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日本の戦争映画が描かなかったもの=それこそが国民を誘導する国策のメカニズム? [再掲載]

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日本の戦争映画が描かなかったもの=それこそが国民を誘導する国策のメカニズム?

日本の戦争映画。多くはこう訴える。「戦争はいけない! 悲劇を繰り返してはならない」それは間違っていないが、映画を見ていると「多くの日本人が死んだ。この悲劇を繰り返してはいけない」=「だから戦争反対!」と言っているように思える。

その犠牲者の多くはアメリカ軍に殺されたもの。その追求はほとんどされない。「米軍が悪い」より「軍部の暴走」を強調する。悪いのはアメリカではなく、軍部だと言いたいかのようだ。そして「多くの日本人が犠牲になった。そんな戦争を繰り返してはいけない」と伝える。その背景や構図はあまり描かれず、多くの日本映画はそこで、まとまってしまう。

簡単にいうとアメリカへの配慮。悪役にしたくない、クレームをつけられたくないという思いが、敵を描かない戦争を映画にしていたのだ。また、アメリカ軍による虐殺を描いても、憎しみを掻き立てるだけ。あえて描かないということもあるはずだ。その結果、戦場でどこからともなく弾が飛んで来て、日本人が死んで行くという、加害者のいない自然災害のような戦争映画になってしまったのだろう。

そして「多くの日本人が犠牲になった。悲劇を繰り返してはいけない」というのなら、「戦争に勝ち日本人の犠牲が少なければ、戦争を続けてもいい!」という風にも聞こえてしまう。つまり、多くの日本人が死んだから戦争はいけないーとなる。犠牲者の数だけなく、その背景を見つめるべきなのに「多くの人が死んだから」ということに集約してしまい、おかしな主張になってしまったのだ。

最終的には「戦争はいけない」と、責任を「戦争」に押し付けたものが日本映画には多い。「戦争が悪い」と言っても誰もクレームをつけないからだ。そんな風にあちこちに気を配り、忖度したので、戦争の実態や背景が描けなかったのだろう。

ただ、戦後。バブル崩壊辺りまではそれで良かった。日本人の多くが戦争を経験しており「繰り返してはいけない!」と感じていたからだ。それが近年は戦争を知らない世代が主流になり、過去の記録を改竄する人たちが現れた。「日本を守るための戦争だった」と美化する。教科書から醜い事実を消し去ろうとする。戦前の空気が漂って来た。戦後76年。もう一度、戦争を考える時ではないか? 

日本の戦争映画が描いてこなかった背景を見つめる時期だ。これまで国民は軍部の犠牲者という扱いだったが、国民の多くが積極的に戦争を推進している。その背景にあるものは何か?前面の悲劇しか描かれて来なかったが、その背景やカラクリを見つめることで、戦争の正体が見えてくる。それこそが「悲劇を繰り返さない」に繋がる。

「戦争反対」「戦争はいけない」といくら叫んでも、それを推進した力やメカニズムを知らないままだと、同じ手法で何度でも悲劇は繰り返されるのだ。ここしばらく戦争映画をかなり見て、そんなことを感じた。



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「例えどんな理由があろうとも、戦争は許されない!」という人たち?! [再掲載]

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「例えどんな理由があろうとも、戦争は許されない!」という人たち?!

その種の声。今日はたくさん見た。が、その誰もが本当に「その理由」を調べず、考えず、推測もしていない。どういう人たちなのか?

言い換えれば「犯罪は許さない」ーそれは正しい。しかし、なぜ、その犯罪が起こったか?は考えねばならない。「犯罪は許さない」を連呼しても犯罪は無くならない。

同じく日頃は「戦争は許されない」でいい。でも、今こそ、その背景や動機。経緯を調べ知り考えるとき。どうすれば戦争を止められるか?を模索するべき。なのに「戦争は許されない」だけ?もう1歩前に出て、いろんなことを考えようよ!


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戦争反対!と叫ぶだけでは止められない=なぜ、戦争は始まるのか?誰が推進するのか?を考えよう [再掲載]

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戦争反対!と叫ぶだけでは止められない=なぜ、戦争は始まるのか?誰が推進するのか?を考えよう

学校の授業で習った歴史がどれほど役に立たないか?を痛感している。年号と事件の内容を暗記するだけ。考えると、太平洋戦争が起こる流れも把握していない。そもそもは日中戦争なのだ。そんな流れを理解しなければ歴史を学んだことにならない。戦争がどのようにして始められるか?はアメリカの戦争を見るとよく分かる。ベトナム戦争は「アメリカの潜水艦が北軍に攻撃された」と言う嘘をきっかけにスタート。

イラク戦争は「イラクは大量破壊兵器を持っている!」と言うデマを信じて始めた(実際に見つかっていない)。太平洋戦争はABCD包囲網で日本を追い詰め、戦争をしなければならないようにして真珠湾を攻撃させた。嘘やデマ。あるいは敵を経済的に追いつめる。そして先に手を出させて開戦というのがパターンのようだ。

無理やり戦争をしている感じがする。子供の頃のイメージではあれこれ国際会議で揉めて、話し合いでは決着がつかず、武力に打って出る。あるいは、国土の拡張、植民地を増やすために武力で侵略すると言うのが戦争だと思っていた。が、アメリカの手法を見ると、戦争こそが目的ではないか? そのためにイチャモンをつけたり、嘘をついたりしているように思える。

あれこれ調べていくと、まさにその通り。先の「領土拡大」「植民地を増やす」と言うことは過去にはあったが、今はむしろ「戦争」そのものが目的になっている。その理由は儲かるから。戦争をすれば戦闘機や戦車、武器、弾薬が必要だ。その種の企業が儲かる。国が大量に買い上げるから。

戦闘関係だけではない。車、衣服、食糧、も軍は大量に買い上げる。最近は禁煙が定着しているが、これまでは大量のマルボロも軍が買い上げ兵士に配給した。だから、戦争をするとマルボロは儲かる。あと、コーラも同様だ。

