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知られざる沖縄の悲しみ。なぜ、伝える作品がなかったのか?=3月末に完成予定。 [編集作業]

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知られざる沖縄の悲しみ。なぜ、伝える作品がなかったのか?=3月末に完成予定。

沖縄戦ドキュメンタリー制作。3月末には完成予定。ここまで来ると作品のカラーやテイストも明確になってきた。こういうと意外だと思われるが「こんな作品になるとは思わなかった」ーというのは、どうしてもドキュメンタリーというと、NHK的なイメージがあり、あんな風にはしたくない!という思いがあった。マイケル・ムーア調ではないし、あの作風を真似るだけでも大変。

「この作品を目指す!」

というものはなかった。「プロジェクトX」は参考にしたが、目指したわけではない。あれこれ葛藤したが、最終的には自分らしいカラーの作品になりそうだ。

「自分で作ってんだから、自分らしくなるよ!」

と思うかもしれない。でも、自分らしさを出すのはとても難しいこと。ゴールデンタイムに放送している連ドラ。12話を3人くらいのディレクターが担当している。が、毎回、同じカラーでテイスト。個人のカラー出てないでしょう? ま、連ドラは毎回違う個性が出ても困るのだけど。ディレクターという人たちが撮るとそうなる。

映画でもシーリーズもの。「007」とか皆、同じテイスト。あれは職人監督を起用するから。期間内に、予算内で、それなりに面白い作品を、トラブルを起こさすに仕上げる。それが職人監督。その監督が撮ると明らかに他とは違うというのは「作家」タイプ。スタンリーキューブリックやデビッド・リーン。作品にも主張があり、メッセージがある。

日本で言えば黒澤明、

大林宣彦、岡本喜八、木下恵介、小津安二郎、溝口健二等、そんなタイプの多くは巨匠と呼ばれる。作品から彼らの個性が溢れる。つまり作品に個性が出るというのは、なかなか大変であり、個性が出せるのは巨匠の域なのだ。

ま、僕はまだまだそこまで行かないが、NHKとは違うドキュメンタリーはできそうだ。しかし、この3年。沖縄戦を勉強して思ったこと。なぜ、戦後70年も経つのに知らなかったのか?ということ。もちろん、勉強していないからだが、同時に、それをなぜ、教育、マスコミ、テレビ、映画、漫画は伝えなかったのか?

授業では太平洋戦争前に3学期は終わる。

テレビでは終戦記念日が近づくと特集を放送するが、ドキュメンタリーは断片的。もちろん1時間番組で沖縄戦の全ては描けない。が、それに挑戦している作品を見つけることはできなかった。また、ドラマや映画でも、パールバーバーや広島は描かれても沖縄戦はかなり少ない。

岡本喜八監督の映画「沖縄決戦」と「ひめゆりの塔」(数本)くらい。テレビでは「さとうきび畑の唄」ーでも、それらも戦場の悲劇は描くが、その背景を説明してはくれない。その背景はすでに史実として確定している。決してスクープではないのに、かなりな衝撃だった。日本軍はそこまでしていたのか? アメリカ軍はそんなこともしていたのか?驚きの連続だった。

今回はその部分まで描くことができた。

この作品を見れば沖縄戦がとりあえず分かる!という構成にしてある。ドキュメンタリーにありがちな退屈な教科書的なものにはなっていない。完成後は東京、関西、沖縄で特別上映が予定されている。あと、できれば全国の映画館でも上映したい。乞うご期待!


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編集作業の終わりが見えてきた。作品は生き物。成長する? [編集作業]

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編集作業の終わりが見えてきた。作品は生き物。成長する?

毎回思うが、やはり作品は生き物だ。一般の方は「監督が最初にイメージしたものを編集で作り上げていく」と思いがちだが、少し違う。最初にイメージするが、編集作業を進めて行くと作品が成長する。主張する。文句を言い出す。対話しつつ。作品が求めるように作業する。すると、監督自身が考えてもない展開をしたり、奥行きが出てくる。

そうしてイメージしていたのとはかなり違う作品として完結する。イメージと違うと言うのは、より良くなっていると言うこと。自分でも想像しなかったテイストや感動が生まれる。本当に岩を削って仏を掘るような作業だ。彫刻家はいう。

「仏を掘るのではなく、岩に閉じ込められた仏を掘り出すのだ」

まさに、その言葉が実感できるのが編集だ。もちろん、まだ完成した訳ではないが、かなりの部分が見える。一般の方が見れば「え? これでいいの?」と思うかもしれない。が、最終段階の作業が終われば誰もが理解できる形になる。今はまだ「いい出来」になることが見えないだけだ。料理でも同じ。カレーを作るときに、ルーを入れる前に味見すると、

「これって本当にカレー? シチューじゃないの?」

と思うだろう。が、最後にルーを入れれば一気にカレーになる。その前段階で出来が想像できるのがシェフなのだ。映画で言えば監督。そんなルーを入れる前段階を進んでいる。

詳しく書くと、沖縄戦の流れがよく分かる。悲しみや悲惨さが伝わる。日米の動きが分かる。住民の視点で沖縄戦を見つめる=>これ大事。多くのドキュメンタリー、そして映画は軍の視点で描くことが多い。今回は軍、住民、両方の視点が存在する。

あと、悲劇の背景、理由を解説。なぜ、そんな悲しい出来事が起きたか? 止められなかったか?を検証。専門家が解説する。こう書くと、NHK教育の番組を想像する人もいるだろう。そこが劇映画を専門とする監督が構成&演出することで、退屈しない。分かりやすい。作品になっている。

それ以外にも一つ。通常のドキュメンタリーではないものがあるが、説明が難しいのと、お楽しみということで秘密にしておく。「NHK特集」というより、「プロジェクトX」というのがヒントだ。

やることはまだまだ山積み。テロップ。エンドロールもこれから。その作業が意外に大変。あと、事実確認。ナレーション原稿書き。資料を見て確認し、原稿にする。これ間違うと大変だ。作業はまだまだ続く!


