戦争は企業と政治家が大儲けするための大イベント=いかに国民を誘導して正義の戦いと信じ込ませるか?(改訂版) [戦争について]
戦争は企業と政治家が大儲けするための大イベント=いかに国民を誘導して正義の戦いと信じ込ませるか?(改訂版)
最近、多くの日本人が「考える力」を失っていることを痛感する。整合性を考えればすぐにカラクリが分かりそうなことでも、政府やマスコミの言葉を疑わずに鵜呑み。誘導されていることに気づかない。それこそが「3S政策」と「日本の教育」=暗記が中心で考える力を育てない=の成果なのだろう。当然、資本家たちの思惑、海外の動きに気づかない。
それを指摘する人がいても「陰謀論だー」とレッテルを貼り「こんなこと信じるバカがいるぞ〜」と有頂天になる。自分に考える力、物事を見抜く力がないことに気づかない。だが、分かりづらい海外の話も日本に置き換えてみるとよく分かる。例えば大企業が自民党に献金する。その代わりに自社に都合のいい法律や条例、規則を作ってもらう。それらが執行されれば、その企業の製品が売れ。大儲けできる!
食品の場合。添加物を加えることで長持ちする。売り場に長く置ける。儲けが増える。添加物なしだと短い期間で廃棄せねばならない。売り上げが下がる。(以前に紹介したソーセージ。常に言われる食パン等)でも、添加物は健康を害する成分がある。すぐ死んだりはしないが、長期間摂取すると健康を損なう。だが、添加物を入れないと大儲けできない。
そこで多額の献金を政治家にする。規制を緩和してもらい、その種の添加物を合法にしてもらう。ただ、その食品を食べてもすぐには死なない。年月をかけて体を蝕む。病気になって死んでも、因果関係は証明しづらい。国は国民を守るより、企業の利益を守ろうとする。
その大掛かりなものが戦争だ。例えばニクソンは「ベトナム戦争を止める」という公約で出馬。大統領になった。が、就任すると「ベトナム戦争を続けるべきだ!」と言い出した。テレビに出て国民を説得。さらに多くの若きアメリカ兵がベトナムで死ぬことになった。もともとはベトナム国内の戦争。アメリカには関係ない。
だが、戦争をすると、大量の武器を国が業者から買い上げる。税金を使って購入する。軍需産業は大儲けだ。それら大企業がニクソンに多額の献金をした。様々な支援をする。「戦争を続けてほしい」ニクソンは公約を翻して戦争続行を決める。軍需産業は大儲け。ニクソンも巨額の献金で政治力をつける。さらに多くのアメリカ兵が死んで行く。先の食品と同じ構図だ。
ベトナムで使われた主力銃の一つがM16。「ゴルゴ13」で有名。アメリカ国内ではSWATが使っている。だが、当時、開発されたばかりで欠陥があり、弾詰まりを頻繁に起こしたという。それが発覚したのは大量生産後。バレると大変だが、売らないと大損。ベトナム戦争を終結しようという動きもある。
先の手法を使う。戦争を続けさせることで欠陥あるM16を売りさばいた。戦場で弾が詰まり、北軍に先撃たれて米兵が死んでも、弾詰まりが原因とは分からない。そんな話を思い出す。
このように裏側やカラクリを説明すると「陰謀論だー」と騒ぐ人たちがいる。そもそも世の中に陰謀がない訳が無い。裏口入学だってある種の陰謀。スピルバーグだって新作映画をパクられないように、別のタイトルで別の内容の映画を準備中!とディスインフォメーションを流したこともある。それも陰謀の一種。そんなことは現代社会に溢れている。
ただ、大企業や政治家たちの陰謀はバレると困る。利益や権力拡大が止められる。だから、何事もないように、「汚い手法は使っていないよ〜」と体裁を整える。それをマスコミは暴露しない。お仲間だから。ただ、SNS の普及で指摘する人たちが出て来た。それを「陰謀論だー」と否定するのは、企業や政治家にとってとてもありがたい存在。
ネトウヨと同類。安倍政権に都合の悪いことを言うと、彼らが攻撃し黙らせようとしていた。でも、ネトウヨの一部は政権に操られる存在で、ギャラも出ていたそうだ。対して「陰謀論だー」は自主的にやっている。賃金も貰わず国や大企業の利益を守るために、疑惑追求する人をバッシングしている。本当に危篤な人たち?梅さん、金一封出してもいいね。
戦争に関しても同じ。戦争は自然発生しない。悪の枢軸を作り上げ、正義の戦争をする!と思わせて、企業と政府が大儲けする大イベントなのだ。ーオリンピックもねーその辺がこの数年で見えて来た。どんな情報も鵜呑みにしてはいけない。レッテルを貼って終わらせてはいけない。自分であれこれ考えて真実を探そう。それが今の時代を生き抜くことに繋がる。
ドキュメンタリー沖縄戦」2019年ー完成披露試写会時の写真。@那覇 [沖縄戦]
「ドキュメンタリー沖縄戦」 リバイバル公開。 東京、京都も上映。 [2021]
経験や知識がないからこそ、できることがある=若い人にはそんな可能性がある? [MyOpinion]
経験や知識がないからこそ、できることがある=若い人にはそんな可能性がある?
