再起不能だったかもしれない=友人の冗談にはまだ笑えない。−12月3日 [闘病日記]
「顔色もいいし、元気そうだね!」
と言われる。確かにもう半年以上、この10年で一番、健康的な食生活をしてる。朝昼晩と食べ。野菜をしっかり摂る。毎回、自炊。その様子を見て「完治したな」と思い込む人もいる。昔からの友達だと、キツイ冗談を言いがちだ。
「死んだかと思ったよ」
「再起不能じゃなかったのかよ?」
「あと、1ヶ月。入院してればいいのに!」
だが、今はそんな言葉を笑いでは返せない。一つ間違えばそうなっていた。再起不能もありえた。一生、目が見えない可能性もあった。実際、脳の一部は死んだまま。一生治らない。今も長い文章が読めない。両目ともに半分しか見えない。
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その辺のこと。何度、説明しても、友人たちは理解しない。おまけに見た目は元気そう。同じ症状であの大島渚監督は監督業を続けられなくなり、引退。数年前に亡くなった。流暢に話せない。車椅子。片手が動かない。
そんな状態で晩年を過ごした。僕もその可能性があった。実際、伯父さんは同じ脳梗塞で大島監督に近い状態。それが僕だったかもしれない。そう思うと「再起不能かと思ったよ」とか「もう完治したんじゃないの?」という言葉。笑っては聞けない。
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