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沖縄戦ドキュメンタリー。編集は追い込み段階。戦争を体感してもらえる作品になりそう! [編集作業]

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沖縄戦ドキュメンタリー。編集は追い込み段階。戦争を体感してもらえる作品になりそう!

もちろん、編集が済んでも次なる作業があるので完成ではない。業界外の人には気をつけて伝えないと「撮影終了!」と言うと「おめでとうございます。完成ですね!と言われるし「粗編を見せます」と言うと「完成まであと1歩ですね!」と思われる。

ラッシュを見せた一般企業の人が、困り顔で「これを映画館で上映するんですか?」と聞かれたこともある。ラッシュというのは撮った素材そのまま、何も手を加えていない状態。どんな風に写っているか?確認するもの。なぜ、それを映画館で上映すると思ってしまったのだろう。

でも、それほど映画業界のことは知られておらず、理解されずらく、誤解されやすい。おまけに映像制作に携わろうとする、業界外の人たちは勉強しようとしないので誤解が広がる。アメリカで仕事をするのなら、アメリカ人の発想を知ろうとするだろうに、日本のやり方をゴリ押しはしない。なのに映像業に対しては、それをしてしまう人が多い。

前置きが長すぎた。とにかく編集作業を進めている。かなり短くした。と言ってもまだ長い。昨日は、「このエピソードはあった方がいいけど、カットしても他には影響しない」というのを見つけた。それで3分ほど短くなる。カットも難しい。そこがなくなると他に影響するものは切れない。と言って、もともと無駄なエピソードはない。全て歴史の1pを伝える証言であり、説明。

でも、3時間の超大作はどんなに沖縄戦に興味があっても見辛い。これが劇映画なら話は別だが、3時間のドキュメンタリーと聞いただけで見る気を失う人が多いはずだ。と言って当初、考えていた70分というのも無理。ま、それは嬉しい一面もある。70分でまとまるということはかなり取材がうまく行かず、内容あるものがなかったということだ。3時間を超えるのは、それだけ濃い内容の取材ができということだ。

それだけに切るのは辛い。その上、まだ入れていないエピソードと短い証言がある。それで3分は長くなる。一目見てキレるシーンはほとんど切った。あとは、少し客観的に見て「これはなくても分かるな」という部分を探すこと。でも、何ヶ月も素材と格闘していると、それが分からなくなる。そんな時は1ヶ月ほど、編集をお休みして見つめると、簡単に見つかる。でも、そんなに休めないので、せめて1日。休んで客観性を取り戻すことだ。

何れにしても、あとは長さの問題だけ。中身を非常に濃く。これを見れば沖縄戦の全貌が分かる。もちろん全てを網羅はできない。あまりにもいろんなことがあるからだ。それでも2時間ほどの作品で、いろんなことが伝わるようになっている。大事なことは歴史を伝えるだけではなく、悲しみや苦しみを感じてもらうこと。沖縄戦を体感してもらうことだ。



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沖縄戦ドキュメンタリー。終わりが見えてきた。リズムの大切さ? [編集作業]

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沖縄戦ドキュメンタリー。終わりが見えてきた。リズムの大切さ?

先日まで2時間30分だったが、2時間20分にまで縮める。と、まだ入れていない大切なエピソードがあったことを思い出し、素材から切り出す。でも、それで5分も長くなった。んーー。

あれこれ考えながら、短縮再開。現在はエピソードをカットするのではなく、まず、できる限りカット頭、カット尻の無駄な部分を切っている。どうしても編集した直後はその辺に無駄がある。あと、人の目では1秒、2秒というカットを確認できる力がある。0.5秒でも可能。

なのにドキュメンタリーではカットが長い。それほど重要でないものでも10秒、15秒と映し出すことがある。例えば石碑。実際に目にすれば5分でも10分でも見つめる。が、映像にすると10秒でも耐えられない。文字が刻まれているのなら、そこはアップでパンダウンさせないと、長く映したからと観客が読んでくれるものではない。

編集時にはある程度の長さを切り出してタイムラインに並べるので、各カットを全て確認。1000カットほどあるが、それを3秒2秒に短くしていく。ただ、カットによっては5秒、8秒と見せねばならぬものもある。それとリズム。3、3、3、3、5、3とか、リズムが大事。これが3、4、3、2、4、1、だと見づらい。

車の運転と同じ。いきなりスピードを上げたり、落としたり、急ブレーキだと同乗者が困惑する。それと同様だ。どうしてもドキュメンタリーは現実を伝えるという使命感を強く持ちがちで、観客の気持ちや見やすさを忘れてしまう。だから、退屈するということもある。

とにかく目標の2月中に編集終了(もちろん、後でさらに直すが)は行けそうだ。まだ、2週間もある。3月は仕上げだ。本日も編集作業を続ける。


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いよいよ、見えて来た。「沖縄戦」果たして2時間内に収まるのか? [編集作業]

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いよいよ、見えて来た。「沖縄戦」果たして2時間内に収まるのか?