マスコミも同じ。戦争になると新聞、雑誌が売れる。テレビの視聴率が上がる。軍需産業を含めそれらの企業すべてが儲かる。だから、戦争をやりたがる。調べるとアメリカは10年に1回戦争をしている。そして、最近の戦争は無理やり起こしているような感じがする。儲かるのだから、やらないはずがない。

先の企業が全てグルになったのが軍産複合体。巨額な収入を上げる。そのために戦争をしてくれる政治家を応援する。多額の支援。配慮。それにCIAが参加、お膳立てをする。それがアメリカの戦争ビジネスなのだ。

しかし、日本も同じようなことをしている。日中戦争のきっかけは中国の満鉄を過激派に攻撃されたと言うことで、関東軍が応戦したことから始まる。が、戦争を起こすための自作自演だった。そこから日中戦争が始まり、満洲建国に進む。そこには昭和不況から脱するためには海外進出して、経済を立て直す必要があったからだ。

こうして見ると、日本も金儲けのために戦争をしていたことが分かる。教科書にも出てきた「財閥解体」と言うのがあるが、なぜ、財閥を解体する必要があったのか?アメリカと同じように財閥と軍が一体となって戦争を進めてきたからだ。危険なのでGHQが解体した。ーでも、復活ー

だが、その辺を日本のメディアはほとんど報じない。映画やドラマでも描かない。唯一「戦争と人間」で財閥の暗躍をつづっている。ハリウッド映画でもほとんどない。先に紹介した大企業が儲かるように、日本でも同じように財閥が軍を支え、儲けに走ったのだろう。日米ともに同じ構図。つまり、戦争は政府や企業が儲かるビジネス。だから、やめられない。安倍内閣が「日本を戦争ができる国に戻した」のも同じ理由。戦争で儲けたい人たち、会社はたくさんある。

その側面を見ずに「戦争反対」「戦争はいけない!」と叫んでも、巨額の宣伝費を使い、マスコミや企業が国民を誘導すれば、太平戦争時と同じく簡単に「欲しがりません。勝つまでは!」と連呼。「これは祖国を守る戦いだ」と言い出すだろう。同じ構図が原発推進であり、オリンピックだ。企業が儲かるので政治家たちはゴリ押しする。国民はいずれ誘導され従う。戦争と同じだ。

戦争はどのように始まるのか?誰が推進するのか? そこを見つめないと、同じ過ちを繰り返すことになる。「戦争反対」だけでは止めることはできない。



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沖縄戦の凄惨を描く劇映画。作りたいが大きな壁が! [再掲載]

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沖縄戦の凄惨を描く劇映画。作りたいが大きな壁が!

リハビリしながら、あれこれ考えていることがある。僕は沖縄戦のドキュメンタリーを2本監督した。どちらも予想以上の反響で、今年9月には茨城で上映。トークショーに参加。昨日は長野での映画祭で「ドキュメンタリー沖縄戦」が上映、ZOOMで参加させてもらった。来年1月には名古屋で「乙女たちの沖縄戦」がイベント上映される。

一つにはいかに多くの人が沖縄戦を知らなかったか?それゆえに過酷な現実に多くの観客が打ちのめされたようだ。なぜ、多くの日本人が沖縄戦を詳しく知らないか?は以前に何度も書いた。学校でも教えない、映画でもあまり描かない。NHKスペシャルでも滅多に取り上げないからだ。

その意味でも沖縄戦の専門家から、高く評価され、映画館でも大ヒットした。が、戦争体験者から直接話を聞いた僕としては、本当に観客は沖縄戦を把握した訳ではないと思っている。知識として戦争の悲劇を知ることができた。しかし、それは「沖縄。大変だったんだね」という同情的なもの。原発事故の時「福島大変だよね。寄り添いたいよね」と他人事のように言ってのと同じ構図なのだ。

何より福島に原発が作られたのは、東京で消費する電力を賄うため。それを都民が「寄り添いたいよね〜」はないだろう。沖縄戦も本土決戦の準備をする時間稼ぎのために、住民まで動員して戦闘を続けたのだ。また、その抵抗と犠牲によってアメリカ軍は本土に上陸して戦闘を避けた。空襲はあったが、地上戦にならなかったのは沖縄の犠牲があったからといえる。

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それを「大変だったんだね〜」「気の毒だね〜」で終わってはいけない。では、どうすれば沖縄戦の悲劇を知識ではなく、体験として感じてもらえるのか? 「これが沖縄戦...。酷すぎる...。戦争は絶対にダメだ...。もう、絶対に止めないと!」と心の底から願わずにいられるようにするには、どうすればいいのか?

ドキュメンタリー映画ではなく、劇映画を作るべきなのだ。ドキュメンタリーは知識。でも、劇映画は体験。主人公たちと同じ体験を観客はする。「プライベートライアン」のノルマンディ上陸作戦のあの悲痛な場面を見れば「戦争はかっこいいものじゃない。この凄惨が戦争なんだ!」と誰もが気づく。「アバター」を見ればベトナム人の視点で米軍の攻撃を体験できる。あればまさにベトナム戦争。それをベトナム側の視点でSFとして描いているのだ。

その意味で沖縄戦をドラマとして描くこと。大いに意味がある。だが、これまで作られたのは「ひめゆりの塔」と「沖縄決戦」のみ。今年、沖縄戦を舞台にした映画作られたが、歴史を捻じ曲げて戦争犯罪人を偉人として描いたフェイクムービーだった。

それをフィクションだと言わずに宣伝。歴史改竄が目的ではなかったが、「政府が送り込んだ知事が沖縄県民を救った!」という嘘の物語。その政府によって死ななくてもいい住民が、数多く犠牲になったのが沖縄戦なのにだ。やはり事実を伝える劇映画を作り、伝える必要性を強く感じる。



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だが、戦争映画は金がかかる。また戦争をしたい政治家がゴロゴロ。戦争の悲劇を伝えるの嫌がる。それでなくても沖縄戦の過酷な現実を封印したい人たちが、教科書から記述を削ったり改竄したり。大手映画会社、企業からの出資は見込めない。先のように犯罪者を偉人にして「政府関係者にも、素晴らしい人がいた!」という歴史を捻じ曲げた映画にしか企業(それも新聞社だ!)は金を出さない。

