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「大脱走」に見るアメリカ軍。日本軍と対比することで日本と言う国の特異性が明確になる? [戦争について]

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「大脱走」に見るアメリカ軍。日本軍と対比することで日本と言う国の特異性が明確になる?

物語は第二次大戦下の捕虜収容所。そこからアメリカ、イギリス軍兵士が脱走するのだが、いろいろ感じる。同じ大戦下で日本軍は「虜囚の辱めを受けるな」と捕まるより自決しろと兵士に命じた。兵士だけではなく、民間人にもだ。沖縄戦では「女レイプして殺される。男は戦車で轢かれ殺される」と教えた。

実際、降伏した民間人を殺すアメリカ兵はほとんどいなかった。が、間違ったことを教えられたために多くが自決している。(バックナー中将が殺害された時は、逆上して無抵抗の住民を殺すアメリカ兵もいた)

対して、アメリカ、イギリス軍兵士。この映画で描かれているが、「捕まった場合は脱走して敵の後方を撹乱せよ」との使命が与えられている。そのために物語は大掛かりな脱走計画を立てれるのだが(事実を元にしている)日米の対比をせずにおられない。

「生きて脱走しろ」と指示するアメリカ、イギリス。「捕まるくらいなら自決しろ」と命じる日本。何れにしても戦争という名の殺し合いの最中ではあるが、そこに国の違いが現れている。現在でもそうだが、日本は個人が犠牲を払い国に尽くすと言う考え方が強いと思える。

最近ではそれは「会社のため」にもなっているが、台風の時でも出社を要求。嵐の中を会社まで。前日から泊まり込みとか。昨年、秋の台風時も会社説明会を中止せず「愛社精神を見せて欲しい」と言う会社があったと言う報道を見たが、日本人には属している組織(国、会社)のために個人が非常識な忠誠を求められるようだ。そして今の若い人でもそれに応えようとする者がいる。

この国で生まれ育つとそんな発想が身に付くのか? コロナ騒動の最中に、デマに乗せられてトイレットペーパーの売り切れ事件を見ていても思うが、再び戦争となった時、この日本と言う国は再び命を捨てて、お国のために!と言いださないとは限らないものがあると思えてしまう。


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コメント(1) 
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早田 快人

戦って民主主義を勝ち取った国と、
戦いに負けて、民主主義をあてがわれた国の違い・・・でしょうか。
例えば、ゼロ戦というのも、銃撃を受けた時の防御性を犠牲に、
機動性を優先した構造だと聞きましたが、これにも同じことが表れてる気がします。

「大脱走」!!小学生の時と、その数十年後、文芸座にて
スクリーンで観ました。いずれの時もワクワクと楽しめました。
音楽もいいですね。60年代の映画音楽は本当に印象的な曲が
多いです。

マックイーンはバイクのシーンで追いかけるナチス兵士の役も
演じてるのだとか。

文芸座であらためて観て思ったのは、この時代の俳優たちは
本当に「スター」という言葉がぴったりの輝きを持っていたな
ということでした。今の俳優はスターというより「アクター」
という要素が強くなったと感じます。
by 早田 快人 (2020-03-02 04:17) 

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