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「虹をつかむ男 南国奮闘編」は「寅」の49作目? [映画&ドラマ感想]

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「虹をつかむ男 南国奮闘編」は「寅」の49作目?

「男はつらいよ」の「リリー」シリーズ4本を見て傷心。調べると、山田洋次監督は50作まで作りたかったとのこと。最終作の「紅い花」は48作目。つまり、あと2本あった。すでに物語は作られていたそうだ。

「紅い花」で結婚式を邪魔した満男は、49作目で泉ちゃんと結婚式を挙げる。それに一躍買うのが寅おじさん。そんな物語で、マドンナも田中裕子が決定。タイトルは「寅次郎花へんろ」とされていた。が、48作目で渥美清さんが亡くなり、シリーズは中止になった。

代わりに作られたのが西田敏行主演の「虹をつかむ男」。48作目に予定されていたキャストがそのまま移行。満男を演じた吉岡秀隆の両親は倍賞千恵子と前田吟。寅さんに当たる主人公を西田敏行が演じた。田中裕子も出演。ただ、舞台が映画館と言うこともあり「映画愛」全開のドラマで、映画関係者から見ると、自画自賛的に思えて、どうなのかなあ?と感じた。

が、その続編「虹をつかむ男 南国奮闘編」はかなり「男はつらいよ」的な物語になっていた。満男、いや、吉岡秀隆の家出から始まるところは「泉ちゃん」シリーズを思い出す。向かうは奄美大島。シリーズ最終作の「紅い花」の舞台である。そこで出会う小泉今日子扮する島の女性。その兄(哀川翔)。この物語が「寅」の49作目に用意していた物語を受け継いでいると言う。

1作目とはかなり違うテイストで「寅」のノリ。結局、吉岡も西田(マドンナの松坂慶子に恋する)も振られて終わる。もし、渥美清が生きていたら、この物語が49作目になっていたのだ。そして50作目で山田監督は寅を結婚させて完結させようと考えたと言う。マドンナは何と黒柳徹子。渥美とは昔からの親友。寅さんはテキ屋を辞め、幼稚園の用務員さんをしている。そこで亡くなると言う設定だったらしい。

結局、リリーさんとは結ばれないのだが、リリー役の浅丘ルリ子は「結婚させてほしい」と山田監督に直談判したと聞く。しかし、映画というのは監督の思うようにさえならない。渥美が死去し、寅の結婚は亡くなり、公開中の50作目では、寅さんはどこかで生きている。どこかの街の幼稚園で用務員をしているかもしれないが、それを満男達は知らない。そんな結末となった。



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