そこで考えているのが、いかに安く沖縄戦映画を作るか?ということ。「プライベートライアン」を再現する必要はない。低予算で作るのは得意だ。方法はある。ただ、その作品を見た観客をいかに嫌な思いさせ、「もうやめてくれ〜」という陰惨な気持ちにするか?それでこそ沖縄戦が伝わる。英雄物語や同情ものにしてはいけない。

僕が作った「朝日のあたる家」も、観客が打ちのめされ「これは酷すぎる!原発はやっぱりやめるべきだ...」と心から願ってしまう作品を目指した。沖縄戦映画も同じように、観客の涙が止まらず、打ちのめされ、言葉もなく、席を立ち映画館を出るような作品にする必要がある。イーストウッドの映画を観た後のような感じだ。

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沖縄戦の勉強はもう5年以上続けている。沖縄で応援、協力してくれる人たちもいる。あとは製作費だ。1億円では、本来、戦争映画はできないが、1億とは言わない。その半分ほどで沖縄戦映画を作りたい。

実は数年前に沖縄を舞台にした映画を作ってほしいと、あるところから依頼があった。シナリオを書き、沖縄ロケハンもして、スタッフも集まり、キャストも決め、何ヶ月も準備。間も無くクランクイン!というところまで行った。が、その段でスポンサーが投げ出してしまった。補償も何もなし。僕は準備のために多額の借金までしていたのに、全てが崩れ落ちた。

しかし、その作品があるので、かなりな準備ができている。製作費さえ集まれば数ヶ月で映画作りを始められる。もちろん、シナリオの直しは必要であり、キャストも1から集めねばならない。そして先に依頼された内容より過酷に戦争を描く。僕は毎回遺作と思って監督するが、今回こそ本当の遺作になってもいい作品。

「沖縄決戦」の岡本喜八監督も亡くなった。「海辺の映画館」で沖縄戦に触れた大林宣彦監督も今はいない。数年前、友人に言われた。「今、日本の映画界で沖縄戦に一番詳しいのは太田、お前だぞ。だから、お前が監督しなきゃ!」簡単に言ってくれるが、そうかもしれない。

劇映画沖縄戦。これ撮れれば今度こそ遺作になってもいい。そんな思いで、あれこれ考えている。でも、まだスポンサーは現れない。すぐに「クラウドファンディングで集めれば?」という人がいるが、それで数千万は集まらない。なかなか厳しい。


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日本の戦争映画が描かなかったもの=それこそが国民を誘導する国策のメカニズム? [再掲載]

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日本の戦争映画が描かなかったもの=それこそが国民を誘導する国策のメカニズム?

日本の戦争映画。多くはこう訴える。「戦争反対! 悲劇を繰り返してはいけない」それは間違っていないが、映画を見ていると「多くの日本人が死んだ。この悲劇を繰り返してはいけない」=「だから戦争反対!」と言っているように思える。

その犠牲者の多くはアメリカ軍に殺されたもの。その追求はほとんどされない。「米軍が悪い」より「軍部の暴走」を強調する。悪いのはアメリカではなく、軍部だと言いたいかのようだ。そして「多くの日本人が犠牲になった。そんな戦争を繰り返してはいけない」と伝える。その背景や構図はあまり描かれず、多くの日本映画はそこでまとまってしまう。

簡単にいうとアメリカへの配慮。悪役にしたくない、クレームをつけられたくないという思いが、敵を描かない戦争を映画にしていたのだろう。また、アメリカ軍による虐殺を描いても、憎しみを掻き立てるだけ。あえて描かないということもあるはずだ。その結果、戦場でどこからともなく弾が飛んで来て、日本人が死んで行くという、加害者のいない自然災害のような戦争映画になってしまったのだろう。。

そして「多くの日本人が犠牲になった。悲劇を繰り返してはいけない」というのなら、「戦争に勝ち日本人の犠牲が少なければ、戦争を続けてもいい!」という風にも聞こえてしまう。つまり、多くの日本人が死んだから戦争はいけないーだとそうなる。戦争を止めるには犠牲者の数だけなく、その背景を見つめるべきなのに「多くの人が死んだから」ということに集約してしまい、おかしな主張になってしまったのだ。

最終的には「戦争はいけない」と、責任を「戦争」に押し付けたものが日本映画には多い。「戦争が悪い」と言っても誰もクレームをつけないからだ。そんな風にあちこちに気を配り、忖度したので、戦争の実態や背景が描けなかったのだろう。

ただ、戦後。バブル崩壊辺りまではそれで良かった。日本人の多くが戦争を経験しており「繰り返してはいけない!」と感じていたからだ。それが近年は戦争を知らない世代が主流になり、過去の記録を改竄する人たちが現れた。「日本を守るための戦争だった」と美化する。教科書から醜い事実を消し去ろうとする。戦前の空気が漂って来た。戦後76年。もう一度、戦争を考える時ではないか? 

日本の戦争映画が描いてこなかった背景を見つめる時期だ。これまで国民は軍部の犠牲者という扱いだったが、国民の多くが積極的に戦争を推進している。その背景にあるものは何か?前面の悲劇しか描かれて来なかったが、その背景やカラクリを見つめることで、戦争の正体が見えてくる。それこそが「悲劇を繰り返さない」に繋がる。

「戦争反対」「戦争はいけない」といくら叫んでも、それを推進した力やメカニズムを知らないままだと、同じ手法で何度でも悲劇は繰り返されるのだ。ここしばらく戦争映画をかなり見て、そんなことを感じた。



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「戦争を止める方法」を伝える映画を作るには膨大な知識が必要? [再掲載]

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「戦争を止める方法」を伝える映画を作るには膨大な知識が必要?