現在2時間38分。まだ少しだけ入れていない素材もあるが、長尺ものは全て入れて粗編集した。次は各パートを細かく詰めて行く。胸を打つ言葉があってもカットせねばならないこともある。インタビューを長く見せたくても、テンポが落ちるところは短くせねばならない。

しかし、2時間38分なら何とか2時間以内にはなるだろう。問題はそこからだ。当初の予定は70分~〜90分。素材を並べると、胸を打つ証言が予想以上にあり、70分にするのは勿体ない。次は90分。これは可能かもしれないが、やはり、重要な証言を切らねばならなくなるだろう。90分はお手軽サイズ。やはり勿体無い。

その次は1時間40分。これは通常の映画の長さ。見やすいサイズ。1時間50分になると、かなり中身がないと集中力が続かない。まあ、僕の劇映画はほとんど2時間越えなので、できなくはないが、今回はドキュメンタリーだ。70分でも本来は厳しい。

でも、出来はいいので1時間50分くらいなら、退屈せずに見せられるはず。理想は1時間40分台だが。もし、1時間50分ならあと48分切らねばならない。この段階で48分というと、エピソードを落とすのではダメ。それだとクオリティが落ちる。7秒あるコマを3秒にする。5秒ある駒を4秒にするという方法。

これだと密度が上がる。めっちゃ面倒臭い作業なので、よく監督や編集が「あと5分切れ」と言われると、5分のエピソードを探してバッサリとカットして「はい、切りました〜」と答えることが多い。が、それは最低最悪の切り方。そんな切り方をするなら、その監督のクビを切った方がいい。だから、1秒。1コマ単位で短くする。

劇映画の場合。この段階まで来たら、あと2週間ほどで完成。ま、その後も、何度も直すけど。2月はあと2週。何とか締め切りには間に合うか? ただ、調べなければならないことがあり、それを作品に入れる。そこが心配。


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編集中のドキュメンタリー「沖縄戦」はこんな内容。細かく紹介。 [編集作業]

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今回のドキュメンタリー「沖縄戦」はこんな内容。

①沖縄戦とはどんなものだったかが分かる。
②どんな形で始まり、どんな終わり方をしたか?
③住民から見た沖縄戦
④沖縄戦を時間軸に従い説明
⑤代表的な大きな戦闘を紹介

⑥日本軍はどんな被害を受けたのか?
⑦アメリカ軍の被害はどうだったか?
⑧住民の被害はどうだったのか?
⑨日本軍はどのような意図で沖縄戦を戦ったのか?
⑩沖縄戦でのあの悲劇はなぜ起きたのか?

以上が基本的な項目。これだけ並べると通常のドキュメンタリー映画やテレビの特集番組と変わらないような気がする。が、一部の戦闘や悲劇を紹介するものはあるが、全体を紹介するものは意外に少ない。

と言うのも沖縄戦は多種多様。1つ1つに様々な事情が重なり説明が簡単ではない。そのためにNHKなどの特集番組では1つの戦闘や事件に1時間=1回を費やしている。そのことで詳しく説明しているのだが、そのせいで全貌が見えなくもなっている。

また、上辺だけを描くドキュメンタリーや住民の声だけを紹介する作品が多く、その両方を併用する作品は意外に少ない。逆に全貌を紹介しようと詰め込み過ぎて情報過多、逆に分からなくなってしまうものもある。

その辺を考えて、沖縄戦を知らない人が見てよく分かるもの。上辺だけでなく、背景や本当の意味を説明。住民の声と歴史的事実の両方を紹介することで、沖縄戦を理解できるものにしてある。

が、ここまで聞くとNHKとの差をあまり感じないかもしれない。そこに大本営。。。いや失礼。公共放送と映画作家の大きな違いが出るのだ。客観報道という名の「他人事」がモットーの局と、「悲しみ」や「苦しみ」を伝える劇映画を作る作家との違い。かなり出るはずだ。

特に過激な仮説を訴えたり、悲しみを強調する演出をしている訳ではないのに編集していると「悲しみ」が溢れる。そもそも、沖縄戦は悲しみの連続であるということ。それが「客観報道」のフィルターを通すことで、ろ過されてしまうように思える。久米さんや古舘さんの頃のあのニュース番組では涙が溢れる特集が何度もあったが、あの局ではできないのは、お役所的な「客観報道」姿勢が背景だと思える。

ただ、同じ局だも「プロジェクトX」は血の通った番組だった。見ていて何度も感動する。主人公を応援したくなる。作り手に取材対象への愛や思いが感じられる。そんな風に同じドキュメンタリーでも、作り手次第で大きく変わる。それは分かっていたが、今回、編集をしていて、特別なことはしていないのに、いつもの劇映画のようなテイストが出ていることに自身で驚いた。

「朝日のあたる家」のような涙と悲しみが作品のあちこちに滲み出ている。今更ながら、作品の責任者である監督の個性やスタイルというのは自然出るものだと思える。沖縄戦では何があったのか? 言葉に出来ない地獄のような悲劇はなぜ起きたのか? それはどういうものであったのか? それを紹介するのが「沖縄戦ー知られざる悲しみの記憶ー」である。


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ドキュメンタリーの構成はロックコンサートに近い? [編集作業]

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ドキュメンタリーの構成はロックコンサートに近い?

劇映画の場合。編集はシナリオ通りに撮影した素材を繋いで行く。ドキュメンタリーも、企画時の構成表があるので、それに従い繋いで行くが、そうしない場合も多い。

というのは、劇映画の場合はクライマックスは決まっている。それを最初に繋ぐわけには行かない。ストーリーが解らなくなるから。でも、ドキュメンタリーの場合。どこがクライマックスになるか?は取材前には決まらないことが多い。実際に取材して、意外に期待はずれと言うこともあるし、ついでと思って取材したものがことのほか感動的だったりもある。

なので素材を確認してから、繋ぐ順番を決め直す。ここまではどの番組でもやるが、僕の場合はさらに繋いでみて、もう一度、順番を変える。これは理屈ではなく、乗りとか、センスとか、感じ方、リズムで、流れが順番にする。音楽で考えると分かりやすい。

例えばRストーンズのコンサート。1局目が「Start me up」と言うのは定番。でも、1995年ツアーは「Not fade away」から始まり、なんと「Satisfaction」が3曲目。いつもならアンコールかラストのナンバーだ。B・スプリングスティーンは1988年のUSAツアー「Tunnel of love 」エクスプレスツアーでは、前半のラストが「Born in the USA」で、アンコールが「アコースティクの「Born to run」だった。

