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映画監督の仕事とは何か?=技術より題材に対する知識。 [映画業界物語]

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映画監督の仕事とは何か?=技術より題材に対する知識。

撮影現場で撮影部はカメラに詳しく、照明部は照明機材に詳しい。美術部は「物」メイク部はメイク。そのエキスパートたちが集まる。で、監督は何に詳しいかというと、何の技術もない。カメラも回せない。ライトも扱えない。もちろんメイクもできない。また、映画撮影の技術や方法についてもスタッフは理解している。が、監督はさほど詳しくない人もいる。僕も詳しくない。

つまり、プロフェッショナルな人たちの現場に素人のような監督がいるという形だ。が、監督は別の分野に詳しくなければならない。例えば「朝日のあたる家」の時は原発、「青い青い空」の時は書道。「向日葵の丘」では8ミリ映画。その辺の深い知識がないと演出ができない。もちろん、専門家を呼び、指導をさせることもあるが、その知識と演出が微妙に交差する。

実際とは違っても演出で少し大袈裟に描くとき。どこまでが許されるか? その辺は専門家では判断が付かない。だからこそ監督がその題材に詳しくなければならない。「ドキュメンタリー沖縄戦」取材スタート時はゼロから始めたが、編集時にそれではマズイ。沖縄戦の流れを把握していてこそ構成ができる。もちろん、スタッフもその辺をある程度知っていた方がいいが、そこそこでも仕事はできる。大事なのは技術だから。

しかし、監督はそれではいけない。知らないものは描けない。そんなことで毎回、題材の猛勉強をする。


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