以下のリストは昨年の今頃から春にかけて読んだ本や見たDVDのタイトル。昨年1年ではこの数倍になる。これらは沖縄戦の勉強。「ドキュメンタリー沖縄戦」完成後も勉強を続けている。沖縄戦は撮影前にちょこちょこと勉強しただけでは把握しきれないカテゴリーなので、依頼が来てからスタートしたのでは間に合わない。(ただ、依頼はまず来ない。沖縄戦を正面から劇映画にしたい!という企業はないだろう。それでも勉強は続けたい)

もちろん「ドキュメンタリー沖縄戦」取材時に3年ほど勉強したが、まだまだ足りない。というのは単に沖縄戦を把握しただけでは不十分。沖縄戦を含む太平洋戦争を知らなければ見えて来ないものが多い。そして太平洋戦争だけでなく、第二次世界大戦。そのヨーロッパ戦線。それらと比較することで太平洋戦争が見えてくる。

また、戦中だけでなく戦前戦後も把握しなければ分からないことが多い。戦後の日本統治を見てこそアメリカの策略がはっきりする。また、それらは現代の日本にも繋がっている。歴史をねじ曲げようとする人たちの主張も確認する。極端な指摘もチェックすることで対比、真実はどこにあるか?を探す。そのことで太平洋戦争の意味が分かってくる。さらにアメリカという国を知ることが「戦争」を把握する上では大きい。

これまでの戦争映画は「こんな犠牲を出した!」「戦争はいけない!」という単純発想の御涙頂戴で終わるものが多かった。誰が何のために戦争を始めたのか? そこを知らずに結果だけ見て「我々は犠牲者だ!」と訴えても本質は見えて来ない。アメリカの思惑。日本の策略。さまざまな権力者の欲望。そして誘導された日本国民。アメリカ国民。単純に被害者、加害者と分けられないものがある。

戦争はいけない!というのなら、どうすれば戦争が起きないか?その背景を多くの人が知り、それを止める方法を知ることにこそ意味がある。「戦争反対」と叫ぶだけでは戦争は止まらない。が、その種の映画はほとんどない。そして、そんな作品を作るには膨大な勉強をせねばならない。専門書を1冊読むだけでは無理、複雑に入り組んだ圧倒的な歴史が存在するのだ。

だから、勉強を続ける。それで気づいたのは567の政府対応と太平洋戦争が実に似た構図であるということ。歴史を学ぶのは戦争の悲劇を知ることだけではない。同じ手法でアメリカも日本も、国民を踏みつけることを今も続けているのだ。そのためにも学ぶこと。知ること。その作業には時間がかかる。だから時間を惜しんで学ばならない。昨年の記録を見て、そのことを改めて感じている。

漫画たちの戦争
原爆と命
占領軍と検閲
シベリア抑留記
cocoon
あとかたの街
子供たちの戦争
この世界の片隅で1−3
どてらい男 第1話
屋根裏の絵本書き
暁の脱走
真空地帯
きけ、わだつみの声
山本元帥と連合艦隊
ああ、同期の桜
長崎の鐘、この子を残して
光る風
アメリカの終わり
沖縄を知る事実
写真でわかる辞典沖縄
沖縄を愛してくれるなら
誰も語らなかった沖縄
地下水道
灰とダイヤモンド
ひめゆりの塔
大日本帝国
軍旗はためく下に
軍閥
集団自決を生きる
強制された集団自決
狙われた集団自決
陸軍
チビチリガマの集団自決
戦争と人間第一部
戦争と人間完結編
戦争と人間愛と悲しみの
沖縄戦と民衆
沖縄と民衆
新しい教科書
集団自決の新しい事実
炎628
ある神話の背景
民衆の目でとらえる戦争
沖縄戦の真実と歪曲
ロッキード疑惑
ペリリュー1−10
太平洋戦争と新聞
激動の昭和史沖縄決戦
ある神話の背景
戦争漫画
戦争と新聞
夕凪の町桜の国
石の花 全5巻
ディープステイト
メディアが報じない事実
日米近代史から戦争と革命
知ってはいけない現代史の正体
沖縄戦と子供達
日系人強制収容所
(続く)


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沖縄戦を描いた「島守の塔」ー戦争推進者を英雄として描いた映画。 [再掲載]

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沖縄戦を描いた「島守の塔」ー戦争推進者を英雄として描いた映画。

なんと沖縄ではロングラン中。「これはフィクション!」と宣伝では言ってない。多くが「こんな素晴らしい人がいたんだ」と感動。これでは「永遠のゼロ」等の歴史修正映画だ。が、この映画はそれが意図ではない。別の悲しい理由があったのだ。以下でなぜ、歴史改竄した映画を作ったか?検証。

①あの映画はなぜ、実在の人物を美化して沖縄戦を描いたのか? 
https://okinawa2017.blog.ss-blog.jp/2022-09-02

②「戦争推進の知事」を脚色して「住民を救った偉人」に?まさに沖縄戦を再現。
https://okinawa2017.blog.ss-blog.jp/2022-09-14

③映画監督の葛藤=地元の願いを無視? しかし、嘘で美化しないとこの映画は作れなかった? 
https://okinawa2017.blog.ss-blog.jp/2022-09-19-1

④島守の塔」やはり罪は重い。フィクションを事実の映画化と勘違いさせる宣伝。だが、監督は事実を描いてないことを認識?https://okinawa2017.blog.ss-blog.jp/2022-09-20

⑤劇映画を実名で描く難しさ=「島守」「F50」「Minamata」自身への戒めも!https://okinawa2017.blog.ss-blog.jp/2022-09-20-1



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あの映画は「戦争推進の知事」を脚色、なぜ「住民を救った偉人」にしたのか?(再掲載) [再掲載]

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映画「島守の塔」=「戦争推進の知事」を脚色して「住民を救った偉人」に?(再掲載)

10万人を超える命を住民を救った「偉人」ーと、この映画は描く。まるで日本のシンドラーのような作品だが、かなり現実とは違う。フィクションを加えて映画を作る。劇映画では特別なことではない。が、この作品の場合。沖縄側の立場を考えるべきではなかったか? 主人公となる島田叡知事(演じるは萩原聖人)、荒井警察部長(演じるは村上淳)。本当はどんな人だったのか? 

