感が生まれ、落ち着いた大人になる。分別を持ち、一般常識を理解し、社会の中で生きて行こうと努力する。対して若い頃は無茶をしたり、冒険したり、世の中に逆らったり、まあ、若い頃から世の中に従順な人もいるが、結婚という節目で人は大きく成長する。或いはおとなしくなる。

なのに、あと数年で60歳になろうという私。どう見ても落ち着きない。いまだに10代のような感じ?(本人的にも17歳から成長していない気がしている)世の中には逆らうし、無茶ばかりしている。そんな様子を見た人たちはこう思うのだ。

「監督、結婚してないんじゃないかなあ? 出ないと、こんな無茶できないよなあ。落ち着きないし、子供みたいなところある。奥さんいたら大変だよなあ」

真相が聞きたくなる。その推理は正解。だが、次の質問はだいたいこれ「何で結婚しなかったんですか?」ーこれも大きなお世話だし、語ると長いのでいつもは「モテなかったから!」というのだが、まあ、モテないから結婚できないというのも本来は違う。

自分的にも理由は分からないが、考えると29歳でアメリカ留学から帰国。その後は映画監督になるためにまっしぐら!デビューしてからは映画一色の人生。彼女がいたこともあるが、撮影になると完全に忘れて長期間電話せず、ロケから帰ったらもうアウトということもあった。でも、そのくらい映画というのは全身全霊でかからねばならない。

9時5時でできる仕事ではない。家族のことを心配している余裕もない。日曜祭日もない。盆暮れ、クリスマスもない。何ヶ月も働いて収入ゼロということある。膨大な借金も背負う。スタッフ&キャストの人生をも背負う仕事だ。毎日が戦い。危険を買って生きるような人生。着いて行こうという女性はなかなかいない。そして20年はあっという間。

人にはいろんな幸せがある。愛する人との結婚。子供の成長を見守る。安定した生活を送ること。でも、僕はそれらではなく、長年の夢であった映画監督になることを選んだろう。人はいくつもの幸せは選べない。僕は「夢」を選んだ。その意味で「お前は昔からの夢を実現できて羨ましい」と友人たちから言われるが、他の幸せを全て失ってしまったのだ。

ただ、映画作りは多くの人をハッピーにする仕事。大切なことを伝える。悲しみを繰り返さないための仕事でもある。自分自身が幸せにならなくても、映画を見た人が元気になる。頑張ろうと思う。忘れていたことに気づく。それができる素敵な仕事でもある。ただ、そのためには平均的な幸せを諦めなければならなかったのだろう。そんな訳で気づくと結婚もできず。嫁もおらず、子供もいない。貯金もない。でも、死ぬまで映画を作り、多くの人をハッピーにしたい。



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