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沖縄人・金城哲夫が「ウルトラセブン」に込めた思いとは?「ドキュメンタリー沖縄戦」を観ると解明できる! [沖縄の現実]

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沖縄人・金城哲夫が「ウルトラセブン」に込めた思いとは?

「ドキュメンタリー沖縄戦」を観ると、

沖縄出身の脚本家・金城哲夫が「ウルトラセブン」の最終回「史上最大の侵略」で本当に描こうとしたかったテーマが分かる。

金城哲夫資料館も訪れ確信を得た。その思いを知り声をあげて泣いた。

セブンの意味。薩摩次郎の意味。キリヤマ隊長のあの言葉。その全てが解明される!




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「帰って来たウルトラマン」にもある沖縄戦を秘めたドラマ? [沖縄の現実]

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「帰って来たウルトラマン」にもある沖縄戦を秘めたドラマ?

金城哲夫の後輩である脚本家・上原正三。彼もまた沖縄出身。金城と同じく沖縄を作品に反映させている。その1本が「帰って来たウルトラマン」にある。これも見直してみよう。もう何十回と見たエピソードだが、新しい発見があるかもしれない。

ちなみに、そのエピソードと先に紹介した「ウルトラセブン」の「史上最大の侵略」は子供の頃から僕が「ウルトラ」シリーズで一番好きな2ほん。その2本ともが沖縄出身の脚本家の作品と分かり、感じるものがある。「ドキュメンタリー沖縄戦」作るべき運命にあったのかもしれない。この2本こそ、まさに「沖縄戦」なのだ。



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「ドキュメンタリー沖縄戦」を観ると分かる「ウルトラセブン・史上最大の侵略」の本当意味? [沖縄の現実]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」を観ると分かる「ウルトラセブン・史上最大の侵略」の本当意味?

BDで「史上最大の侵略」前後編。見直してみる。

沖縄人・金城哲夫はあの作品に何を託したのか?



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「ドキュメンタリー沖縄戦」が今までの作品とは違うところ=住民は日米両軍に踏みつけられた? [沖縄の現実]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」が今までの作品とは違うところ?

僕は当初、沖縄戦というのは「アメリカ軍が圧倒的な兵力ですでに力をなくした日本軍を撃滅。住民までもを惨殺した戦争」と思っていた。が、3年前に取材を始め、体験者の証言を聞き、専門家の解説を頂き分かって来たこと。もともと、日本軍は本土決戦に備えてた準備の時間稼ぎのために、沖縄を捨て石として、勝たなくてもいいから、時間を稼ぐことを目的としていた。

驚きはまだ続く、アメリカ軍約50万人に対して、日本軍は約10万人。これは日本兵の多くが戦死したというより、本土決戦のために兵も武器も温存したかったというのが理由。その足りない兵力をカバーするために沖縄の住人14歳から70歳までを戦争に参加させている。

その多くが戦死。そこに驚きを感じた。軍は本土を守るために沖縄を捨て石にした。沖縄を犠牲にした。そのために軍人ではない多くの住民が戦死した。さらに取材を続けると、戦闘に参加しなかった住民に対しても日本軍が自決を求める。惨殺する。食料を奪う。隠れていた場所を追い出すという行為がいくつも記録されている。

つまり、沖縄の住民はアメリカ軍と日本軍によって追い詰められ、殺され、奪われたのだ。当初「沖縄戦は酷い」と聞いていたが「戦争なんだから酷いに決まっている」と思っていた。「敵軍に理不尽に殺される。それが戦争」だ。が、その事実を知ると、敵だけではなく、味方である日本軍に殺される、奪われる、追い詰められるという信じられない現実があった。

何のための戦争だ。国民を守るために敵国と戦うのが戦争だ。なのに、自国民を踏みつけ、殺し、奪っていた日本軍。もう、これは戦争を超えている。日米による沖縄住民に対する虐殺ではないか?とさえ感じてしまう。実際、それが目的ではなかったが、結果、同じことになっている。

その背景にあるもの。それを推進したものは何か? それを見つめないと沖縄戦は見えて来ない。それを正面から描いたのが「ドキュメンタリー沖縄戦」である。



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本日6月23日ー沖縄慰霊の日 昨年まで3年連続。この日は沖縄にいて平和の行進にも参加 [沖縄の現実]

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本日6月23日ー沖縄慰霊の日

3年連続。この日は沖縄にいて平和の行進にも参加させてもらった。

この日、沖縄ではテレビ、新聞が75年前の事実を繰り返し伝える。

今年は自宅で追悼したが、いつも見る午前中のテレビ番組(全国ネット)では

この事実を全く報じなかった。



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映画館公開決定「沖縄戦 ドキュメンタリー」=日本軍が沖縄でやったこと? [沖縄の現実]

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「沖縄戦 ドキュメンタリー」=日本軍が沖縄でやったこと?

