経費の精査をしている。 [「沖縄狂想曲」]
経費の精査をしている。
使ってしまった費用を今更どうすることも出来ないが、それを精査し今後に活かすことは大切。また、予定していなかったが、どうしても必要な出費もある。ただ、足が出た場合はどこか、他のパートの費用を削らなければならない。
本来Pの仕事なのだが、監督兼、Pなので、こんな仕事もせねばならない。今回の作品は以前の約半分の製作費。と言うことは前作の半分のクオリティということが基本になる。P的には「まあ、そうなるよなあ」となるが、監督的には「いや、それでも、限りなく前作に近づけたい!」と言う思いがある。
こうして暴走し、製作費が足りなくなり赤字になる。そんなタイプがコッポラであり、マイケル・チミノだ。俳優も近いところがあり、「より良い作品を作りたい!」と願う。だから、大俳優たち。三船敏郎、勝新太郎、萬屋錦之介らが作った独立プロはやがて倒産。そんな中、爆進出来たのは石原プロモーション。でも、出来る番頭さんがいて仕切りをしていたから。基本的に監督や俳優は金より作品の出来を選び自滅する?
この夏の撮影。異常に暑かった。だから、取材で多くがバテた。よく倒れなかったとさえ思える。理由はそれだけではない。レンタカー車のエアコンが効かない。ホテルのエアコンが強すぎるか?弱すぎるか?しか機能しない。そのことで部屋に戻っても、車に乗っても暑さから逃れられないと言う過酷な環境が続いた。何人かは日射病にかかっていたかもしれない。
これには対応せねばならない。そのためには金がかかる。ホテルにはすでに支払い済み。別のところに移れない。だが、ここで分かること。安いだけでホテルを決めてはいけない。宿泊費は軽減できてもスタッフの体力を奪う。1ランク。2ランク上のホテルにしておけば、猛暑の中、少なくても部屋では涼し疲労回復に当てられたのだ。
また、部屋の広さも大事。今回は僕がBカメを担当(監督、P。そして撮影部の3役)それで気づいたのだが、部屋で機材の整理をするのにスペースがない。安い部屋なので当然狭い。ドアを開けて入るとすぐベッド、周りにスペースがない。ベッドの上で整理するしかない。が、寝るときにまた片付けなければならない。
スペースがあれば、そこに機材を広げて、その日必要なものだけを持っていけばいいい。あとは出しっぱなし。だが、部屋が狭いので毎回、機材を出し、選ぶと、いらないものをバッグに戻さねばならない。ちょっとしたことだが、暑さで疲れ切り、深夜に部屋に戻ってから、またそんな作業をせねばならない。広い部屋なら、その労力がいらなくなる。安いが狭い部屋にした弊害は、そんなところにも現れる。スタッフが全力で仕事ができる環境作りへは大切だ。
次回はどうすればいいか?少し広めの優秀なエアコンがついた部屋に?そのことでどこかの費用を削らなければならない。他にも予想以上にかかる費用を発見。そんなこともあれこれ考える。本日はプロデュサー業。
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