ストーンズの定番。クライマックスは「Its only Rock nRoll」「Brawn Sugar」「J umping Jack Flash」だが、その順はやはり盛り上がる。その反対デモいいが、これ、これ、あれ、と言うのがヒートアップ。ドキュメンタリーも同じ。時間軸通りに繋ぐこともあるが、ノリも大切にせねばならない。

えーこの曲のあとにあの曲かあ〜と言う驚きも大事。昔、イーグルスがコンサートで1局目が「Hotel Carifornia」だったことがある。驚いたが、それ以上の曲がないので、あとはどうするの?と言う感じ。順番は大事だ。ドキュメンタリーも同じ。



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沖縄戦ドキュメンタリー編集報告 なかなかいい出来になりそう?! [編集作業]

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沖縄戦ドキュメンタリー編集報告 なかなかいい出来になりそう?!

編集は本当に時間がかかる。毎日、1歩しか進めないのに富士山に登るようなものだ。でも、昨年のXマス前から作業開始。2ヶ月弱。タイムラインを見ると、映像が切り出されて並んでいる。インタビューパートはあと2人。全部で7人だったので、折り返し地点は超えている。

仮の音楽をつけるとなかなかいい。編集は毎回、どんな風になるか?自分でも分からないもの。作るというより、育てるという感じ。子育てと同じだ。真面目な会社員になってほしいと育てても、ヤクザや不良になることがあるように、親の思い通りには行かない。

しかし、懸命に毎日、作業をし、全力でかかれば、作品もそれに応えてくれる。今回もかなりいい出来になりそうだ。映画は編集が命というが、ドキュメンタリーは特にそうだ。同じ素材でも編集する人によって全然違うものになってしまう。

それを自分らしく、そして観客に分かりやすく、退屈せず、それでいて沖縄戦が伝えなければならない。それが今回も行けそうな予感。ただ、いつものように長めに編集してある。現在、3時間ほど。これを半分ほどにしたい。そうすると密度は濃くなるが、カットせねばならないエピソードも出てくる。そこが難しい。

また、短くする作業も1週間以上かかる。なんとか2月中に編集を終えて、3月は仕上げに入りたい。



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沖縄戦ドキュメンタリー編集報告 作品最大のテーマ。見えてきた。 [編集作業]

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沖縄戦ドキュメンタリー編集報告 作品最大のテーマ。見えてきた。

昨日は打ち合わせのために作業できず、それでも夜、編集室に戻り、タイムラインを確認した。

先日、「チ」編を作業。続けて「シムク」編の予定だったが、「チ」編がとてもいい。作業しながら涙が溢れた。証言をしてくれた方の熱い想いが心に刺さる。その中で出てくる言葉が印象的なので、その解説パートを後に持って来ようか?と考えている。予定ではさらに後ろにそのパートがある。それを前に持って来て「シ」編との間に入れる。

そうなると「チ」編の前にそちらを編集せねばならない。となると、そこに入る証言映像を準備。これまでの体験者の証言ではなく、専門家の解説映像がある。最後の最後に入れようと思っていたので、まだ取り込んでいない。なので、元データを変換。素材用のHDDに移す。

それが意外に面倒。まず、データをファイナカット7で変換。Xでの変換法がまだ分からない。10時間近くあるので、時間がかかる。「セットして今日は寝よう!」と翌朝見ると、うまく行っていない。なので、今朝からまたやり直し。今もまだ変換作業が続いている。

それができれば専門家のインタビューに入る。沖縄戦を研究している方。つまり学者さんにいろんな質問をして、解説してもらっている。その時に、先の「印象的な言葉」についての質問もさせてもらった。それこそが僕が沖縄戦で最も興味を持った部分。そして、それこそが沖縄を悲劇に突き落とした最大の理由だと考える。

そこを追求することが今回の作品の大きなテーマだ。もちろん、これまでに作られたドキュメンタリーでも、その分は描いている。が、どれを見ても明確なものが感じられず、教科書を読んだように事実としての認識はできるが、心に刺さらない、感情に反応しないことが多かった。目に見えないものを伝える難しさなのか? 詳しく描きたくないのか? 伝わる作品はほぼない。

沖縄戦史の専門家とは別に、戦争の専門家にもいろいろ教えて頂き、日々、ご意見を頂いている。本当に素敵な方が身近にいてくれたこと痛感。その方についてはまた機会を別にしてご紹介したい。まずは、いろいろ教えて頂く。


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本日の作業予定 「沖縄戦」=チビチリガマ [編集作業]

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本日の作業予定 「沖縄戦」=チビチリガマ

午前中に昨日の作業報告をするのだが、昨日のは昨夜の内にしてしまったので、本日は本日の予定を書いてみる。ま、編集作業の報告や予定を読んでも、皆さんにはあまり面白いものではないと思うが、映像編集というのは、編集者がこんな風に悪戦苦闘しながら何ヶ月も続けるものなんだなあ〜と感じて頂ければ十分だ。

さて、昨日は「シュガーローフ」編「首里城」編を編集した。その中でナレーション用のテロップで「あれ?」と思う部分があった。嘉数高地の戦闘とシュガーローフと首里城がごっちゃになっている? もう一度、原稿と、資料を見直して確認せねばならない。ドキュメンタリーなので史実は正確に表現せねばならない。

あと、「チビチリ」編を早く編集したい。が、近日中にまた関係者打ち合わせがある。そのための資料作りもせねばならない。打ち合わせは大事だが、そのために「編集モード」が切れてしまう。先日もそれで調子が狂い、作業速度が落ちた。が、1人何役もやっているので、全て僕がせねばならない。

本日はどこまで進めるか? 頑張ってみる。


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「乘ってくれ? haha~」いや、乗ってないぜよー編集作業 [編集作業]