沖縄戦研究の第一人者が地元紙で解説している。=この映画のテーマとなる部分。核となるのは島田と荒井が「どんなことがあっても県民を守り抜くぞ!」と誓い合う場面。そこから彼らは住民を救うための努力と葛藤が続く=が、これは事実ではない。むしろ反対の行動をしていることが分かるという。

実際はこう「島田と荒井の住民保護は老人、婦女子に限られており青少年らが疎開を行おうとすれば、戦線離脱であり厳重取り締まりを要するーと警告を発している。また、疎開地では避難民を米軍に投降させないために。塩谷警察署を新たに設置、避難民の戦意高揚と彼らの監視強化を計った」

これは明らかに国の指示に忠実に従っただけ。県民を守るというより。管理し、国に従わせるという行為。偉人の行為とは思えない。専門家はこう結論づける「2人の本質は国体を守ることを前提とした住民保護だった」

映画の中で島田と荒井が雨の中、自ら住民を誘導する場面がある。2人の熱い思いが伝わる。だが、その記録はない。映画の創作。そのことで彼らは体を張って県民を守ろうとしたという思いが観客に印象付けられる。実際にはしていない感動的な行動の創作、彼らを偉人にするための手法である。

また、32軍の沖縄を捨て石にするという作戦。島田たちは知らなかったという場面もあるが、専門家はそれも疑問視。立場的に知らない訳がない。だが、知らないということにしなければ「住民を守る!」という思い、映画のテーマが成り立たない。本当に島田たちが「県民を救う」という強い思いがあれば、国や軍と正面衝突。左遷されるだろう。

そうはなってない。彼らは国の指示に従い行動していたから。だが、それでは物語が成り立たない。そこで映画では知らなかったことにした。「偉人にするための巧妙な脚色がある」と専門家は指摘している。

他にも、島田知事は少年兵である鉄血勤皇隊を作り、軍に協力させる案にゴーサインを出している。そのことで多くの少年兵が戦闘に巻き込まれ犠牲となっている。

映画では「住民を守り抜く」と誓った知事が少年たちを死に追い遣っている。そちらが事実だが、一切映画では描かれていない。これはフィクション!と謳えばまだ許される。が、この映画。全てが事実であるように宣伝。パンフ、チラシにも一切フィクションであるとは書いていない。


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沖縄へ行ったなら、対馬丸記念館は必ず行って欲しい。 [再掲載]

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沖縄へ行ったなら、対馬丸記念館は必ず行って欲しい。

疎開児童を乗せた対馬丸。その事実を知りながら米軍の潜水艦が攻撃。撃沈。

748名の子供たちの命を奪った事件を伝える。

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さらに戦時中の生活。教育。10・10空襲等も詳しく知ることができる。

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「ドキュメンタリー沖縄戦」でも取材させてもらい、映画内で紹介させてもらった。

が、コロナ禍で入場者数が激減して経営危機という。応援したい。

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新聞記事=https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1305081.html

津島丸記念館hp=>http://tsushimamaru.or.jp


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沖縄戦を歪めて説明する教科書ー文科省検定合格。その後。 [再掲載]

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先に紹介したこの酷い内容の教科書。沖縄戦の記述が5行しかなく、「沖縄住民もよく協力しました」と言うとんでもない説明。強制的に軍の補助を住民にさせたと言うのが事実。それを「自ら望んで協力した」かのような文章。沖縄では14歳から70歳までが強制的に軍に協力させられ、そのために多くの県民が犠牲になっている。さらに集団自決についての記述なし。それらの事実を隠し、美化したがこの教科書だ。

このことを僕が記事で紹介した段階では、文科省不合格となっていた。ところが本年度の検定では何ら修正なしに合格となり、沖縄の新聞はトップ記事で報じた。安倍政権が退陣して、この種の動きは弱まっていたのに許せない事態。この件を教科書業界の方に聞くと「この段階で合格になっても、すでに来年度から4年間の教科書はほとんど決定されているので、これが採用されるのは私立等の極々僅かな学校だけです」とのこと。

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ただ、それでもこの教科書で勉強する子供がいるかもしれない訳だが、ほとんどの学校では使われないと分かり、安心した。この種の教科書のこと。先に記事にしているのでまた、再掲載したい。「日本は素晴らしい」とアピールしたい人たちがいる。そんな人たちは過去の過ちを消し去り、美化して日本をもう一度、戦争出来る国にしようとしている。その布石が教科書。子供の頃から洗脳することが目的である。



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こちらはT社の教科書。沖縄戦について見開き2ページで説明。集団自決の悲劇も紹介されている。こちらも文科省検定で合格。

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戦争が終わって16年後。僕は生まれた。わずか16年であること今更気づく。戦争は遠い昔のことではない。 [再掲載]

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戦争が終わって16年後。僕は生まれた。わずか16年であること今更気づいた。

2020 年記事ー

「この世界の片隅に」を観ながら考えた。太平洋戦争が始まったのが1941年。昭和16年。終戦というか敗戦が1945年。昭和20年。そのことは前から知っている。計算してみた。僕が生まれたのは1961年。昭和36年。つまり、戦争が終わってから16年しか経っていない。昔は16年といえば長い長い年月だったが、30歳過ぎた頃からは5年10年があっという間。

昨年夏、オウム真理教の地下鉄サリン事件の本を読んだのだけど、Facebookに書くと「子供の頃なので、よく覚えていないですけど、確かにあの頃.....」とのコメントが入った。そうか、サリン事件はそんな昔? 忘れもしない1995年だ。計算すると今から25年前!敗戦は僕が生まれる16年前。サリン事件は25年前?

