ドキュメンタリー沖縄戦 あしびなーシアター(沖縄市) 6/28(月)、29(火) [2021]
ドキュメンタリー沖縄戦 2021年上映館情報
#あしびなーシアター(沖縄市)
6/28(月)、29(火)
ドキュメンタリー沖縄戦。東京公開時、監督の舞台挨拶あるかも!@キネカ大森
#キネカ大森(東京) 7/9(金)〜7/15(木)
韓国のSFホラードラマ「Sweet Home 俺と世界の絶望」全10話を見終わる。 [映画&ドラマ感想]
韓国のSFホラードラマ「Sweet Home 俺と世界の絶望」全10話を見終わる。
近年、見たドラマでもっとも面白く、ドキドキし、泣けて、ハラハラした。ただ、僕らの世代にはとても馴染みのある物語であることは大きい。ベースは完全に「デビルマン」原作の。そして「寄生獣」さらにアメリカの「ゾンビ」シリーズ。「ミスト」「Zネーション」「ウォーキングデッド」等を徹底して研究して作られている。全部、好きな作品なので、そのエッセンスを結集したこのドラマが面白くならない訳がない。が、なぜ、それを日本でできなかったのか? 日本の監督が作り得てないのか?が悔しい。
うまいのは古い高層アパートを舞台にしたこと。ほぼ、その建物の中だけでドラマが進行する。これはジョージAロメロの「ゾンビ」が大型スーパーマーケットの中で展開するのと同じスタイル。外には怪物。出たらヤバイ。バリケードを作り防御。しかし。。。中にいる市民も突然に怪物に変身する可能性がある。という構図。これがまず成功。主人公のキャラはまさに不動明(原作の変身する前)。だが、彼に集約せず、周りのメンバーの人生ドラマを描く。そして助けに来るはずの韓国軍は敵。市民を助ける気なし。韓国の世相が反映されている。ほとんどが「デビルマン」と同じ構図。
唯一、残念なことがある。最終回は53分ほど。流れを見ていると、この時間で完結できないと思えた。いろんな伏線が解消されていない。その予想通りに「続く」で終わっている。えーーここで終わるか?!という感じ。これでシーズン2があるのならいいが、それは作られておらず、企画されているというニュースがあるだけ。つまり、2に続けるための終わり方ではない。
一応、2の制作が決まった時に続けられるようにはなっているが、その展開を考えた上での終わり方ではない。何か面白そうな展開がありそうなーというレベルで作られているように思える。「zネーション」がまさにそうだった。「えーどうなるの?」と思って、そのシーズンが終わるが、あまりそこは関係なく別の物語が始まる。あのシリーズは途中からネタ切れで本当に詰まらないドラマになってしまった。すでに完結している物語を無理やり伸ばしただけ。同じ危惧がこの作品にもある。
確かに、10話ではまとめきれないが、と言って後10話となると厳しい気がする。また、今回のシリーズの話だけでも、丁寧に描けば、あと3話くらい必要だった。それを最後に駆け足で進み、伏線を回収せずに続くにしているとことが不満。ではあるが、ハリウッドのゾンビものを超えるスリルとサスペンス。そして感動。俳優も全員が素晴らしい。皆、芝居を超えている。お仕事で演じている人がいない。そこが日本のドラマと違う。
ただ、「このドラマが面白い!」という話は誰からも聞かなかった。Netflixの「おすすめ」で見た。見た人はいるのか? Facebook友達が1人。コメントをくれただけ。制作ひ30億円。1話3億円だ。なぜ、ネトフリはこれを日本で製作しない?いや、しなくて正解だったろうなあ。「シグナル」といい、負け続け。悔しい。
ドキュメンタリー沖縄戦 2021年上映館情報 Part2 [2021]
慰霊の日。本当のことを伝えない東京キー局の報道番組=沖縄戦の実態すら紹介せず!? [沖縄戦]
慰霊の日。本当のことを伝えない東京キー局の報道番組=沖縄戦の実態すら紹介せず!?