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「乘ってくれ? haha~」いや、乗ってないぜよー編集作業

本日は「チビチリガマ」編の作業をしようと思っていたが、「朝日のあたる家」九州上映の話が来て対応。他にもいろいろあって、午前中から作業スタートとは行かず。その他の連絡もあり、編集モードが切れてしまう。「チビ」は巨編なので、集中力が必要。本日は別のパートをやる。

「シュガーローフ」編「首里城陥落」編は証言がないので、比較的楽。それらの作業をする。今回はナレーションがかなりあるので、編集をしながらナレ書きをして、それをテロップにして貼り付けていく。ちょうどカラオケ・ビデオのような感じなる。

それを自分で声を出して読んでみる。テロップが足りなければ長めにして、長ければ短くする。それに合わせて映像も調整。全体的に短くなった。尺を見ると、3時間11分。これなら確実に2時間内になる。

とは言え、このあと加える映像もかなりあるので、引いたり、足したりの作業が続く。あと、構成も変えながら進める。飽きないように証言と記録映像が交互に来るようにしているのだが、長いエピソードの後は短いのが来るようにする。何度も書くが、ドキュメンタリー作家はよく

「これは大事なことを描いているので、多少退屈でも我慢して見なければなりません!」

という思いがあるような気がする。が、それはダメ。学者にもそんな人が多いが、大事なことなら、客が努力したり我慢したりするべきと言うのは傲慢だ。おしどりマコさんが、笑いを交えて原発事故報告をするように、ウーマンラッシュアワーがお笑いで、沖縄問題を伝えるように、客が聞きたい!と思えること。とても大事。

もちろん、今回のドキュメンタリーは笑えるものではないが、退屈しないこと。我慢せずに見れる作品にしたい。そのためには歴史的事実を伝えながらも、演出や技術を駆使して見せる必要がある。が、本日はノリが足りない。「乗ってくれ?」と矢沢永吉に言われても「haha〜」とは言えない集中力。いかんぜよ。。。でも、タイムラインを見ると、それなりの感じに。。。分かる人は分かるよね?


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沖縄戦ドキュメンタリー。作業報告。証言ー残り3つ。 [編集作業]

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沖縄戦ドキュメンタリー。作業報告。証言ー残り3つ。

昨日は「対馬丸」編の作業。目標の1日で終了。と言っても80%で、仕上げての時に残り20%縮める。このエピソードも辛く、証言を聞いているだけで重い。何度も休止しながら作業した。でも、それだけに多くの人に伝えなければならない証言でもある。

これで4人分の証言が終了。あと3人だ。もちろん、証言が以外の素材もあるのだが、メインは証言。それが半分以上終了したことは気持の部分で元気が出る。長い長い道を歩いていて、「半分まで来た!」と聞いた時のような感じだ。

証言の編集で大事なのは、まず、聴きやすいように短くする。話が飛んでいる部分をカット、あるいはまとめる。重要な部分を選ぶ。等のがある。ただ、証言が続くと退屈すること。言葉だけで分かりづらいこともある。そこで図や写真をインサート。観客が理解しやすい補足を加える。

できたところまでをオープニングから見直してみた。ドキュメンタリー映画らしい感じが出てきた。延々と証言が続く、記録映像が続くというのは興味を失う元。料理のフルコースと同じ。同じタイプの料理を続けて出されては食欲を失う。

「プロジェクトX」では、スタジオ、再現ドラマ、インタビュー、当時の写真と映像、という4つを使って退屈させないように見せていた。が、戦争を題材としたNHKの特集では、記録映像、証言、現代の映像の3つだけで見せている。そこが地味になりがちな理由か?

残るは「シムクガマ」編「チビチリガマ」編、「Z証言」編だ。「シムク」と「チビチリ」はセット。ここの作業をしてみよう。さらに全貌が見えて、作品のあり方が分かるはずだ。まさに、化石掘り。チラノザウルスの骨格が見え、その大きさが明らかになるという感じだ。



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ドキュメンタリー編集の大事な点。思いの全てを叩き込んではいけない? [編集作業]

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ドキュメンタリー編集の大事な点。思いの全てを叩き込んではいけない?

こんな時間に記事を書くのはめずらしいが、頭を整理したいので書いている。本日の編集は「証言」ではなく全体を縮める作業にした。エンディングのエピソードを4分ほどにせねばならないのに、昨日の段階では25分もあった。それを徹底してカット。10分にまでした。短くなるのはいいことだが、そのことで大事なものが抜け落ちてしまうことがある。

A、B、C、Dというカットがあって短くするためにBとCを切った。長さは半分になるが、そのことで感動が失われることがある。と言って、切らないわけにはいかない。そこで大事なのは、どのカットに感動を伝える働きがあるか? を分析、把握すること。同時に、特定のカットではなく、このABCDという並びに感動を呼ぶ力がある場合もある。

或いは、AとDは余計で、BとCのみが力を持っていることもある。いろんなパターンがあるので、それを見抜かなければならない。その上で、AとBは切れると判断。短縮する。これを無神経な編集者は「面倒なので、CDをまとめて切ろう。その方が切りやすいし」とか思ってカット。台無しにしてしまう。

そこはセンスと感覚。それでいて理論なのだ。だから、本当に編集だけは、センスがない奴がやってはいけない。そして、経験がない奴があれこれ言ってはいけない。まあ、たいてい余計なことを言い出すのはPなのだが、ロクなものにはならない。そんなことを考えながらカットを続ける。

いくら早くできるからと、5分バサッと切るのもアウト。3秒とか、5秒のなくてもいいカットを探し出して切らねばならない。そうやって午前中から作業。先週まで6時間あった尺が、なんと3時間35分に! これなら2時間にできる。頑張れば1時間40分ほどか? 

