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「半沢直樹」後半戦。ホテル再建編を見ている。 [映画&ドラマ感想]

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このドラマは殴り合ったり、撃ち合ったりはしないが、半沢は様々な人物と対決する。理不尽な方法で彼を追い落とそうとしたり、罠にはめたり。汚名を着せる。あらゆる手を使って、プロジェクトを邪魔。手柄を横取り。あるいは責任を押し付ける。が、半沢は毎回、全力でぶつかる。

それら場面を見ていて思い出すことがある。映画化作りでも同じことがある。映画は撮影だけではなく、それ以前に様々な対決がある。プロデュサーの対決。スポンサーとの対決。スタッフとの対決。地元との対決。対決して分かり合える時と、そのまま遺恨を残して終わりまで対決が続く時とがある。

特にPの対決は数えきれない。会社と癒着している俳優を押し込もうとする。すでに決まった俳優を下そうとする。製作費を抜く。表現の変更を強要。必要な場面をカットしようとする。「それはあんたの趣味でしかない!」ということを押し付けてくる。あるいは作品を利用して金儲け、関係者へ恩を売る。ピンハネして利益にする。そんなウジ虫のような輩は少なくない。その度に対決した。

他にもスポンサーが映画のことを知らずに、自分の業界のルールを押し付けてくる。スタッフに入り込み、自分の利益に繋げようとする奴。気に入らないからと、理不尽な文句を言って足を引っ張る輩。古い価値観を掲げて、強要するベテラン。デマを振りまいて喜ぶ人。いろんな人と対決した。

殴り倒すだけで済めば簡単なのだが、相手を理屈で押さえ込み、筋の通る理由で止める。自分の意見を通す。単に追放するだけだと、事情を分からぬ別の輩が騒ぎ出したりもする。時には僕が追い出されそうになる。自身が用意した企画を乗っ取られそうなこともあった。バカが相手でも時間とエネルギーをかけて説得、説明せねばならない。作品の演出の何十倍も労力と時間を費やした。

半沢ではないが、明らかに先方の責任であるのに、こちらに押し付けて謝罪を求められたことがある。土下座させられたこともある。だが、それで先方が満足して邪魔するのをやめれば、それでいい。映画が無事完成して、公開されれば、世間が評価を下してくれる。素晴らしい作品を作れば、時代が認める。

作品の中身だけでなく、映画を作ること自体が戦い。様々な対決を超えて完成させる。最近は多くのスタッフ、キャストが信頼してくれているので、対決することは少ない。だから、素晴らしい作品ができる。が、最初の頃は対決の連続だった。そんなことを思い出す。会社員なら、そんなことが必ずある。だから「半沢」を見ていて他人事ではなくなるのだろう。そして彼は見事に勝利する。それがこのドラマのカタルシスなのだ。


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