つまり、今の時点から、振り返ってみると、戦争が終わって僕が生まれるまでの時間より、サリン事件があってから今までの年月の方が長いということだ!それは阪神大震災にも言える。サリン事件と同じ1995年。その3ヶ月後に神戸の街を訪ねた。まだ、廃墟のビルが残っており、水を配るポンプ車が回っていた。まるで戦争の後のようだったこと。鮮明に覚えている。

それも25年前。つまり、僕がサリン事件や阪神大震災をしっかりと覚えているように、僕が生まれた当時の大人たちは、それよりも短い16年前の戦争を覚えていないはずがない。そして、自身の記憶を手繰れば5歳頃。幼稚園に入った頃の記憶はある。その頃でさえ敗戦から21年。まだ震災よりも時間が経っていない。

当時に見た風景こそが戦争で焼け野原となったところから復興しつつあった日本の姿。まだ、傷痍軍人はいて、商店街で手や足のない人が白い服を着てアコディオンを演奏していた。子供心に怖かった印象があるが、彼らこそ戦争で傷つき帰国した兵士たちだったのだ。しかし、僕はその人たちが太平洋戦争で傷つたことを想像できていなかった。今の若い人が「オウム事件当時は子供だったので」というのと同じ。

敗戦からわずか16年....戦争は遠い遠い昔だと思えていたが、わずか16年なのだ。子供の頃、出会った大人の女性たちこそが「この世界の」すずさんだ。そう、僕らはすずさんに会っている。話している。言葉を交わしている。でも、戦争の話はほとんど聞いていない。

それをリアルに伝えるのが映画でありドラマなのだろう。歴史を知らない子供たちは、戦争を実感できない。そして永遠に戦争を放棄と誓ったこの国が、わずか70年ほどで戦争のできる国に戻ってしまった。狂った指導者はいつまた戦争を始めるか?分からない。それを止めるのはデモや選挙だけではない。「この世界の」のような作品を作り続けること。大事なのだと自らに語りかけた。



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首里城には行っても、意外に気づかない第32軍司令部跡。 [再掲載]

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写真は独房ではない。沖縄に派遣された牛島中将率いる第32軍の司令部である。これは首里城エリア内にあり、城門を潜る少し手前にあるのだが、意外に気づかず。僕も最初は見過ごした。

岡本喜八監督の力作「沖縄決戦」で小林桂樹が演じる牛島中将が作戦指揮を取る舞台となった場所である。内部はすでに崩壊し危険なために閉鎖されているが、この中で蟻の巣のように地下に掘られた巨大基地になっている。米軍の攻撃にここを捨て、32軍は摩文仁の丘の豪に移動する。


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映画「Fukushima50」と「戦争を美化する人たち」=国民を誘導する手法が同じ? [再掲載]

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映画「Fukushima50」と「戦争を美化する人たち」=国民を誘導する手法が同じ?

「2度と戦争をしてはいけない」

「2度と戦争をしてはいけない!」僕が子供の頃、大人たちは繰り返し言っていた。それがいつしか日本はまた「戦争ができる国」になっている。なぜか? それは戦争したい人たち。戦争で儲かる人たちの世論誘導があったからだ。同じ手口で作られた映画が「Fukushima50」。

戦争は悲惨なもの。多くの犠牲者が出る。国民が苦しむ。被害が出る。だから「戦争はしてはいけない」ということになる。それは原発事故も同じ。犠牲者が出る。被害が出る。国民が苦しむ。だから「原発はいけない」となる。だが、どちらも国策。権力と金にものを言わせて国民を誘導する。

「Fukushima50」も誘導があった。「原発事故は悲惨だ。でも、50人の職員が決死の覚悟で対応。日本は守られた!」という事実ではない作品になっている。住民の被害は描かない。避難するだけ。未だに家に帰れない人がいることにも触れない。また、50人が必死で対応したのは事実だが、彼らは爆発を止められなかった。そのために放射能は飛び散り、日本中に降り注いだ。多くが被曝。故郷を追われる。自殺した者もいる。が、その辺も描かない。

勇敢な職員の活躍だけを描き。それを「日本を守った」という結論に無理やり結びつける。そして官邸を悪者にし、事故は天災が原因にして、東電も被害者という構図を作った。当時は事故を起こした責任者=悪役であった東電の人たちを「日本を救った英雄」にすり替える。つまり、事実を捻じ曲げて解釈を変えて、別の美しい物語を創り上げたのだ。

戦争をしたい人たちも同じように「太平洋戦争」の解釈を変える。「特攻隊は若くして命を散らした。それは日本を守るため。彼らによって日本は守られた。今、日本があるのは彼らのお陰である」という物語を吹聴する。だが、特攻という非人道的な攻撃法。それは指摘しない。悲劇を強調。

隊員たちは被害者。それを英雄に仕立てる。特攻はほとんど効果がなく、無駄死にと言われる。それを日本を守ったと解釈をする。「多くの兵士が犠牲になったが、お陰で日本は守られた」という事実とは違う結論を導き出す。原発事故と同じ方法論で、全く別の結論に誘導している。比較しよう。

●東電の職員、命がけで対応した=特攻隊。命を捨てて戦った。

(どちらも、そもそもを忘れている。事故が起こるような原発の問題。命を捨てさせる非人道的な攻撃法。それを指摘しない)

●職員50人が日本を救った=特攻隊は日本を守った=どちらも英雄だ!

(50人は奮闘したが日本を救っていない。爆発が止まったのは偶然=特攻はほとんど意味なく、日本は敗北。占領された。守れていない)

こうして都合の悪いことは全て伏せて、そもそもの目的や原因に触れず、命がけで戦った人たちを美化し、「日本を守った」ということにしてしまう。そして原発を推進。もう一度、戦争をやろうということ。しかし、原発も戦争も金持ちたちが金儲けをするためのツール。美しい言葉で国民を誘導して、犠牲を強いるだけ。そしてさらなる金儲けを続ける。美しい話に騙されてはいけない。


俳優について=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-09

製作面について記事=https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-07

要は東電賞賛映画?=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-08


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戦後75年。今も騙され続ける日本人=「Fukushima50」にダマされてはいけない。 [再掲載]

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戦後75年。今も騙され続ける日本人=「Fukushima50」にダマされてはいけない。


「Fukushima50」を見て「感動した!」「事故を止めるために頑張った50人がいたなんて知らなかった!」「涙が止まらなかった!」という感想をネットで見かける。悲しい。でも、原発事故の詳細を知らなければ当然であり、そう思うように誘導する巧妙な映画である。

