作家が知らない、「思い」がないことは観客に伝わらない。 [戦争について]
作家が知らない、「思い」がないことは観客に伝わらない。
久しぶりにこのシリーズに戻る。戦場体験のある漫画家、水木しげる。彼の人生を通じて昭和史を描く。というのは素晴らしい企画。と思えたが、どうも出版社側の企画のようだ。若き日の著者が出てくる体験談のエピソードは面白いが、その背景となる昭和史の部分がまるで伝わって来ない。
ネズミ男が案内してくれるので馴染みはあるが、教科書を読むようだ。このパートは編集者が用意した資料を水木、及びアシスタントが絵にしているだけなのだろう。だから、伝わらない。著者も乗っていない。出版社側に押し切られかかった仕事に思える。結局、本人が知らないこと、思いを持っていないことを描いても伝わらないということなのだ。漫画でも、映画でも。
2021-05-20 08:01
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