本日は何でカット作業をしているか?というと、全体の流れを掴みたかったというのがある。全体のイメージ。方向性はすでに把握しているが、テンポや流れ、リズムがまだ分からない。まだ30秒以上のカットが存在する。それを巡行速度で見るとテンポが悪い。

当然だ。1カットを3〜8秒。長いものでも15秒くらいにすると、見やすくなり、リズムとテンポが生まれる。それが分かれば、作品の全貌がさらに想像しやすくなる。もう一つは、尺を把握することで、持ち込めないエピソードと残さねばならないエピソードを決められる。

沖縄戦は本当に多岐に渡り、軍事、民間、社会、政治、日米、いろんな面で語ることができる。すでに取材し、映像があるものの中で、これはぜひ見せたい!と思っても、そのことで尺が2時間超えになると考えねばならない。劇映画の場合。僕の作品はほとんど2時間越えだが、それでも退屈せずに見せる公算がある。

が、ドキュメンタリーはそうもいかない。題材に興味がない人でも退屈せずに見れる時間というのは大事だ。それを作家は「いや、これは伝えたい!」「これも伝えねば!」「これは外せない!」との思いが強いので、いろんなものを持ち込んでしまう。結果、観客が退屈する作品になりがち。

劇映画でもディレクターズカットといって3時間近い版が出ることがあるが、見ると要らないものが多く、結果、オリジナル版の方がいい場合がある。(会社の圧力で無理やり切られ、短くされた不遇の作品の場合は別だが)つまり、作家は思い入れが強く、こだわりがあるからそうなるのだが、観客にその全ては伝わらない。

それを伝えるにはまた別の技術が必要。だが、監督には純粋な人が多く、ストレートに全部入れ込んで作品をただただ長いものにしがち。そこを冷静に見極めるのも編集の仕事なのだ。それでいうと、今回、すでに粗編集して、ラインにも乗せてある「米軍の墓参り」?とか「上陸作戦前の住民生活」とか、描きたいエピソードをカットせねばならないだろう。

とりあえず、スリム化して、それでも余裕あるようなら、戻すという形を取る。通常は全部作り上げてから、尺を考えて後でカットするという、面倒で勿体無いやり方をするが、今回は3ヶ月の作業を2ヶ月でする。進めるだけ進めて、余裕あれば追加という方法を取る。注意すべきは、強い思いを全て持ち込まないことだ。大切なことは何か? その選択が大事だ。


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沖縄戦ドキュメンタリーで僕が描こうとしていること [編集作業]

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沖縄戦ドキュメンタリーで僕が描こうとしていること

ご存知のように太田組作品は爽やかな「青春もの」のようでいて、実は悲しい物語が多い。「ストロベリーフィールズ」では、交通事故で死んだ女子高生は生き返らない。「朝日のあたる家」で被爆した妹も元気にならず、家族は故郷をあとにする。

「向日葵の丘」では、主人公の親友・みどりは癌で亡くなる。でも、毎回、観客が感動して、涙するのは、それらの悲しいシーンというより、そのあと希望を探して生きて行く主人公たちの姿に打たれるからだろう。

1人生き残った夏美(佐津川愛美)が河原で8ミリカメラをまわす姿であり、「朝日の」の家族が揃って、故郷を車でまわる場面であり、死んだ親友の面影を胸に東京に戻る多香子(常盤貴子)の姿。

そう考えると、今回の沖縄戦ドキュメンタリーも、悲劇的なエピソードが多く紹介されるが、僕がいちばん描きたいのは、劇映画のときと同様に、残された人たちの思いなのだと思える。

対馬丸沈没で生き残った少女であり、集団自決で死なずに生き延びた少年であり、死んでいった仲間を思い、今も沖縄戦を伝える人々が希望を探し、大切なものは何か?を伝えようとしている姿こそがメッセージ。それはこれまでと同じ構図だ。「沖縄戦とはどんなものだったのか?」だけでなく、今回も、それを伝えたいのだと思えている。


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「沖縄戦」ドキュメンタリー。作業報告。あと4人分の証言を編集。 [編集作業]

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「沖縄戦」ドキュメンタリー。作業報告。あと4人分の証言を編集。

昨日は重要な打ち合わせがあり、1日外出したので、編集はほとんどできていない。とはいえ、今は説明できない大きな進展があり、これでさらに素晴らしい作品になるので大切な1日ではあった。

ドキュメンタリーでも劇映画でも、監督1人でできるものではない。素晴らしいスタッフと、劇映画なら俳優と。そして理解あるスポンサーがいることで初めて感動作が完成する。それら関係者は皆、仲間であり、同志なのだ。

が、往々にしてスポンサーが一番邪魔をすることが多い。そしてスタッフでも、古い価値観を振り回し、押し付け、もうプロジェクト崩壊の使命を帯びた潜入工作員のような奴もいた。最近は本当に実力も思いもあるスタッフと仕事ができるので、ありがたい。

さて、沖縄戦ドキュメンタリーだ。現在、2日がかりで編集している「渡嘉敷島編」の作業。もう一息で終了だ。そのあとはどうするか?なるべく勢いがついてスピードアップできるところをやりたい。実は一番難しいのが「渡嘉敷島」編だったのだが、それを先に作業することで全体が見える。

その意味で先に作業しているのが、次はどうするか? 7人中。これで3人。後の4人は....。

①「対馬丸事件」
②「チビチリガマ」
③「Zさんの証言」
④「Hさんの証言」

こうして書き出してみると、難しいのは「Z」さんくらいで、あとは時間をかければできる。「渡嘉敷島」ほど複雑ではない。今日が2月3日だから、今月はあと4週間。その間に編集作業を終えて、3月は仕上げをしたい。が、昨日の打ち合わせで、3月第1週まで編集していても大丈夫な感じもある。

それなら5週間。終わりまで行けるはずだ。とは言え、先の4人の証言にプラスして、専門家のインタビューが2人。2時間。あと、数人。戦争体験はないが、意見を聞かせて頂いた方がいるので、その編集も必要。また、現在は緩めに繋いであるが、それを徹底して詰めて行く作業もせねばならない。そのあとはサウンドのチェックだ。

これは本来、スタジオの仕事だったが、その下ごしらをこちらでせねばならない。いつの頃からこうなったのか? パソコン・ソフトで編集ができることで、1人分の仕事が増え、結局、監督がすることになりがちだ。それも含めて、続きの作業を始める。



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「沖縄戦」ドキュメンタリーの音楽はどうするべきか? [編集作業]

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「沖縄戦」ドキュメンタリーの音楽はどうするべきか?