この映画を見れば沖縄戦がほぼ分かるという形にしたい。もちろん、多岐にわたるので全の事実を紹介はできないが、主要なものは抑えている。それをざーーーと通して見ていて気づいたことがある。というか、沖縄戦の特徴だ。

①日本軍は沖縄を捨て石にした。本土を守るための犠牲にした。
②軍国教育で国民を洗脳。国のために死ねと教えた
③教育勅語を用いて教育した

④学徒動員。民間人を多く徴用。日本軍と共に戦わせた
⑤飛行場建設等に民間人を使った(ほとんどがタダ働き)
⑥軍が住民の安全を全く考えずに戦争

まだまだあるが、気づく人がいるだろう。太平洋戦時代だけなく、今も同じだということ。日本は沖縄に基地を押し付け犠牲を強いている。軍国教育=教育勅語も少し前に幼稚園生が音読しているニュース(籠池さん!)が記憶に新しい。学徒動員。徴用はオリンピックのボランティアを思い出す。責任取らずに天下りも今もある。そして国民を犠牲にして企業のために邁進する政府。

全部、現在とダブる! 結局、あの時代と何も変わっていないの? 軍や政府がやっているのは同じ? Aさんがいう「日本を取り戻す」というのは、この時代を取り戻すということ?にさえ思えてしまう。まさに、それを絵にしたのが沖縄戦なのだろう。逆にいうと、沖縄戦を見つめることは、今、日本が向かおうとしている状態がわかるということ。

なぜ、沖縄戦が起こったのか? 住民はどうしていたのか? 何が戦闘が行われたのか? なぜ、多くの人が死んだのか? なぜ、あんな残虐な事件が起こったのか? それらを見つめることは単に歴史を知るだけではない意味があること。強く感じる。沖縄戦を見つめること。知ることは、日本の行く先を知ることでもある。

「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」は7月25日から東京公開。




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傷ついた人達は本当の敵ではなく、寄り添う人達を否定してしまう現象=やり切れないこともある。 [沖縄の現実]

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傷ついた人達は本当の敵ではなく、寄り添う人達を否定してしまう現象=やり切れないこともある。

「朝日のあたる家」でいろんな方に取材した。完成後もいろんな方にお会いした。多くの人が賞賛し喜び、評価してくれた。が、思い出すことがある。福島在住で原発事故で避難を余儀なくされた方に言われた。

「この映画に出てくる家族より、もっと酷い目にあった人はたくさんいるんですよ!」

それは分かっている。何よりあの家族が最悪だなんて描いたつもりはない。多くの被害者の中の一つとして描いている。観客も理解しているはずだ。が、非常に厳しく言われた。その方は後からメールをくれた。

「すみません。監督の意図は分かっています。多くの監督が映画にしようとしない原発事故を描いてくれたことは本当に感謝しています。でも、あの映画を見た人が、あの家族が最も酷い目に遭った家族だと思われると悔しい。もっと大変な人がたくさんいる。そんな思いが込み上げ、監督に酷いことを言ってしまいました....」

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辛い思いをした人はその悲しみを本当の責任者ではなく、身近にいる理解者にぶつけることがある。それと似た状況がある。原発を反対する高齢者は若い人達。原発反対する人達を批判しがち。

「俺たちはチェルノブイリから反対してるんだ。福島の事故から反対するようじゃ遅いんだよ。勉強不足なんだよ!」

そんなことを言う人をたくさん見た。怒りは推進派に向けるべきなのに、同じ反対派の若い世代に向ける。そのことで原発デモに行かなくなった人。原発への関心を失った若い人も多い。「ドキュメンタリー沖縄戦」の完成披露試写会の時も同様。多くの人は高く評価してくれた。

「県外の人達が沖縄戦を伝えてくれて本当に嬉しい!」と言ってくれたが、一部、極々一部だが批判、中傷する人達がいた。「***事件が描かれていない!」「***の切り込みが浅い!」「勉強不足だ!」「沖縄に対する愛がない...」「***が不謹慎だ!」「お前なんか応援しない!」「基地問題が描かれていない!」

