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「ドキュメンタリー沖縄戦」が今までの作品とは違うところ=住民は日米両軍に踏みつけられた? [沖縄の現実]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」が今までの作品とは違うところ?

僕は当初、沖縄戦というのは「アメリカ軍が圧倒的な兵力ですでに力をなくした日本軍を撃滅。住民までもを惨殺した戦争」と思っていた。が、3年前に取材を始め、体験者の証言を聞き、専門家の解説を頂き分かって来たこと。もともと、日本軍は本土決戦に備えてた準備の時間稼ぎのために、沖縄を捨て石として、勝たなくてもいいから、時間を稼ぐことを目的としていた。

驚きはまだ続く、アメリカ軍約50万人に対して、日本軍は約10万人。これは日本兵の多くが戦死したというより、本土決戦のために兵も武器も温存したかったというのが理由。その足りない兵力をカバーするために沖縄の住人14歳から70歳までを戦争に参加させている。

その多くが戦死。そこに驚きを感じた。軍は本土を守るために沖縄を捨て石にした。沖縄を犠牲にした。そのために軍人ではない多くの住民が戦死した。さらに取材を続けると、戦闘に参加しなかった住民に対しても日本軍が自決を求める。惨殺する。食料を奪う。隠れていた場所を追い出すという行為がいくつも記録されている。

つまり、沖縄の住民はアメリカ軍と日本軍によって追い詰められ、殺され、奪われたのだ。当初「沖縄戦は酷い」と聞いていたが「戦争なんだから酷いに決まっている」と思っていた。「敵軍に理不尽に殺される。それが戦争」だ。が、その事実を知ると、敵だけではなく、味方である日本軍に殺される、奪われる、追い詰められるという信じられない現実があった。

何のための戦争だ。国民を守るために敵国と戦うのが戦争だ。なのに、自国民を踏みつけ、殺し、奪っていた日本軍。もう、これは戦争を超えている。日米による沖縄住民に対する虐殺ではないか?とさえ感じてしまう。実際、それが目的ではなかったが、結果、同じことになっている。

その背景にあるもの。それを推進したものは何か? それを見つめないと沖縄戦は見えて来ない。それを正面から描いたのが「ドキュメンタリー沖縄戦」である。



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