編集を進めながらも、同時に他のことも考えなければならない。音楽は劇映画でもドキュメンタリーでも重要。「プロジェクトX」だって、主題歌が中島みゆきの「地上の星」だから感動が2倍になる。ただ、今回の作品。予算は本当に厳しい。テレビ局で使う予算の半額以下だろう。しかし、音楽は重要。どうすればいいのか?

同時に、どんな曲をつけるべきか? 考えなければならない。ということで、戦争映画のサントラ盤を聴いてみた。写真の4枚の内。1枚はあれ?というものだが、これも戦争だ。

それと「プラトーン」はドキュメンタリータッチの秀作なので、参考になるかも?と思ったが、収録されているのはベトナム戦争時のヒット曲ばかり。思いっきりハズレだった。映画のための曲は2曲だけ。あと、スピルバーグの2作はいいけれど、両方ともロンドンフィル。今回の予算でその編成での録音はできない。

いろいろ音楽も難しい。


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仕事でドキュメンタリーを作っているつもりはない。これは誰かがやらなければならないこと。沖縄戦を知ること。それが日本人が未来を考えること。 [編集作業]

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仕事でドキュメンタリーを作っているつもりはない。これは誰かがやらなければならないこと。沖縄戦を知ること。それが日本人が未来を考えること。

編集は本当に自分との戦いだ。外部を遮断。連絡を取らず、自分を追い詰め、題材と向き合う。食事と食材の買い出し以外は外出しない。が、モニター画面を見つめてもなかなか作業できないこともある。

何がいけなのか? 体調か? 作業の問題か? それとも精神的な疲れか? あれこれ考える。体調なら寒さのせいかもしれない。昼でも暖房を入れてみる。熱いお茶を飲んでみる。

作業の問題なら、具体的に何が問題か?考える。今、作業しているところを後回しにして、やりやすいところから作業するのも一つ。気分が乗らないのなら、戦争映画の音楽を流しながらやる。もう一度、資料を読んでみる。自分を沖縄戦に送り込む。

昔はPがよく電話してきた。「調子はどうですか?」それが何よりも邪魔だ。乗って編集していたのに、それで数日作業が止まったこともある。今は誰も連絡して来ない。友人も僕が編集をしていると知ると電話はかけて来ない。ありがたい。

でも、誰からも何も言われないという状態もそれはそれで厳しい。人は何も言われないと、なかなか動けない。自分に火の粉が降りかからないと行動しない。会社に行き、デスクに着き、上司から指示があるから仕事をする面がある。それを何も言われない。何も指示されない。自分で考えて、自分で計画して、作業するのもなかなか大変。

サボろうと思えばいくらでも、サボれる。「今日はお休み!」と決めれば休める。ただ、締切だけは変わらない。そこでクオリティの低い、手抜き作品を見せるか? 「おー流石だ」と言わせる作品を見せるか?それだけなのだ。そのためには、あと2ヶ月あれば、いつ頃までに、何を片付ける!と大雑把な予定を立て作業する。

本来、3ヶ月必要な作業を2ヶ月でやらねばならない。作業に専念できればいいが、仕上げ作業の連絡を各位にもしなければならない。交渉もある。事実上のPは僕なので、誰も代わりに連絡してもらえない。雇うことができた。が、そうなると人件費が派生。沖縄取材7回が6回か5回に減っただろう。

決してギャラが良い訳でもない。しかし、これはやり遂げなければならない。沖縄戦を伝える作品を完成させねばならない。仕事という枠ではない。それならギャラ安すぎ。時間無さ過ぎ。でも、仕事ではなく、やらなければならないことだ。

今、日本人に必要なこと。沖縄戦を通して、戦争を知ること。アメリカを知ること。日本を知ることだと思う。その中で僕ができること。それがこのドキュメンタリーなのだと思えている。


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何を削除し、何を加えるか? どれが一番、観客に分かりやすく、戦争の悲劇が伝わるか?=ドキュメンタリー手法につて [編集作業]

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何を削除し、何を加えるか? どれが一番、観客に分かりやすく、戦争の悲劇が伝わるか?=ドキュメンタリー手法につて

昨日の作業。「渡嘉敷島」編。なかなかの苦戦。というのも、このエピソードはさらに「渡嘉敷島」編②がある、①だけを先に編集してもダメなことに途中で気づいた。なので本日②を作業。その上で編集していく。

山登りと同じで、5合目は楽に到着したが、4合目は風が強くて通常の2倍時間がかかった。というのと似ている。「渡嘉敷編」は本日もアタック。

もう一つ難しいところは、インタビューは狙いを決めて、ただ短くすればいいというものではない。というのは、戦争体験を話してくれた方は皆、一般の方。つまり、アナウンサーやレポーターではない。見たことを分かりやすく伝えることが仕事ではない。なので、お話を聞いていて意味が分からない。状態が分からないということがある。

例えば、海外旅行に行ってきた。感動的な体験をした。同じ経験をしたことのある友達に話せば、すぐに共感してもらえる。が、その国に行ったことのない人は、国の状況から説明する必要がある。なぜ、そのことが感動的なのか?も説明せねば、分かってもらえないかもしれない。

