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時代に取り残された大人たち=映画の世界で振り返る。新しい方法論を拒否するベテラン? [MyOpinion]

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時代に取り残された大人たち=映画の世界で振り返る。新しい方法論を拒否するベテラン?

少し前になるが、業界の友人と映画演出の話をした。業界人って本当はそんなことばかり話しているように思われがちだが、僕の場合はほとんどない。というのも昔から僕の方法論はユニーク過ぎて、いや、先輩たちに言わせると邪道、正攻法ではない、そんなことで良い作品はできない!と叱られてばかり。業界の人に言っても無駄だよな〜と思えて言わなくなった。

が、自身の現場、太田組の撮影ではそんな邪道、いや、ユニークな方法論を試している。いずれも効果を上げ、作品クオリティを上げている。が、映画を見ているだけでは、分からず。「この俳優さん。いい芝居するなあ」としか思わない。その俳優さんに良い芝居をさせるための演出があるのだが、それは画面には出ない。でも、良い芝居をしてくれたというのは意味があることなので、その方法論は邪道でも何でもプラスということだ。

だが、監督デビューしてすぐの頃は、ベテランスタッフによく注意された。その方法論が意味あるものと思ってもらえない。説明しても理解しない。それでも実行する。撮影の間中、ベテランさんは不機嫌!ということがよくあったが、次第にスタッフの年齢層が下がり、若い人たちが参加すると、理解される?受けいられらるようになった。古いやり方が体に染みついていない若い人たちなので「この監督はこんなやり方なんだ」と思い、特別な拒否感を持たないからだ。

会社でも定年制があるが、それは大事なことだと思える。古いやり方のベテランがいつまでも上にいると、新しい動きを潰してしまう。それは会社にとってもマイナス。安定期は古いやり方の踏襲でいいが、時代が変わると同じやり方は通用しない。なのに、ベテランで、年配の人たちは古いやり方でしか突き進めない。

まさに今の日本なのだが、不況=>公共事業という昭和と同じ方法論でしか対応できない政府。そして大企業、特に電化製品が韓国に抜かれたのも同じ背景ではないだろうか? 「世界のSONY」と高いプライドを掲げている内に、家庭にSONY製品がなくなり、ゴールドスターやLGにとって変わられたのだ。特にアメリカではもう電化製品は韓国製がほとんど。空港のテレビももうSONYではなくLGだ。有名だったマンハッタンのSONYの広告も今はない。

映画の世界も同じで、昔ながら映画作りでは前に進まない。予算削減。撮影日数が減る。映画人口の低下。amazonプライム等の台頭。すでに黄金時代は終わっている。娯楽の王様ではない。そんな時代に昔と同じスタイルで作っても、過去の名作レベルのものは出来ない。それなら新しい方法論を使い、別の戦い方をせねばと思うのだ。

具体的な話を書こうと思ったが、ここまでで十分に長くなった。それは別の機会に。今回のまとめはこれ。人は歳を取ると新しい価値観や方法論を受け入れずらくなる。それどころか、そんなスタイルを嫌い、否定し、潰そうとする。「最近の若い奴は!」ということになる。しかし、問題なのはオヤジたちの方で年功序列。経験値が上というだけで、大きな顔をしていることが多く、拳銃に刀で挑むような仕事をしている。

「刀で戦うこそが大事!それが侍なのじゃ」てなことを言っていても、拳銃には勝てない。その拳銃もすぐに古くなり、レーザー光線での戦いが始まる。そんな時代の流れに取り残されると、戦いの邪魔にこそなれ、より良い戦果は上げられなくなるのだ。僕も偉そうなことは言えない。間も無く60代。時代のスピードはますますアップ。ついていけるのか?!


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