先日の23日。沖縄ー慰霊の日。僕は「ドキュメンタリー沖縄戦」取材のために3年続けて、摩文仁で行われる慰霊祭に参加させてもらった。昨年と今年はコロナ禍で規模を縮小して関係者のみで行われたが、例年は多くの人が参加。公共施設は全て休み。糸満市役所から出発する遺族。猛暑の中、当時を偲んで摩文仁の平和祈念公園までの行進、沖縄のマスコミは総力を上げて取材。ヘリコプターが飛び、ロケ車が追う。(その様子は「ドキュメンタリー沖縄戦」でも紹介している)そして祈念公園での式典。例年は総理大臣も出席。「安倍帰れ!」と怒号が飛んだことで有名になったあの式典だ。当日夜のニュース番組がそれらを長尺で報道、翌朝の新聞では一面トップ。
しかし、3年連続、取材を終え東京に戻り、タイマー録画してあったニュース番組で見ると、本当に短く報じられるだけ。遺族の行進は全く紹介されず「安倍総理が式典に参加しました」という程度のニュース。信じられなかった。だが、その短いニュースでさえ「沖縄戦」をスタートする前の僕は把握できず。「沖縄で何かが行われたのねー」という程度の認識。情けない。本土のマスコミがいかに沖縄に無関心か? 詳しく伝えようとしないか? 同時に視聴者が興味がないから、視聴率が取れない。だから詳しく伝えないという悪循環にもなっていることに気づく。
今年も23日が慰霊の日。東京キー局の人気ニュース番組を録画比較した。「NHK7時のニュース」「報道ステ」「News23」いずれも報じた時間は1分ほど。式典の様子、参加者のインタビュー。デニー知事のスピーチ。菅総理のビデオメッセージ。いずれもキャスターはコメントせず、それらを映像をナレーションで紹介するだけ。本当に酷い。このニュースでは「式典があった」「戦争を繰り返さない誓いが行われた」ということしか伝わらない。沖縄戦とはどんな戦闘で、どんな事件があり、住民はどんな目に遭ったのか?は全く紹介されない。どの番組も一切触れなかった。
「ドキュメンタリー沖縄戦」で紹介した日本政府の沖縄遺棄政策、軍の横暴、住民を踏みつけ、利用し、死ぬことまで強要した。最初から沖縄を守るつもりはなく、捨て石として、本土防衛の時間稼ぎをしただけの戦闘。それらは一切、伝えない。「悲しい戦争があり、多くの沖縄県民が犠牲になった。地元では同じ悲しみを繰り返さない誓いが行われた」ということのみしか伝えない。違うだろう?地元が誓いを立てるのではなく、日本政府が誓うべきもの。政府や軍が沖縄を見捨て、捨て石にしたことでおきた悲劇。それを番組は全く説明しない。
菅総理はいう「沖縄にはできることは全てやる」それは沖縄戦の反省と今も存続する基地問題に関する対応なのだが、その前提となる捨て石にしたことには触れない。反省はなく、今後の対応のみを話す。それも「できることは全てやる」というのは「できないことはやらない」ということだ。何より基地問題は利権であり、菅の息子がいる大成建設が辺野古の工事を担当している。戦時中には見殺しにし、盾にして、今は利用して金儲けに使う。戦中、戦後共に日本政府は同じことを続けている。
そんな現実にも番組は一切触れない。まるでアリバイ作り。「我々マスコミは沖縄のことを考えていますよ。慰霊祭のことも毎年伝えていますよ。戦争はいけないですね。平和の誓いが今年もありました」そう言って自分たちマスコミは使命を果たしていると言いたいかのような内容。本当に伝えねばならないことは一切伝えず「沖縄、大変ですね。応援したいですね」というような、まさに偽善のみの報道。しかし、その偽善報道に僕も長年、騙され誘導されてきた。沖縄には全く関心がなく、沖縄戦についても知らなかった。そう、これらの報道は沖縄に興味を持たせないためのものではないか?
そして沖縄戦は教科書にも詳しく書かれず、授業でも教わらない。こうして日本人の記憶から消し去ろうとしているように思える。政府と軍部の悪事を封印したいのだろう。「ドキュメンタリー沖縄戦」はそんな学校では教えられない。報道番組では触れられない現実を描いた。その意味で昨年に続き「ドキュメンタリー沖縄戦」を今年も映画館で上映できたことは大きい。横浜、大阪の公開は本日までだが、来週は沖縄市、7月には東京でも再公開される。ぜひ、見て頂きたい。