SSブログ

日本とアメリカ。歴史と背景の違い。そして今の時代に通用すること? [ムラ社会ルール]

11665374_853966774677628_8525276935748463728_n.jpg


日本とアメリカ。歴史と背景の違い。そして今の時代に通用すること?

このところ書いている「ムラ社会ルール」=そもそもは閉ざされた小さな村で、争わず、仲良く暮らすための知恵だったのだろう。交通機関も発達していない江戸時代以前。農業を主として生活していくにはそんな対応が必要だったのだ。問題が起こった時に、それを追求すると必ずトラブルになる。あとあとまで祟る。そんな経験から根付いたものだろう。

対してアメリカ人は自分の国が気に入らず、あるいはいられなくなって、自由の国を目指しやって来た人たちが作ったところ。「邪魔者はぶち殺せ!」と言うような感じで発展して来た。その後は訴訟社会になり、トラブルになれば即、裁判。日本と違い、貧しくても訴訟ができる社会制度がある。

その部分だけ比較してみると、アメリカは理屈なのだ。自分の正しさを主張し、相手の問題を指摘する。裁判にならなくても、議論や論争をする。大学では議論のクラスもあり、2手に分かれて、ある課題について議論したりする。ペーパーと呼ばれる論文は理路整然と物事を考え、自分の意見が正しいことを証明するための訓練である。

対して、日本で「理屈」ではなく「和」が大切にされる。争わず「皆と仲良く」だ。そのせいか?議論するクラスはない。学級会で討論することはあるが、授業では教えない。どうも、日本は争うことを避ける社会であるようだ。そして目立たぬように、あまり個性的にならないように、派手なことをしない風潮。学校は皆と同じ制服。そしてクラスで目立つと、いじめられたりする。人と違うことをする者は皆で粛清してしまう。

夢を語ると「現実は厳しい」と相談してもいないのに、多くの人が説得にやってくる。新しいこと。個性的なことを嫌い、皆で止めるところが社会にある。ここも昔ながらムラ社会ルールが生きている。ただ、そのルールが必要のない場所が、どんどん広がって来た。都会だ。田舎のように周りを気にする必要のない地域。

むしろ誰も気にしてくれない。どんな派手な服を着ようと、どんな生活をしていようと、誰も注意しないし、口出しをしない。衛星都市でも、農耕を仕事とせず、都会の会社に通うための住居に過ぎず。近隣と地方のような密接な繋がりはない。ご近所付き合いはあるが、それをしなくても村八分にはならない。いや、村八分という方法論が都会では機能しない。

映画界で考えてみる。過去にアメリカ作品のスタッフを経験したが、日本とは違うものがあった。非常に機能的。日本の場合は、誰が責任者であるか? 見え辛いものがあり、トラブルが起こっても、多くが責任回避をして逃げ回るが、アメリカのシステムは合理的かつ機能的だ。

何か必要なものを要求しても、対応が早い。対して日本だと、責任の所在が曖昧で、あれこれタライ回しに遭い、結局、話が通らないことがある。日本の場合は正しいかどうか?より、ある人たちの顔を立てるとか、顔を潰さないということが大きい。どうでもいい人のプライドで話が通らないこともある。そこにもムラ社会が残る。

日米の会社については詳しくないが、古い日本の会社と外資系ではいろんなシステムやしきたりが違うのではないか? 映画自体でも、日本映画は曖昧さ。理屈では説明しづらいが、情緒とか、風情というものを大切にする。対するハリウッド映画は勧善懲悪、明快で、分かりやすい、どの国でも楽しめる作品が多い。
もちろん、それぞれに良いところはあるだろう。ただ、考え方として、トラブルを見て見ぬ振りをして平穏を守るーなどなどの日本人が昔から囚われる村ルールは、今の時代もう意味を成していないと思える。

問題が起こる=>原因は何か?=>責任は誰にあるか?=>なぜ、そんなことになったのか?=>これからはどうすればいいか?

という、論理的な考え方でないと、新しい時代を生き延びることができないだろう。

実際、映画業界を目指した友人。俳優を夢見た友達。ミュージシャンを志した同級生。劇団で頑張った後輩。見ていてると、自分が抱える問題に気づかず、実力を磨くより、仲間を大切にする。飛躍するより友達を同じ場所にいることを選ぶ。そのことでチャンスを失い、展開の機会を逃し、実力が伴わず、結局、消えて行った連中が多い。

そこが昔から疑問だった。皆「プロになりたい!」という、「夢を実現したい」という、そのくせ、チャンスより「友達」を大切にしたり、大切な機会を「平穏」を優先して逃したりしている。

これって、もしかしたら、古来から続く村社会ルールに囚われていることでの悲劇ではないか? 僕の時代だけでなく、今の若い連中も同じことで失敗している。それは同時にアジアの国国に抜かれて行く日本の姿でもあるのかもしれない。


沖縄戦ビジュアル(宣伝用.jpg
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。