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と言う人もいた。福島の悲しみを伝えようとしても「お前は分かっていない」「私たちの本当の苦しみを理解していない」と批判する人達。何十年も原発に反対して来た人達がその問題に気づいた若者を否定。日頃「なぜ、多くの日本人は沖縄問題に関心を持ってくれない」という人が、関心を持ち行動する人に「勉強不足だ!」「努力が足りない!」と批判する。

悪気はない。ただ、彼ら彼女らは悲しみで心がすり減っている。「もっともっと頑張って伝えないと、伝わらないないんだよ!」と思ってしまう。が、そのことで寄り添おうとする人達が困惑し、離れて行くことに気づかない。長い間悲しみに耐えて来たことで、心を広く持つ余裕がない。結果、応援する人達を傷つけるだけで終わることもある。でも、悲しみを抱えた彼らを責めたくない。.........そんなことを時々、考える。



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傷ついた人達は本当の敵ではなく、寄り添う人達を否定してしまう現象=やり切れないこともある。 [沖縄の現実]

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傷ついた人達は本当の敵ではなく、寄り添う人達を否定してしまう現象=やり切れないこともある。

「朝日のあたる家」でいろんな方に取材した。完成後もいろんな方にお会いした。多くの人が賞賛し喜び、評価してくれた。が、思い出すことがある。福島在住で原発事故で避難を余儀なくされた方に言われた。

「この映画に出てくる家族より、もっと酷い目にあった人はたくさんいるんですよ!」

それは分かっている。何よりあの家族が最悪だなんて描いたつもりはない。多くの被害者の中の一つとして描いている。観客も理解しているはずだ。が、非常に厳しく言われた。その方は後からメールをくれた。

「すみません。監督の意図は分かっています。多くの監督が映画にしようとしない原発事故を描いてくれたことは本当に感謝しています。でも、あの映画を見た人が、あの家族が最も酷い目に遭った家族だと思われると悔しい。もっと大変な人がたくさんいる。そんな思いが込み上げ、監督に酷いことを言ってしまいました....」

辛い思いをした人はその悲しみを本当の責任者ではなく、身近にいる理解者にぶつけることがある。それと似た状況がある。原発を反対する高齢者は若い人達。原発反対する人達を批判しがち。

「俺たちはチェルノブイリから反対してるんだ。福島の事故から反対するようじゃ遅いんだよ。勉強不足なんだよ!」

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そんなことを言う人をたくさん見た。怒りは推進派に向けるべきなのに、同じ反対派の若い世代に向ける。そのことで原発デモに行かなくなった人。原発への関心を失った若い人も多い。

「ドキュメンタリー沖縄戦」の完成披露試写会の時も同様。多くの人は高く評価してくれた。「県外の人達が沖縄戦を伝えてくれて本当に嬉しい!」と言ってくれたが、一部、極々一部だが批判、中傷する人達がいた。

「***事件が描かれていない!」「***の切り込みが浅い!」「勉強不足だ!」「沖縄に対する愛がない...」「***が不謹慎だ!」「お前なんか応援しない!」「基地問題が描かれていない!」

そう言う人もいた。福島の悲しみを伝えようとしても「お前は分かっていない」「私たちの本当の苦しみを理解していない」と批判する人達。何十年も原発に反対して来た人達がその問題に気づいた若者を否定。日頃「なぜ、多くの日本人は沖縄問題に関心を持ってくれない」という人が、関心を持ち行動する人に「勉強不足だ!」「努力が足りない!」と批判する。悪気はない。ただ、彼ら彼女らは悲しみで心がすり減っている。

「もっともっと頑張って伝えないと、伝わらないないんだよ!」

と思ってしまう。が、そのことで寄り添おうとする人達が困惑し、離れて行くことに気づかない。長い間悲しみに耐えて来たことで、心を広く持つ余裕がない。結果、応援する人達を傷つけるだけで終わることもある。でも、悲しみを抱えた彼らを責めたくない。.........そんなことを時々、考える。


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この内容。知らない人に話すと、陰謀論といわれそうだ。「日米地位協定入門」 [沖縄の現実]

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読みかけては中断。その繰り返し。また、読み始める。

この内容。知らない人に話すと、陰謀論といわれそうだ。

沖縄行きの飛行機が[飛行機]?海岸線をグルリと周り那覇空港に入る理由。

円錐形内はアメリカの管理区域。都市伝説でも、陰謀論でもない。

(日米地位協定入門」創元社より)


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僕がやるべきこと。僕がやれること。今は沖縄を見つめたい。 [沖縄の現実]

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僕がやるべきこと。僕がやれること。今は沖縄を見つめたい。

311以降に思ったことだが、小出裕章さんがなぜ、京大で原子力を研究しているのに、原発に反対をし、危険性を伝え続けたか? 原発に貢献すれば支援や助成金がもらえ、「教授」にも成れたのに? 

