勘違い。逆恨みで嫌われる=それも映画人の宿命か? =毎回残る辛い思い。 [映画業界物語]
勘違い。逆恨みで嫌われる
=それも映画人の宿命か? =毎回残る辛い思い。
先に書いたが、ロケ地に選ばれなかったことで逆恨みしたレンストランの店長。最初から見え見えの応援。「わが町のアピールのため応援したい」と言いながら、店の宣伝に映画を利用しようとした。なるべき身銭を削らず、ロケ地と決めていないのに
「友達に言ってしまったから、撮ってもらわないと困る!」
というようなことを言い出し、撮影せざるを得ない状況に持って行こうとする。ロケされないと、事実とは違うデマを流して、批判。そんな人には嫌われても仕方ないと思える。
その記事=>https://cinematic-arts.blog.so-net.ne.jp/2019-05-09
ただ、その店と繋がりのある人たち。映画を応援したい人たちまで、店長の目を気にして撮影の手伝いに来れなかった。あるいは一緒になって悪口を言ってるのは悲しかった。これも「ムラ社会ルール」だ。問題を起こした店長を悪くいう人はいない。見て見ぬ振りをする人が多数。あとは
「それは酷いなあ〜」「あの監督ってそういう人なのね?」
撮影に参加できない人たちの気持ちも分かる。今後も付き合いのある店長と映画を天秤にかければ、店長との付き合いを優先したくなるのは当然だ。撮影隊はいずれいなくなる。その時は撮影に参加できても、あとあと何年も店長から嫌味を言われることになる。
しかし、映画を作ったことで喜んでくれた人の方が圧倒的に多い。町のアピールにも役立った。とは言え少数が嫌な思いをしても多数が喜んだのだからよかったとは言いづらい。その店長だけではない。映画製作をすると必ず、批判する人がいる。
「隣の店は撮影されて話題になったが、うちは関係ないので全然アピールされなかった。不公平だ!」
「女優さんにサインをもらえなかった!」
「俳優の写真を撮ったら怒られた!」
そんなことで気分を害したり、怒ったりする人たちもいる。が、上記は迷惑を被ったのではない。俳優の写真を無断で撮るのは違法行為。注意されるのは当然。サインも現場ではもともと禁止だ。撮影の邪魔になるから。俳優が芝居に集中できない。ボランティア・スタッフなのに、後で
「お金をくれなかった!」「騙された!」
「利用された!」「酷い!」
と言ってくる人。言って回る人もいる。
「前売券をくれない!」「DVDをくれない!」
と怒る人もいる。ボランティアは何ももらわないのが常識。前売券は映画館扱い=米を植えるのを手伝ったからと、コンビニで米をタダでもらえないのと同じ。DVDも同等。事前に説明しても、聞いてなかったり、忘れて批判したり、恨んだりする人もいる。「私は被害者だ」と訴える。ごく少数ではあるが、撮影中は本当にガンバって手伝ってくれた人もいるので、勘違いとは言え怒らせたまま終わるのは辛い。
近年まで、あれこれ悩んだ。迷惑をかけるのはいけない。が、迷惑ではなく、本人が違法行為、あるいは常識から外れたことをしている。勘違い。逆恨み。映画製作の範疇ではないことを求める人たちもいる。彼らは決して悪気はなく、善良な市民。そんな人たちから誤解であっても嫌われること。覚悟せねばならない。
ま、それでも大半の市民が喜んでくれて、映画は全国に発信。何億円分もの宣伝となるのだが、毎回、苦いものも残る。
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