SSブログ

子供食堂の件。改めて考えた②=頑張る人を応援するつもりで、潰してしまう大人たち。 [コロナウイルス]

95420059_3730939473646996_668218425025232896_o.jpg

子供食堂の件。改めて考えた②=頑張る人を応援するつもりで、潰してしまう大人たち。

子供食堂。続きを書く。あれこれ批判する近所の人たちも、最初から批判していた訳ではないだろう。新聞記事には書かれていないが、そこを推理してみた。食堂の主人、夕飯を食べられない貧しい子供が多いと知り、子供食堂を始める。全て自腹だ。近所の人たちはその話を聞き、関心を持つ「最近、話題のアレか? あの食堂もやるのか?」出かける。子供たちがご飯を食べている。

「これはいいことだ。素晴らしい!」最初は称賛した。「国が本来やるべきことを個人の食堂のオヤジがやっている。偉い!」激励した。そんな人たちが様子を見に店にやってくる。食事をする。ビールを飲む。頑張るご主人へのせめてもの応援。金を払って飯を食う。近所の顔見知りが集まる。こんな話になる。

「子供時代の食事は大事だ。化学調味料とか健康に良くないらしいね」「やっぱ、自然の食材が大事ね」「そうそう、冷凍食品なんて栄養ないって聞くよ」それを店に伝える。主人もそれは分かっている「それ大事ですね!」と答える。その食堂が新聞で紹介された。また近所の人たちが集まる。「ご主人。凄いね。新聞に出てたね」「俺たちも応援したくて、あれこれ考えたんだけど、やはり子供に食べさせる料理は手作りがいいと思うんだ」「食材も自然のものがいいよ」

だが、子供食堂は無料の提供。赤字覚悟。多大な費用や時間はかけられない。その辺が食堂経営者でない近所の人たちは分からない。子供の健康という観点だけで意見する。最初は店の主人も「はあ。そうですね〜」とか言って対応する。が、彼らは次第に馴れ馴れしくなる。いつしか気分は子供食堂スタッフ。

「やはり食材は無農薬のものがいい」「玄米も使った方がいいな」「**油を使った方が健康にいいんだって」

主人が「あれ値段高くてね...」というと「子供の健康が大事だよ。安物使って病気になったら大変だぞ」しかし、その油を持ってくるわけではない。それを主人が購入することで、どれだけ負担になるか?赤字が増えるか?考えない。ご主人は次第にうんざりしてくる。

「あの人たち客だから厳しく言いたくないけど、要は文句言ってるだけだからな...」

彼らにすると「金は出せないけど、せめて提案することで応援したい」と考える。が、料理作りが分からない人たち。食材の値段も知らない。料理の手間がどれだけかかるかも知らない。つまり素人が素人発想をあれこれ押し付けているだけ。だが、本人たちは「親切」「提案」「応援」と思う。

次第に「提案」が「批判」に変わる。「あの主人。何度も言っているのにまだ冷凍食品使ってんだよ」「せっかく子供たちが集まるんだから、そこで勉強教えればいいのに、本当にダメだな」しかし、それはもう親切ではない。大きなお世話。なのに提案を受け入れないご主人は努力が足りないと解釈する。彼らはそんなことを近所でも話すようになる。

「あの店。ダメだよ。子供の健康のこと考えてない。酷いもんだよ。俺、何度も注意したんだけど、聞こうとしない」

聞いた人たち「へー子供食堂と言いながら、そうなんだ?」噂がご主人の耳にも入る。「・・・・・もう辞めよう。馬鹿らしい」こうして子供食堂は終わりを告げる。誰も悪意はないのに、結局、行動が無になってしまう。原発反対運動と同じ構図。危険性を知った若い人がデモに行っても、おじさんたちが「勉強不足だ」とか批判して、皆のやる気をなくす。どちらも、その愚かさに気づかない。そんな大人たちがとても多い...。

(続く)


78333202_3245059878901627_1537660045007781888_o.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。