山本太郎さんがなぜ、俳優なのにデモの先頭に立ち、議員にまでなって、今は政党を立ち上げてまで日本を良くしようとするのか? 皆、同じ。金や名誉のためではない。本当に大切なものは何か? いけないことは何か? 子供たちを守りたい。そんな思いで、圧力や体制と戦いながら、活動を続けている。いや、彼らだけではない。SNSでマスコミが報じない事実を伝えて続けている人たち。沖縄で戦い続けている人。福島で情報発信を続ける人もいる。

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そんな中で僕ができることは何か? 理不尽な世の中で、やるべきことは何か? ただただ、酒場で文句を言うだけではいられない。本質を知りながら、我慢しているわけには行かない。でも、何もできない。最初はそう思ったが、できることがある。映画を作ることだ。

それら問題を考えるきっかになる映画を作ること。それが僕の「仕事」ではなく、やるべきことだと思えた。そのためにはギャラに見合う仕事をしていてはダメ。だから7人分の仕事して、生活費まで製作費に注ぎ込む。どうにか最低限の生活ができればいい。

先に挙げた人たちのような知名度や情報量。そして能力はないけれど、僕ができることで誰かが気づいたり、ハッピーになったりしてくれれば意味ある行動だと思える。この時代を生きている意味があると考える。

今は沖縄戦だ。単に過去を振り返るだけでなく、そこには現代の沖縄に繋がる問題が隠されている。基地問題、日米地位協定、その答えが沖縄戦にある。さらに、日本で唯一、地上戦が行われた沖縄を見つめることは「戦争」とは何か?を身近に感じることができる機会でもある。多くの映画では美化され、カッコよく描かれる戦争。現実はそうでないこと。今こそ伝えるべきだ。

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「祖国を守る」「愛する人のために戦う」と美しい言葉に誤魔化されて「戦争は必要かも?」と考える若い人も増えている。戦争に行かない年寄りたちが煽り、美化し、煽動する。でも、戦争の本質は金儲けだ。国のためと言いながら、国=金持ちと大手企業だ。それを隠して、言葉を言い換えて、日本は今、戦争ができる国に戻った。

だからこそ、戦争とはどういうものか? それも多くの日本人が犠牲になった沖縄戦を知ることで、現実を知ることができると考えている。


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本日、見た舞台。こちら。沖縄の勉強は続く。 [沖縄の現実]

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本日、見た舞台。こちら。沖縄の勉強は続く。





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沖縄を見つめることが「幸せとは何だろう?」という答えを探すことにも繋がる? [沖縄の現実]

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あれこれ考えている。「ドキュメンタリー沖縄戦」を撮り、沖縄戦を見つめることは、現代の日本を見つめることになると気づいた。

原発事故を見つめることが、今の日本を知ることになったのと同じ構図。

そして、さらにあれこれ考えて、沖縄を見つめることが「幸せとは何だろう?」という答えを探すことにも繋がるような気がしている。



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沖縄の悲しみをどうすれば、自分のこととして考えてもらえるのだろう? [沖縄の現実]

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沖縄の悲しみをどうすれば、自分のこととして考えてもらえるのだろう?

人はなぜ他人の痛みが理解できないのか? 人の悲しみを体感できないのか? 福島の原発事故で痛感した。

「福島の人たち、気の毒ね〜寄り添いたいね〜」

他人事だ。そもそも福島になぜ?原発が作られたか? 東京の電力を賄うためである。東京に作ると危険なので福島に作った。それが事故。東京都民の代わりに福島県民が被害を被った形だ。本来なら、都民がえらい事になっていたのだ。

「朝日のあたる家」を作るときに考えた。どうすれば福島の人たちの悲しみが伝わるか? 報道でいくら惨状を伝えても「情報」でしかないこと。それでは他人事で終わる。対して映画は「体験」だ。恋愛映画では自分が主人公になり恋をする。

アクション映画では自分がヒーローになり活躍する。その意味で原発事故もドキュメンタリーではなく、物語=劇映画にすべき!と思い「朝日のあたる家」を作った。まあ、友人知人、先輩から反対されたが、そのことは以前に書いたので省略。映画を見て多くの方から言われた。

