芸術家を飢え死にさせたい政治家たち=何のために支援なのか? [社会政治]
芸術家を飢え死にさせたい政治家たち=何のために支援なのか?
昨日、やっと芸術支援金が振り込まれた。承認から数週間。申請から何と10ヶ月だ。毎日、銀行に行き口座を確認するたびに、ため息。250円という表示を見つめた。さらに「税金はよ払え」催促が何度も来ていて延滞金までついた。それを支援金が入ったので払うというのはどういうものなのか? 文化庁から出た金を財務省に収める。残った額で来月分の家賃払ったら終わり。あの時間と労力を使えば、それ以上の額がもらえる仕事をできたとさえ思える。
もらっておいて何だかが、この支援はおかしい。コロナ禍で芸術家が大変だから給付!ではなく、何か進めるプロジェクトの費用を一部支援するというもの。つまり、仕事がなくて困っている芸術家のためではない。お金がそこそこあって生活した上に、新しいプロジェクトを手掛けていて、その補助をするという制度なのだ。要は金持ちとは言わないが、コロナでも生活できる人が仕事を止めずに進めるための応援なのだ。
そもそも、僕なんかがもらえるものではないのだろう。コロナ感染でいくつかのプロジェクトが中止。そして延期。映画界では撮影、製作自体がほとんどストップした1年。何か業界内でアルバイトというわけにも行かず。マクドナルドでバイト?というにも店が閉まっていたりした。そんな状態で新たなプロジェクトを自腹で始めるなんて、誰ができるの?という話だったのだ。
が、友人たちからいろいろ教えられて、中断している仕事(これは金を借りて進めていた)を再開させるのにも有効だと聞き。応募した訳だ。ただ、そのプロジェクトを完結させるためには、まず自腹で金を調達する必要がある。そもそもが借りた金で進めていたので、ここで支援金をもらうと、返済時の金額が減るということ? 僕の場合。そういう制度になってしまう? が、それでもコロナ終息!と言ってすぐに仕事が再開できる訳ではない。今から準備しておかないとダメだ。その意味でイライラの連続ではあったが、ほんの少しだけ、助かったというのはある。
でも、僕はたまたまそういう状態でプラスになったが、通常の仕事をなくした芸術家の助けにはならない。ドイツでは芸術家に毎月、給付金が出ていると聞くが、日本では感染ゼロの映画館の営業を止めて、芸術家を見殺しにするのが政治家たちの仕事なのだろう。