今年もあと２週間ほどで終わる＝コロナで振り回された1年？

今年もあと２週間ほどで終わる＝コロナで振り回された1年？

コロナ感染のため、映画屋には辛い1年だった。何より撮影ができない！となると映画製作をスタートできない。多くのプロジェクトが中止、延期になっている。通常は延期でも半年後、1年後と予定を立てる。が、コロナ次第なので、先の見通しが立たない。

映画と違いテレビドラマは毎週、放送せねばならない。第１波が終わった頃から製作を再開。が、スタッフにコロナ対策班を作り、毎日、スタッフ、キャストの検温。スタジオの消毒。防護パネルの設置等の仕事。その人員も薬品も必要。時間もかかる。ロケバスの移動なんて危険覚悟！それでもテレビは製作を続ける。当然、制作費は割増。あるいは節約となり、クオリティを下げることにもなる。

でも、映画。特に独立プロの場合、そもそも低予算。なのに対策班まで作ったら、より貧しくなる。何より感染の危険がある。いつ再スタートできるか？分からない事態。「来年、やるぞ！」ともまだ言えない。それでも再スタートできるように準備を進めているところもあると聞く。活動屋はめげない。

僕の場合。撮影はなかったが、幸いなことに「ドキュメンタリー沖縄戦」を公開することができた。一時は映画館公開ができないかもしれない事態もあったので、本当に嬉しいことだった。それも予想以上の大ヒット。映画は作るだけでなく、見せる、宣伝するも大切。いくらいいものを作っても、見てもらわなければ意味がない。それには「作る」と同じ物凄いエネルギーが必要。公開が終わると、しっかりダウンした...！

その苦労の甲斐もあって全国27箇所＋１の上映。アメリカの映画祭で受賞までした。さらに来年２月に再び、東京の映画館で再上映が決まっている。悪いことばかりではない1年だったのかもしれない。そんなことを考える師走。まだ、体調はよくならないが、来年は新たなる戦いが始まるはずだ。