「映画はフィクションだから、目くじら立てなくても」という人もいるが、あの作品は冒頭に「真実の物語」と表示し、エンディングにも「この作品はフィクションであり...」というテロップは出さない。宣伝でもチラシ、ポスターには「映画だから語れる。真実の物語」と書かれている。製作サイドは「ノンフィクション。事実である」という姿勢なのだ。にも関わらず、いくつもの嘘を事実のように描いている。

事実を歪めることで「事故は天災によるもの!」「混乱させたのは菅総理と民主党政権!」「吉田所長と50人は命がけで頑張った!」「彼らが日本を救った!」と伝える。福島県民が受けた被害、その後の惨状もほとんど描かず、事故はすでに終息したかのような演出。

事実は事故=人災。大津波は何年も前から予見され、対策を東電は迫れられていたが、安倍総理が第一次内閣時代に「全電源喪失はあり得ない」と対策を講じず。吉田所長も津波は専門ではないのに「大津波は来ない」と対策を握りつぶした。そこは映画では描かれていない。だから自然災害の見えてしまう。映画は意図的に事実の隠蔽を行い、嘘を描く確信犯なのだ。

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事故原因を災害と描くことで「東電の責任はない。むしろ日本を救ったのが東電社員なのだ!」という嘘の物語が出来上がる。詳細を知らないと、騙され誘導されるのは当然。そして「感動した!」「泣けた!」とコメントして、「東電は責任がない。吉田所長と50人が日本を救った。事故は終息した。よかったよかった!」と思ってしまう。そこに誘導するプロパガンダ映画なのだ。

同じ手法を使って若者を戦場に送ったのが太平洋戦争。「日本を守るため」「お国のために死ぬのが名誉」嘘と誘導で洗脳された多くの日本人が進んで戦争に行き、犠牲となった。また、近年はその酷い戦争を美化。再び「あれは日本を守るための戦いだった」「戦死者は英霊だ」「彼らが日本を守った」という人たちがいる。それにまた乗せられる若者も多い。現政権は再び戦争をしたいと考えている。そのためのアピールだ。

もう、騙されるのはやめよう。物事を見抜く目を育てよう。これはニュースも同じ。NHKはすでに大本営発表。民放もほぼ同じ。一部の金持ちと政治家が都合のいいように国民を誘導するツールなのだ。彼らは事実と嘘を混ぜて、巧妙にコントロールしてくる。疑ってかかれ。嘘を見抜け。彼らに利用されるのは終わりにしよう。


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映画「Fukushima50」=結局「東電は日本を救った英雄」と言う映画なの? [再掲載]

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「Fukushima50」=結局「東電は日本を救った英雄」と言う映画なの?

内容面と製作面から2つの記事を書いたが、著名な方々がTwitterで紹介してくれたので、2万件を超えるアクセス。凄い事になっている。原発問題に関心がある人がまだまだ多いということ。これは嬉しい。事故から9年。多くの人はもう過去のことと思っているが、現在進行形の事故であること。忘れていない人たちも多いということだ。

あの映画。一言でいうと「東電の職員さん。ありがとう。お陰で日本は救われました! あなた方は英雄です!」という作品。事故を起こした責任者として、批判を浴び続けた悪役であるはずの東電が、一転。正義のヒーローになってしまう物語。そして「菅直人総理と民主党政権こそが事故を混乱させ、終息を遅らせた張本人!」つまり、悪役として描かれている。普通に映画を見ていると、そう思えてくるプロパガンダ作品なだ。

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そのテクニックを一部紹介する。嘘をつくとき100%の嘘では騙せない。90%の事実と10%の嘘を混ぜてこそ、人はそれを信じる。この映画でも実に細かく事実をあげて事故を描いている。東電、吉田所長は、実名で登場する。誰がどう見てもノンフィクション。。日時、時間も正確だ。が、ベントが遅れる原因を「総理が福1を訪れたから」と描いている。が、これは当時流されたデマであり、事実ではない。のちの裁判でも確認されている。なのに、そのデマを否定せず事実のように描いている。

さらに炉心を冷やすために塩水を使うのを止めたのは「官邸の指示」と映画では描いているが、実際は「東電本社の指示」。塩水を入れると2度と使えなくなるからという理由。「官邸の指示」も当時流れたデマ。これも事実として描く。両方に共通するのは「民主党政権の失態」が強調できる。混乱の責任は官邸だと印象づけることができる。そうやって観客を誘導。東電をヒーローに、民主党を悪役に仕立て行く。そんな作品を多くの観客に見せて喜ぶのは誰か?

おまけに俳優たちの熱演。感動的な場面もある。見ていると「東電は頑張ったんだなあ〜。命がけで日本を守ったんだ! 彼らがいればもう原発は事故らないだろう。もう大丈夫だ!」とさえ思えて来る。だが、映画は事故の深刻な被害。その後の住民の苦悩。自殺者まで出したことは全く描かれない。ベントや爆発で拡散した放射能はどうしたか?も説明しない。まるで事故は収束したかのような桜満開のエンディング。情報を制限、操作して見る者の意識をコントロールする作品。

同じパターンの映画がある。特攻隊もの。命を捨てて敵に体当たりするという人道的に問題ある戦法であるのに、それを批判せず、死んで行った隊員たちを賛美。「彼らが日本を守った!」と描く。若い隊員たちを死に追いやった軍部の責任は追及しない。その特攻隊役が吉田所長と50人の職員。軍部が東電。同じパターンなのだ。それがこの映画の特徴。ご覧になる方は注意して見てほしい。

内容面=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-06

製作面=https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-07


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このインタビューを読むとFukushima50でなく、菅直人こそが英雄だと思える=東電は秘密主義で隠蔽主義? [再掲載]

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このインタビューを読むと菅直人こそが英雄だと思えてくる=東電は秘密主義で隠蔽主義?

