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作品に作家が救われるーこの作品がなければ、絶望していただろう。=12月3日 [「沖縄狂想曲」]

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10代からお世話になっている作家さん。こんなコメントをくれた。

「自分が書いた作品に助けあれるということ。人生に何度かある。太田君の場合。まさにそれだね」

本当にその通りだ。脳梗塞で脳の一部が死に、両目ともに半分失明、心臓機能が低下、喘息で呼吸困難。過労で寝たきり。そんなことが同時に起こった。初期段階で「もう、治らない」と何度か言われた。

治っても、昔のようにはならない。杖が必要。暗いところが良く見えない。さまざまな後遺症も残る。一時は映画制作に戻れないかも?と思えていた。しかし、新作の完成が間近だった。

                  *

これだけは死んでも完成させねば!と思った。公開は来年2月。宣伝活動もある。が、もし、この映画がなければどうか? 元気になるまで、仕事なし。元気になっても障害を抱え、そんな監督に仕事が来るだろうか?

「監督業は廃業? どうやって生きていく? 障害抱えて60代、他の仕事もできない・・。どうして生きていく?死んだ方がいいかもな・・・」

と感じたかもしれない。が、新作がある。何としても完成させ、世に出したい。その想いが自身を支えている。「作品に救われる」まさに、そういうことなのだ。











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