話す本人はその場にいたので、自分の思いだけを説明しがちだが、周りの状況。客観的な説明。その国の状況&習慣なども説明しないと相手に伝わらない、想像してもらえないということがある。言葉だけで体験を伝えるのは考える以上に難しいもの。

僕の友人でも、日本語で話しているのに、何を言わんとするのか?ときどき分からない奴がいるが、主観で自分が見たことしか話さないからだ。

アナウンサーという仕事はラジオで、リスナーが見ることのできない光景を言葉を使って説明したりする。古舘伊知郎さんは、若い頃、みのもんたさんと車に乗っていて、急に「今、見ている車窓を中継してごらん!」と言われたという。

「前方に見えて参りましたのが、長野県***市の市役所です。近代的なコンクリート建設で、そのおしゃれなデザインが印象的。例えれば花鳥風月花の舞という感じでしょうか? その向こうに見えてきたのは長野県名産の***の工場であります...」

そんな風に先輩に鍛えられ、アナウンサーやレポーター。あるいは記者や雑誌ライター、編集者等。言葉で何かを伝える仕事をする人たちは日頃からその表現力磨いている。が、一般の人はそこまですることはなく、特別な状況を伝えるのは、なかなか難しい。

ただ、沖縄でお話を伺った方々はもう何十年も、沖縄戦の体験を伝えている方が多かったので、基本的にはよく分かる。が、こちらの想像力も貧しく、また、沖縄戦の知識が分からないと理解できない部分もあり、証言映像を見いるだけでは分からない部分もある。そこで、証言の一部を要約してナレーターが説明するという手法を使う。

そして証言の多くは理路整然と進まないことも多く、話があちこちに飛んだりもするので、それを整理してナレーションとする。ただ、あまりにその手法を使うと「体験談」ではなく、「情報」になってしまい、リアリティがなくなる。悲しみや辛さが伝わらない。例え証言者が何を言っているか?分からないパートがあっても、そのまま収録した方が戦争というものが伝わることもある。

その判断。とても難しい。昨日はそれで苦戦した。単に重要な部分だけ切り出して繋いでもダメ。どこをそのまま使い、どこをナレーションにするか? そしてナレーションのバックにはどんな映像を使うか? テレビ番組では再現映像を作る挿入することが多いが、今回はそんな予算もなく、また、その種のものではない表現にしたい。

それを考えなながら証言映像を見ていると、神経が切れそうになる。一つの側面だけでなく、3つも4つも面があり、それをどう繋げ、何を削除し、何を加えるか? その内のどれが一番、観客に分かりやすく、戦争の悲劇が伝わるか? 方法は何百通りもある。それをまず、あれこれ考えて、その中から選ばねばならない。本日も作業を続ける。


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「明日にかける橋」DVDー明日2月2日発売! [編集作業]

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「明日にかける橋」DVDー明日2月2日発売!

 公式HP=> http://asunikakeruhashi.com

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映画で感動する場面。撮影中に、編集中に監督が泣けば、観客も泣けるシーンになる?! [編集作業]

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映画で感動する場面。撮影中に、編集中に監督が泣けば、観客も泣けるシーンになる?!

なんとか「編集モード」に戻り、昨日はそこそこ作業が進んだ。と言っても明日から2月。すでに1ヶ月も作業している。おまけに2月は28日しかないので、通常より3日作業時間が減る訳だ。まだまだ、ピッチを上げて進めないと間に合わない。

昨日はメインの証言7つの内の1つである「Uさんの証言」を編集。1時間あるものを6分程度にした。でも、それで神経は限界。それ以上続けて作業ができず。あとは、全体の確認を行う。エンディング。イメージする音楽をつけて再生してみる。

これが凄い。涙なしで見られない。「自分で褒めていれば世話がない!」と時々言われるが、作っている本人が泣けないで観客が泣けないと言う僕なりの法則がある。一見、作り手が冷静に、客観的に、緻密で上質な作品を作るから、観客は感動すると思いがちだが、そうではない。

劇映画も同じだが、監督というのは最初の観客なのだ。これが自分が出演し演じたものを自分で判断するのは難しい。が、演じるのは俳優。その演技を現場で見て監督が感動できなくては、観客は感動できる訳がない。だから、「明日にかける橋」の時も、鈴木杏ちゃんや板尾創路さんの演技を目の当たりにして、何度も泣きそうになった。

それらの場面。映画館で何度も確認したが、僕が現場で泣けた場面は観客も涙している。もう一つ、付け加えると、シナリオの段階で、書きながら泣けたシーンも、映像化された時に泣ける。「このシーンは泣かせるぞ」と書いても、自身が泣けなければ観客も泣かない。そして編集も同じ。

だから、シナリオで泣けて、撮影で泣けて、編集で泣ければ、そのシーンは観客も泣く。僕の場合。全ての作品にそれが言える。つまり、泣かすのではなく、泣けるか?どうか?なのだ。観客を泣かそうとするから泣けない。泣けるものを選ぶ。それが大事。

それでいうと、今回のドキュメンタリーのエンディングも感動的なものになりそうだ。どんなものか?はまだ内緒だが、戦争の悲惨さと悲しみが溢れるものになるはず。いや、そうでなくてはならない。単に沖縄戦の史実を授業のように伝えるだけなら、某国営放送で何本も作られている。「これが戦争なんだ....人が死ぬって、殺されるって、こういうことなんだ...」と打ちのめされなければ意味がない。

さて、本日は残り6人の証言のどれかの作業。1日1人作業できれば、あと6日で証言部分が終わる。あとは専門家の解説。そして、全体の短縮化と進める。昨日は5時間あった素材を4時間42分まで縮めた。本日も作業開始。



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