劇中で悪意があるとしか思えない描かれ方をした菅直人元総理が、映画の感想と解説をしている。大人の対応で感情的にならず、理路整然と語っているのだが、あの描き方は怒ってもいいとレベル。彼は「劇映画」という解釈だから事実でない部分も仕方ないという捉え方だが、映画のオープニングには「真実の物語」とテロップででる。エンディングに「この映画はフィクションであり、実際の...」とは出ない。

吉田所長や東電は実名で出すが、菅総理は「総理」という名前で表現しない。その部分だけはフィクションと逃げながら、全体はノンフィクション。真実であるという製作側の思い。だのに、菅元総理が指摘するように事実とは違う部分が何箇所もあり、描かれていない部分がある。そのことで現実が歪められている。簡単に言えば「総理のために事故対策の邪魔をされた」ということ。

だが、彼のインタビューを読むと、東電こそが問題をややこしくし、情報を上げず、秘密主義、隠蔽主義の会社で、対応を遅らせたのだ。それを映画では「官邸」のせいにし、東電は現場と板挟みになったと表現。「私たちは悪くない」「被害者だ」という立場を主張している。

その辺を菅元総理は分かっていながら、批判せず。自分の知る事実を伝えることを選んだのか? 映画はあえて描かない部分を作ることで、事実を曲げることができる演出があるのをご存知ないのか? 厳しい批判をしていない。ただ、このインタビューを読み、感じるのは、あの時の本当の英雄は菅直人だったということ。彼が東電の撤退を許していたら、今の日本はなかっただろう。

こちら=>https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020030900012.html?fbclid=IwAR19RsOOD-1ODWr--4OFu4FzoBfD-jkMyh78-ysSwp-WL1CKzniygQtA2Z4

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(映画について、私の感想)
俳優について=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-09
製作面について記事=https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-07
要は東電賞賛映画?=>https://cinemacinema.blog.ss-blog.jp/2020-03-08

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「ワンダーウーマン1984」アメリカの成長=まさに今、見るべき作品! [再掲載]

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「ワンダーウーマン1984」アメリカの成長=まさに今、見るべき作品!

かなり面白いであろうと思って初日に観た。が、オープニングの活劇が終わると(最近の映画は頭にまずアクションシーンがある)本筋の説明が始まるのだが、あれ〜、今回の悪役は悪徳実業家か?という展開。この種の映画は悪役が誰なのか?で決まる。「007」や「インディジョーンズ」と同様だ。なのに実業家? 古くはゴールドフィンガー、レックスルーサー。また、そんな大金持ちが世界征服を企む話?70年代だな〜と不安になった。

ハリウッド映画。ついこの間まで悪い奴をぶち殺して、バンザーイという勧善懲悪のドラマが主流だった。その間に日本のアニメは特撮ものは「敵にも事情がある」「敵にも家族がある」という設定を打ち出した(ガンダム、平成ライダー等)もっと言えば第1期ウルトラシリーズでもそんなのがあった。なのに、ハリウッド映画は正義のために悪を倒すというものが主流。ところが90年代の「スパイダーマン」「ダークナイト」あたりから変わってきた。敵を殺さない結末が増えた。

悪人を殺して万歳!だったのが、悪人でも殺さない。あの「ウォーキングデッド」でめちゃめちゃムカつく敵・ニーガン。2年に渡って観たので、2年間ムカつき続けたあのニーガンでさえ、殺さなかった。そう、悪人を殺しただけでは解決しない。彼らの背景を考え理解しないと、共存も平和も勝ち取れない。それをアメリカは気付き始めたのだ。いや、アメリカ国民が理解したのだ。

最近の代表が「スーパーガール」悪の帝王レックスルーサーの妹がいい奴!他にも凄い設定があれこれ。全米視聴率ナンバー1になった。また、詳しく書きたいが、アメリカの視聴者は成長している。悪人を殺すだけでは解決しないことを理解。太平洋戦争では日本軍。第二次大戦はナチス。ベトナム戦争は共産主義。湾岸戦争はイラクと、毎回、悪役を仕立て、正義のアメリカが戦うというズルイやり方をしてきた。国民はそれを支持してきたのだ。

そのアメリカが「敵」や「悪の事情」を考え出した。悪であっても殺して終わりではいけない。そんなドラマが支持されている。アメリカ人のその成長がトランプが7000万票を獲得し、今、不正選挙を叫ぶ世論につながっているように思える。そんな時代。今回の「WW」は?と思ったら、悪役が実業家?と不安になったが、やはり今日のアメリカ映画になっていた。まさかの展開。悪vs正義の戦いではない。「大切なものは何なのか?」「それを失わないために何が必要なのか?」を伝える物語なのだ。

女性監督ならではのタッチ。心に染みる場面がいくつもある。ダイアナ・プリンスの苦悩が分かる。まさか、WWで泣けるとは思わなかった。1984年が舞台にした意味も分かる。ソ連崩壊前で核戦争の危機をはらんでいた時代。今の時代に通じるものがある。コロナ禍、大統領選前に作られたはずなのに、まさに今、考えるべきことが描かれている。ワンダーウーマン1人で大惨事を止めることはできない。国民の思いが彼女を後押しせねば世界を救えないという物語なのだ。誰かのことを言ってるようだ。いろんな意味でぜひ、観てほしい1本。見事だ。


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「政治や宗教、政府のしがらみ無く“戦争”を描く」太田隆文 監督インタビュー/動画 [再掲載]



「政治や宗教、政府のしがらみ無く“戦争”を描く」太田隆文 監督インタビュー/

映画『ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶』





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「ドキュメンタリー沖縄戦」LAで受賞、紹介の新聞記事。 [再掲載]

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昨日の沖縄タイムス。「ドキュメンタリー沖縄戦」LAで受賞、紹介記事。

写真をクリックすると、大きくなります。




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「ドキュメンタリー沖縄戦」京都公開・初日舞台挨拶。太田隆文監督(約10分) 沖縄を愛した人から受け取ったバトン。 [再掲載]



「ドキュメンタリー沖縄戦」京都公開・初日舞台挨拶。

 太田隆文監督(約10分)

沖縄を愛した人から受け取ったバトン。

西池さん。映画、無事に完成しました。あなたの大好きな沖縄を

日本全国に伝えます。頑張ります。

公式HP=> https://okinawasen.com


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