「ようやく福島の人たちの思いが分かりました」

避難した方々から「自分たちの気持ち。伝えることができなかったので、嬉しかったです」と言ってもらえた。そして、今回は沖縄戦。沖縄戦だけに留まらず、基地問題、沖縄の問題は福島の原発事故と同じ構図だ。オスプレイの事故が報道されると、テレビを見ている人はいう。

「沖縄の人たち気の毒ね〜」

でも、本土にあった多くの基地を沖縄に押し付けていることを忘れている。原発と同じ。自分たちのリスクを肩代わりしてもらって「気の毒」はないだろう。でも、やはり人は他人の悲しみを理解し辛い生き物。

そして今回はドラマではなく、ドキュメンタリーで沖縄戦の悲劇を伝えなければならない。どこまで「悲しみ」を表現し、他人事ではなく、自分のこととして感じてもらえるか? 教科書的な作品だと歴史は分かっても、痛みは伝わらない。学校の歴史の授業のようでは意味がない。

この数年、それを考え続けて来た。悲しい事実を描いたからと、観る者が「悲しい」と感じる訳ではない。何より人は他人の悲しみや苦しみを理解するのが苦手な生き物なのだ。どうすれば他人事ではなく、自分の苦しみとして考えてもらえるか? 今回の作品「沖縄戦」はまさにその戦いだった。


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「ドキュメンタリー沖縄戦」=「戦艦大和が」という反論を見てやはり理解されていないこと痛感? [沖縄の現実]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」=「戦艦大和が」という反論を見てやはり理解されていないこと痛感?

ブログの方にこんな質問が来た。記事で「沖縄は本土防衛のための捨て石にされた」と書いたことへの反論である。

「沖縄は見捨てられたと言うが、戦艦大和も特攻隊も沖縄を護る為に出撃したのではないですか?」

この方も、以前の僕と同じように沖縄戦を聞きかじっただけだと分かる。説明しよう。まず、「沖縄は見捨てられた」との指摘だが、意味を理解していない。「見捨てられた」は事実として間違いないが、軍が何もしなかった訳ではない。32軍が沖縄には送られている。それでも「見捨てられた」というのは、軍は沖縄を守る気は全くなく、米軍を釘付けにして持久戦を行い。少しでも長く戦い米軍の体力を奪うことが目的だったのだ。

それにより時間稼ぎをして、本土防衛を進めようとした。沖縄の犠牲の上に本土を守ろうとしたのである。その意味で「見捨てられた」最初から沖縄を守る気は無かったということなのだ。実際、沖縄に上陸したアメリカ軍は約50万人。対する日本軍は10万人。この人数だけでも真剣に戦おうとしていないことが分かる。本土決戦のために軍事力を温存したかったのだ。

また、戦艦大和を出撃させたと指摘するが、大和は建造された時期でさえ、時代遅れの産物であり、日本軍自らが時代を変えた真珠湾奇襲=それまでは戦艦での戦闘だったが、戦闘機による攻撃が有効であることを示した戦い=時代は空母に移っていたのに作ってしまったのが大和だ。結局、軍は使う機会がなく、せめても花向けに沖縄に出撃という名誉を作っただけで。「この機に処分してしまおう。今後はもう使うことはないだろう」という意味での出撃。

実際、大和は沖縄に到着する以前。出撃してから僅かな時間で米軍によって撃沈。僕らが子供の頃は「大和は無敵の戦艦」みたいな間違った印象を持っていたが、反論した人も同じような記憶を今も持っているようだ。特攻隊も同様。これは「ドキュメンタリー沖縄戦」内で紹介している。特攻はほとんど意味がなく、ほとんどが撃墜されている。戦闘機も古いもの。壊れたものが使われ、パイロットも若く未熟なものばかりだった。

沖縄を見捨てたからこそ、住民を防衛隊等に接収。戦闘にまで参加させた。本気で守るきならもっと本土の正規軍を投入したはずだ。その意味でも沖縄は見捨てられたと言える。そんな悲しい現実。伝えられない事実。「ドキュメンタリー沖縄戦」では数多く紹介している。全国公開ができるよう応援をお願いしたい。



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「ドキュメンタリー沖縄戦」地元の専門家が絶賛した理由=過去のドキュメントが描けなかった現実を描く? [沖縄の現実]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」地元の専門家が絶賛した理由=過去のドキュメントが描けなかった現実を描く?

