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「戦争と人間」第3部完結編 これも一気に見てしまった! [映画&ドラマ感想]

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今回も3時間、一気に見てしまった。日中戦争開始からノモンハン事件まで。五代財閥で働くようになった俊介(北大路欣也)はその後も反戦グループと付き合っていたことで、憲兵に逮捕。徴兵免除を失い戦場に送られる。そこで姉(浅丘ルリ子)の元恋人の将校(高橋英樹)と再会。やがて、ノモンハン事件でソ連軍と戦うことになる。というのが、今回の物語。

「五代俊介 兵役編」であり北大路欣也が出ずっぱり。ノモンハン事件の戦車軍団はソ連で撮影されたとのこと。ミニチュアではない本物は迫力がある。そして吉永小百合と山本圭のラブストーリーが並行して進む。共産主義者の兄を持つ弟は、俊介と親友。だが、兵役免除の彼と違い、徴兵され、近衛兵のリンチとも言えるシゴキに遇う。そして、戦争に反対する彼が中国大陸の戦闘で中国人の子供を射てと命令される...。

出兵直前の結婚。財閥の娘だが、全てを捨てて彼の下に走る。そんな2人を襲うさらなる不幸。この話は泣ける。そして吉永小百合が人気だった理由もよく分かる。手紙を読むシーンは涙なしで読めない。基本、この映画はラブストリーであり、単に戦争を描くだけではないところで引き付けられる。軍記物的な戦争映画は女性はあまり好まないようだが、こちらは感動巨編でもある。デートでも見てもいい映画だ。

不満を書くと、1、2部で活躍した魅力的なキャラがほとんど出て来ない。二谷英明、裕次郎は原作ではあれこれ展開があるのだろうが、脚色の段階でカット。ゲスト出演的な存在であったことは理解できるが、朝鮮人パルチザンの地井武男は恋人を失い、夕陽に向かって歩いて行く第二部のあの場面で終わりなのか? 原作では日本軍に殺され果てるはずで、そこを描いて欲しかった。

また、危険な魅力全開の三国連太郎(今の佐藤浩一に似ている! ま、親子だけど)も全く登場せず、どうなったか?分からない。征伐隊が向かった先に隠れていたパルチザンの山本学も出て来ない。栗原小巻と加藤剛の恋愛劇.....これは前回で幕でも何とか理解できる。その種の主人公格の人たちの決着が分からず、不満が残る。

ただ、このシリーズ。本来は第4部まで作る予定で、最後は東京裁判で五代財閥も裁かれて崩壊するまでが描かれる予定だったという。が、あまりにも超大作。日活に余裕がなくなり、途中の第3部で終了となったらしい。もしかしたら、3部制作中は「4部もやる!」という思いがあったので、先のキャラが尻切れトンボになったのかもしれない。

 今回は「完結編」にはなっておらず、「五代俊介 兵役編」で、ほとんど北大路欣也が出ずっぱり。ノモンハン事件の戦車軍団はソ連で撮影されたとのこと。ミニチュアではない本物は迫力がある。そして吉永小百合と山本圭のラブストーリーが並行して進む。共産主義者の兄を持つ弟は、俊介と親友。だが、兵役免除の彼と違い、徴兵され、近衛兵のリンチとも言えるシゴキに遇う。出兵直前の結婚。財閥の娘だが、全てを捨てて彼の下に走る。そんな2人を襲うさらなる不幸。基本、この映画はラブストリーであり、単に戦争を描くだけではないところで引き付けられる。

ただ、「月曜ロードショー」放映時に荻昌弘が解説していた通りに「財閥の追求ができてない」というのはその通り。40数年経ってようやくその意味がわかった。だとしても、多くの戦争映画は軍目線で、軍の内部ばかりを描き、戦記物にしているのに対して、この作品は財閥。つまり、企業がいかに戦争に関わり儲けていたか?を中心に描いている。この種の表現がある日本映画を他には知らない。

しかし、その関わりこそが、どこの国でも行われ、戦争を推進している。それを日本では「軍の暴走」の一言で片付けている。その辺がどう展開するのか? 続きを見たい気持ちが強いが、映画はここまで。調べると原作がamazonで売られている。超長編だが、これを読めば続きが分かる? 気になるところだ。とりあえず、この3部作はamazonプライムで見ることができる。太平洋戦争に行き着くまでの日本をリアルに知ることができる。


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