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「戦争はいけないこと」と教える教育。でも「なぜ、戦争が起きるか?」を教えない背景。 [戦争について]

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「戦争はいけないこと」と教える教育。でも「なぜ、戦争が起きるか?」を教えない背景。

沖縄戦での看護学徒の体験談を綴ったある本を読んだ。心を突き刺す物語だった。ただ、子供向けの書籍なので本当に酷い現実は描かれておらず、日本軍の残虐な行動も出て来ない。それでも十分に悲劇ではある。ただ、気になったのが、戦争の悲惨さは描かれているが、それがなぜ、起ったのか?という追求はない。その本だけでなく、戦争を描いた多くの物語、映画、ドラマでそれを追求するものはかなり少ないのではないか? 

ただ、その本の後書きで著者が同じ学徒隊の仲間と再会。彼女が「私たちは嘘を教えられて来た。教育は間違っていた。私は捕まえた米軍は親切で、学校で習ったようにレイプされたり、残酷な仕打ちをしたりしなかった。もっと早く分かっていたら皆、自決せずに投降したのに...」といわれる話が描かれてあった。「ドキュメンタリー沖縄戦」でもその証言は何度も聞いた。なぜ、それが伝えられていないのか?

現代の教科書にも書かれていない。僕の中学、高校時代にも習っていない。本日読んだその本でも本文の中で、その話は出て来ない。後書きで触れるだけ。それこそが重要なところではないか? というのは小学生の頃も「戦争はいけないことです」と習った。戦争のシンポジュームに行っても参加者は「戦争はいけないことなので...」と語る。では、そんな「いけない」戦争はなぜ始まったのか?そして太平洋戦争以降もなぜつづているのか?

それを映画でも、ドラマでも、ドキュメンタリーでも描くものはほとんどないのではないか? そのことは「ドキュメンタリー沖縄戦」でも追求したが、要は「儲かるから」だ。政府と癒着した企業、当時の財閥が大儲けできるということがある。日本だけでなくアメリカも同様。そのために軍産複合体が戦争を起こして回ったのだ。

それに言及せず、「戦争はいけない」「2度とやってはいけない」=「なぜなら、多くの犠牲が出るから、多くの人が悲しむから」と結論づけているのが、これまでの日本の教育だったように思える。それだけではない。戦争によって儲かるから!ということ。なぜ、教えないのか? 同時にもう一つ気になることがある。戦争責任だ。それはまた次回に。


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