沖縄の完成披露上映会。大盛況。1000人近い人が来場。毎回、上映終了後に拍手が起こった。沖縄戦の専門家が何人も来てくれた。「今までのドキュメンタリーとは違う。素晴らしい!」とお褒めの言葉を頂いた。何が今までとは違うか?聞いてみた。

「これまでの沖縄戦ドキュメントでも、米軍に住民が酷い目に遭った部分は描いている。でも、日本軍から酷い仕打ちをされたことはあまり描かれなかった。そこをしっかりと伝えている」

「この映画は米軍側の被害が甚大であることも描いている。精神病になるまで追い詰められた米兵の話等。これまでは伝えていない事実。戦争は勝った国も負けた国も大きな犠牲を強いられる。それが戦争であることが伝えているのが素晴らしい」

「集団自決。つまり強制集団死に関しては多くのドキュメンタリーが避けて通る。あまりにも悲惨であること。そして軍が関与していることがあり、伝えようとしない作品が多い。でも、この作品をそれを正面から描いている」

等のコメントを頂いた。まとめると、これまでの「沖縄戦」ドキュメンタリーで避けて来た、あるいは描くのが難しい事件や戦闘を正面からしっかりと描いたということが評価されている。NHKでは絶対に作れないドキュメンタリーだという感想もあった。ただ、同時に「ここまで描かれると、困る人たち。ある種の人たちもいるので身辺には気をつけてくださいね」というアドバイスまであった。

確かに事実を伝えることを嫌がる人もいる。現実に起こった悲惨な事実をなかったことにしたい団体もいる。しかし、「ドキュメンタリー沖縄戦」はそこに踏み込んだ。その事実を全国、いや世界に伝えるためだ。醜い現実を見つめることで未来を考える大切な機会になるからだ。ただ、全国映画館公開はまだ決定ではない。スポンサーの許可が降りてないのだ。交渉続けます。


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「ドキュメンタリー沖縄戦」これまでの作品と何が違うか?=沖縄戦の全貌が分かる作品 [沖縄の現実]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」これまでの作品と何が違うか?

今回の作品を始まる前にあれこれこれ考えた。例えばNHKスペシャルは良く出来ている。金も時間もかけている。新たに分かった新事実も紹介する。が、NHK関係の友人が言う。

「ただ、新しい作品を制作するのは難しいんだ。沖縄戦を描くにしても新たな新事実が見つからないとゴーサインは出ない。過去に放送したものと違いがないといけないんだ」

その結果、どうなるか? 今、沖縄戦に興味を持ち、どのような戦争であるか?知りたい視聴者がいても、すでに新しい真実が見つからないと沖縄戦を題材にした番組は放送されない。過去の作品の再放送もない。過去に沖縄戦を扱った時の番組はDVDで売られている(1枚しかない)。新事実を紹介するのに時間を費やし、沖縄戦全体を紹介するものではない。それも50分。つまり、NHKスペシャルでは沖縄戦の全貌を知ることができないのだ。

では、他社のドキュメンタリーはどうか? amazonで手に入るものは全て見てみたが、証言なら証言ばかり。記録映像なら記録ばかりと、多角的に沖縄戦を検証したものがない。また専門的になり過ぎたり。

なぜ、初心者向けに沖縄戦の全貌が分かる、見やすい作品がないのか? 学校でもほとんど教えない沖縄戦。そんな状況が沖縄戦をよく知らない日本人を増やしてしまったのだろう。だから、今回の「ドキュメンタリー沖縄戦」はそれに応えるものにした。分かりやすい。全貌が分かる。これをまず全国の映画館で公開だ。


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「ドキュメンタリー沖縄戦」は過去ではなく未来を伝える映画?=デニー知事にお話したこと [沖縄の現実]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」は過去ではなく未来を伝える映画?=デニー知事にお話したこと

戦争ドキュメンタリーというと「戦争の悲惨さを伝える」「過去を見つめる」というものだと思いがち。「歴史の勉強」と感じる人たちもいるだろう。もちろん、それらも大事だ。が、同時にこう思う人たちもいる。「過去を振り返っても無意味」「私たちは現実に生きている」「過去と現在とは違う」「沖縄には興味がないし」「俺とは関係のない戦争」だから知る必要がない。

多くの若い人たちはそう感じるかも? だが、今回の「ドキュメンタリー沖縄戦」は違う。過去を振り返る作品ではあるが「過去を知る」ためだけのものではない。むしろ、今を知るための作品。未来を知るためのもの。沖縄を伝える作品ではあるが、日本が見えてくる。それも現在の日本が見える。世界も見える作品。「そんなことってありえないよ?」と言う人もいるだろう。

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デニー知事にもお話して、大いに共感してもらったことだが、あの山本太郎さんは俳優時代に原発事故に興味を持ったことで、日本が抱える数多くの問題を知った。僕も同じだ。原発に関心を持ち、勉強すると、戦後の歴史から現在まで、様々なことが繋がった。そのことで太郎さんは政治家になり、僕は原発事故を描いた「朝日のあたる家」を撮った。

