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編集という仕事。作品の声に耳を傾けること? [「沖縄狂想曲」]

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編集という仕事。作品の声に耳を傾けること?

以前にも書いたが「単に編集は映像を繋ぐだけの作業」ではない。例えるなら「恐竜の化石掘り」に近い。見えないが何かが地中に埋まっている。それを想像しながら掘る。チラノザウルスか?ベラキラトプルか?考えながら掘る。やがて、長い尻尾を見つける。こ、これは!プロントザウルス?と思え、掘り進む。それが編集という作業だ。

自分でどんな風にしたいと考えるのではなく、作品が本来あるべき姿を編集者が想像して掘り出すのだ。彫刻家も似たようなことを言う。どんな形に掘るのか?ではない。石の中から「俺を外に出してくれ!」という声がする。その声を聞き掘り出すのが彫刻だと。とても似ている。

自分がどうしたいか?どんな編集にしたいか?ではない。耳を澄まし、声を聞けば、自然に形が見えてくる。その声を聞き分けることこそが大事。その声を探すことが大切。闇雲に作業するだけではダメ。だから、初期段階はあまり進まなくても、こっちか?そっちか?いや、ここか?と探りつつ進むことが大事。

この数日、それを続けていると、作品が囁く声が聞こえて来た。耳を澄まそう。声が何を伝えようとしているか?考えよう。作品は作り出すものではない。生まれてくるもの。監督はそれを手伝う産婆のような仕事なのだ。



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