「もう一度、『男たちの旅路』シリーズを書いてほしいなあ」−12月1日 [「沖縄狂想曲」]
ずっと、そう思っていたが、当時、彼は80代。難しいだろうと思っていた。そんな山田太一さんが亡くなった。
それが今年、「男たちの旅路」の未発表シナリオが発売された。僕は脳梗塞で字が読めないのに、買ってしまう。あのシリーズ。僕が中学の時にスタート。NHKの土曜ドラマシリーズ。1年に3本しか制作されなかった。が、どれも名作ばかり。
鶴田浩二が演じる特攻隊崩れの吉岡司令補。警備会社で働く。その彼の部下として、水谷豊、桃井かほりらが、織りなす人間ドラマ。毎回、社会的な問題を視聴者に突きつけた。第2シーズンから柴俊夫がレギュラー。ゲストも、根津甚八、梅宮辰夫、志村喬、藤原鎌足、加藤嘉、笠智衆と超豪華。
「非常階段」「猟銃」「別離」「廃車置場」「根室まで」「シルバーシート」そして超名作「車輪の1歩」。涙無くして見れない超名作だった。中学、高校と見続けて、いつか、そんな脚本が書きたいと思った。
2005年に監督した「朝日のあたる家」は、山田さんの作品に影響を受けている。「沖縄」シリーズも、どこか山田カラーの影響下にあるだろう。山田太一が「男たち」で描き続けた、社会への疑問。同じテイストがあるような気がする。
「男たち」は繰り返し見た。とうとうDVDボックスまで買ってしまった。サントラCDも持っている。音楽はあのゴダイゴだ(「ガンダーラ」以前!その山田太一さんが亡くなった。89歳。僕も死ぬまでに彼のような物語を書きたい。
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