太郎さんや僕だけでなく、政治や社会。経済には興味のなかった多くの人たちの目を開かせた。覚醒させた。「このままではいけない!」と知る機会となった。同じことが「沖縄戦」に言える。沖縄戦を知ることは過去の戦争を知るだけではない。映画を見ることで、様々な現実を思い出す。過去の事実と照らし合わすことで、多くの謎が解ける。

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日米関係、基地問題、日米地位協定、日米合同会議、日米原子力協定、アメリカの戦後戦略、アメリカという国、アジアと日本。今、日本が抱えているほとんどの問題が見えてくる。「沖縄戦」を見つめることは過去を振り返るだけでなく、むしろ現在を見つめることに繋がる。それは今を生きる子供達の、若い人たちの未来を考えるということだ。

この映画を観て貰えば、それを考えるきっかけとなる。そして大人たちには「あなたは子供達に何を伝えていますか? 何を教えていますか?」と問いかける。日本人はどう考えるべきか?どう生きるべきなのか?単なる歴史の勉強ではない。私たちの未来を考えるための作品。デニー知事にもそうお話して、大いに頷いて頂いた。


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悲しみを伝える第三者の難しさ=韓国のおじさんの言葉をウザいと思った苦い思い出。 [沖縄の現実]

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悲しみを伝える第三者の難しさ=韓国のおじさんの言葉をウザいと思った苦い思い出。

留学時代。大韓航空が安いので良く利用した。乗客は韓国の人が多い。当時、年配の人はほとんどが日本語が話せた。僕が日本人だと分かると、あれこれ話しかけられた。当時、僕は日本が戦争でやったことをほとんど知らずにいた。関西育ちなので、何となくは知っていたが詳しくは知らなかった。そんな事情をよくご存知なのだろう。年配の韓国のおじさんは日韓併合時代の話をして来た。

最初は世間話なのだが、次第にその話になり、説教になった。「あなた方日本人は本当に酷いことをしたんだよ」と話す。LAまで10時間。延々とその話をされる。今なら、録音してでも詳しくインタビューしたいくらいだが、当時の僕はアジアに関心がなく、ひたすらハリウッド映画が好きなだけのアホな若者であり、正直、ウザいなあと感じた。

おじさんは日本の青年が自国が隣国にしたことを知らない現状を知り、これではいかん!と事実を伝えようとしたのだろう。その動機は理解する。が、それを飛行機の中で隣に座っただけで、延々と聞かされては堪らない。当時の僕はまるで関心がなかったし。今ではあの時に話を聞いておけば、質問もすればと思う。それと同じように、東京や大阪の、いや、日本の多くの街の人たちが沖縄戦に関心を持たないのだろう。

「なんか、沖縄は基地問題でまた騒いでいるなあ」

と人ごと。原発問題とも同じ構図。

「総理がもう収束したと宣言したのに、まだ騒いでいる。バカじゃない?」

という人たちと同じ。沖縄を慰霊の日に訪ねると県民、マスコミ、自治体が一体となって、あの沖縄戦の悲劇を絶やさないように伝えようと努力している。が、翌日、帰京すると東京のマスコミは安部総理のスーピーチを短く伝えるだけ。何が必要なのか? 

例えば近年大ヒットした「カメラを止めるな」低予算で宣伝費も僅か。それをAKBか誰かアイドルが「面白い」とツイートしたところから火がついたと言われる。あの映画。スタッフ、キャストは本当に頑張っている。でも、それだけでは多くに伝わらない。

そこにAKBのツイート。そう第三者の存在が大事なのではないか? 前の記事でも書いたが、当事者の声は届きにくい。先の韓国のおじさんでも、僕はウザいと感じてしまった。でも、誰かが橋渡しをすれば...。それが「ドキュメンタリー沖縄戦」を制作していて感じたことだ。



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悲しみを伝える第三者の難しさ=原発事故と沖縄戦の共通点 [沖縄の現実]

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悲しみを伝える第三者の難しさ=原発事故と沖縄戦の共通点

「ドキュメンタリー沖縄戦」感想のほとんどは絶賛だった。が、極々一部にこんなのがあった。

「非常によくまとめてある。クオリティも高い。が、***事件を取り上げていない。また、護郷隊の存在も扱っていない。不勉強だ。他がよく出て来ているだけにとても残念」

***事件がない。**の戦闘がないという指摘は少しばかりあった。が、もし、それらを取り上げたらどうなるか? 現在の上映時間は1時間45分。その2つの事件を取り上げたら2時間越え。また、他の人は「***の戦いが抜けている!」という。それも入れると2時間15分。30分。45分。どんどん上映時間が長くなる。