「ドキュメンタリー沖縄戦」の取材をしていて強く印象に残ったことがある。沖縄戦を研究する専門家がいる。業界では若手だが、50代。お話がとても分かりやすく、勉強になった。でも、こう言われることがあるらしい。高齢の方から「戦争を体験していないくせに、あれこれ偉そうにいうな!」彼は戦後生まれ、戦争を体験している訳がない。
高齢の方は戦争を体験。様々な苦労をしている。そんな経験もないのに学問として知識だけで、あれこれ戦争について語る彼が許せなかったのだろう。でも、彼はいう。「戦争を体験している人に、経験値では敵いません。でも、戦後生まれで、戦争体験がないからこそできることもあるんです」その言葉には強い感銘を受けた。
沖縄に関わらず、戦争体験者の話や手記はあれこれ調べた。どれも悲しみを伝える貴重なものである。でも、中にはあまりにも苦労したことで現実を歪んで捉える。憎しみで冷静さを失ったものもある。また、当時を美化したりもしてしまう。当時者としては仕方のない部分でもある。犯罪で家族を殺されれば、犯人を憎み、極刑を要求する。相手の事情を察する余裕はなくなる。同じように戦争を体験した人たちも、全てを冷静に見つめることができないはずだ。
その意味で戦後生まれで彼のような専門家は大切なのだ。戦争を体験していないからこそ、冷静に賢雄することができる。そういう視点を持つことで、戦争を多角的に見て、原因や背景を伝えることができる。戦争の生々しい犠牲や苦しみを実感はしていないが、憎しみや苦労に囚われない見方ができる。彼がいうのはそういう意味だと思えた。
実は僕も「沖縄戦」取材の前に、似たようなことを考えていた。僕は沖縄戦も、沖縄も、ほとんど知識がなかった。観光地としての沖縄にも興味がなかった。沖縄戦はいつか詳しく知りたいと思っていたが、知識はゼロだった。さらに沖縄出身の友達もいない。家族も親戚もいない。全く沖縄とは縁がなかった。安室奈美恵やスピードのファンでもない。唯一、「ウルトラマン」の脚本家、金城哲夫が沖縄の人ということくらいしか知らなかった。
そんな輩が沖縄戦の取材をしていいのか?と思えた。が、取材をしていて分かったこと。多くの日本人が沖縄戦を知らないということ。それならば、僕はその代表としてゼロから沖縄戦を学ぶ。その記録をドキュメンタリーにすれば、誰もに分かりやすい作品になる。下手に知識があると「このくらい分かるだろう」と省略したり、「ここはしっかり伝えねば」と難しい題材を深々と描き、一般の人の興味を失う作品になるかもしれない。実際、沖縄戦のドキュメンタリーは専門的なものが多く。意外に一般向け。初心者向けというものがないこと。後で地元の方に教えてもらった。
つまり、沖縄に何の縁もなく、沖縄戦を何も知らない僕のようなものが作ったことで、初心者にもよく分かる作品ができたのだ。また、本来はエンタテイメン映画の監督。その意味で退屈しないで、興味を持って作品を見られるスタイルとなり。退屈と言われがちな昔ながらのドキュメンタリーにならなかったという側面もある。だが、最初は不安で、僕なんかでいいのか?という思いもあった。そんな中で支えになったのが先の若き専門家さんの言葉だ。それはいろんなことに当てはまる。
よく「経験がないから」と若い人は言われるが、経験がないからできることもある。大人は経験があるから、「これは無理」「前例がない」「やめておこう」となりがち。経験がない若い人は恐れを知らず挑む。だから実現できることがある。経験や知識は必ずしもプラスにはならない。何もないことが可能性を生むのだ。沖縄戦取材で、そんなことも痛感した。