沖縄戦に詳しい地元の方は評価してくれるだろう。だが、東京や大阪の人はどうか?3時間近いドキュメンタリー映画を見てくれるだろうか? 上映時間を聞いただけで敬遠する人が出てくるだろう。また、先の指摘の「護郷隊」。実は取材している。専門家の方からもお話を伺っている。が、「沖縄スパイ戦史」という同じ題材の素晴らしい映画が昨年公開され、全国で上映ヒットした。

同じ題材を繰り返し紹介する意味は少ない。「朝日のあたる家」の時も原発事故に詳しい人から「初心者向きだ。描かれたことは全部知っている」と批判されたが、当時、多くの人はそこまで知らない。何より専門家向きに映画ではなく、テレビで事故のニュースを見るだけの普通の人たちに向けた作品。その人たちに福島の悲しみを伝えるのが目的。それを飛び越えて「全部知っている!」と批判して何の意味があるのか? また、彼らが満足する特別な情報満載の作品を多くの人が観にくるだろうか?

沖縄戦も近い構図がある。「あの戦闘でお爺ちゃんが亡くなった」「あの事件は実家のそばで起こった」そんなことで悲しみは強くなるし、その事件を伝えるべきだ!という責任感も増す。体験していなくても詳しく勉強すれば「この事件は外すべきではない」と感じる。でも、その全てを取り入れると、長くなり過ぎて全国の人が観づらくなることも事実なのだ。

実際、沖縄で作られたドキュメンタリーには2時間越えのものがある。が、情報が多すぎて見終わった時にあまり残らない。作り手の熱い思いは分かる。だが、大切なのは沖縄戦を知らない人に、どう、分かりやすく、伝えるか?なのだ。関心を持ってもらうか?なのだ。なのに原発問題も沖縄問題も、強い関心がある人が一般が興味を持つのを止めてしまっている側面もあるのではないか?では、どうすれば関心のない人たちに知ってもらうことができるのか?(つづく)



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悲しみを伝える第三者の難しさ①=原発事故を伝えて感じたこと [沖縄の現実]

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悲しみを伝える第三者の難しさ=原発事故を伝えて感じたこと

「朝日のあたる家」公開時に福島から避難している方に強く言われた「映画に描かれた家族より、もっと酷い目に遭った方もいるんですよ!」そんなことは分かっている。何より「これが最悪のケース」と映画では謳っていない。原発事故に巻き込まれたある家族の物語でしかない。そこから事故の悲しみを伝える映画だ。にも関わらず「もっと酷い目に遭った人もいる!」という批判はどういう意味か? 困惑した。その方。後からメールをくれた。

「先ほどの失礼しました。映画界ではタブーと言われた原発事故を監督が描いてくれたことは本当に嬉しかった。私たちの悲しみを多くの観客に伝えてくれたこと本当に感謝しています。でも、この映画を観た人がーこれが原発事故なんだーと思われるのも悔しいのです。

映画で描かれた家族以上に苦しみ、悲しんだ人たちもいます。これが全てだと思われるのが耐えられなかったのです。でも、映画で全ては描けません。その一部でも描いてくれたことに感謝しながらも、事故はこの程度だと思う人も出てくるであろうと思うと耐えられなくて、あんなことを言ってしまいました」

そういう意味だったのか.....。難しい問題だ。もし、最悪のケースを描けば推進派から「それが全てであるように描いているが、そこまで酷いケースは僅かしかない。事故の恐怖を煽っている。危険な作品だ」と批判されただろう。そして、また、最悪とは何なのか?という問題もある。人が多く死ねば最悪なのか? 人が死ななければそれでよかったのか? ふるさとを失う。家を失う。仕事を失う。その家族には何の責任もないのに。それもまた最悪だと思える。

天災ならまだ分かる。が、原発事故は天才ではない。十分な安全対策をしていないことでの事故である。問題があるのにそれを隠して推進して来た。そのツケが電力会社ではなく、住民に回されるのも、最悪だと思える。話を戻そう。被災者の多くは映画を評価してくれた。「我々の思いを伝えてくれた」という声が多い。だが、一部には先のような方もいた。

同じことを「ドキュメンタリー沖縄戦」でも体験した。次回、そのことを書く。(つづく)



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