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「ドキュメンタリー沖縄戦」ー教育勅語とはどんな教育なのか? [戦争について]

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「ドキュメンタリー沖縄戦」ー「教育勅語」とは何か? お国のために死ぬこと、を子供達に教える教育?

日本が向かおうとしている方向と、

沖縄戦当時の日本に類似点が多いことを取材の中で感じた。今の日本は沖縄戦当時、つまり太平洋戦争時に戻ろうとしているようだ。「日本を取り戻す」という合言葉?は「(戦時中の)日本を取り戻す」を省略したものではないかとさえ感じる。

例えば教育。森友学園事件、

思い返そう。今となってはあの夫人の応援で無理やり国から超格安で土地を購入。小学校を開校しようとした籠池元理事長。それが総理に切り捨てられ、逆襲という展開だった。だが、そもそもは森友の幼稚園の異常な教育が注目を集めた。幼い子供に教育勅語を暗唱される。感動しながら見つめる夫人。こうコメントしていた。

「せっかく、この幼稚園で育ったものが小学校に行くことで、壊れてしまうのは惜しい」

教育勅語を教え、育つものとは何か? 政府関係者が「教育勅語を教育の場で使うことは問題ない」とまで発言している。当時は僕もよく分かっていなかったが、沖縄戦を取材しているとき、戦争体験者のお爺さんから出た言葉。それも「教育勅語」だった。彼らはそれを教えられ育ったという。

「親孝行をしよう」「勤勉であれ」

というような教えが続くが、最後の最後には「国や天皇のために死んでもいい」というような文言が出てくる。そう、当時の日本人が「お国のために死ぬ」という思いが強く、多くが戦死、自決した背景はそこにある。戦争前から「教育勅語」で子供達を教育。その思いを植え付けた。それを現代の幼稚園児に暗唱させたのが森友学園。そんな方針の学園が小学校を作る。

応援するのは「日本を取り戻す」の夫妻。

目指すは「9条の改憲」ご存知の通り「戦争放棄」を誓った憲法だ。それを変えたい。そして教育勅語を教える学園の支援。全てが繋がる。

「教育」=>「お国のために死ぬ」=>改憲=>「戦争放棄」を放棄?=>次は宣戦布告?

幸い、その小学校は開校されなかったが、もしあの事件が注目されず、無事開校していたら? 森友がモデル校となり全国に同じ教育方針の小学校が、文科省の賛同の元、次々に作られたのではないか? 

そんな学校で学んだ子供達はどうなるか? 戦前にその教育を受けて沖縄戦を体験した方々の証言。「ドキュメンタリー沖縄戦」に収録。歴史を振り返るだけではなく、日本の未来を見つめるためにも観て欲しい。12月に沖縄で完成披露試写会が準備中とのこと。

特報(動画)=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI


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沖縄戦とはどういうものか? 戦争とは一体何か?そこからがスタートだった。 [戦争について]

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沖縄戦とはどういうものか? 戦争とは一体何か?そこからがスタートだった。

3年前の2月。「ドキュメンタリー沖縄戦」を作りにあたり事前調査。沖縄を訪れ、戦跡を回った。特別に勉強することなく沖縄戦については全く知らない状態であえて臨んだ。結果、「戦争」を実感することはできなかった。平和祈念資料館等はその後も何度か訪れ、勉強するにつれ、展示物の意味が分かってくる。が、知識のない状態で戦跡を回って伝わるものは少なかった。

一つには「戦争」というものの把握が難しいこと。戦争映画を見て兵士同士が撃ち合い、戦車を繰り出し、戦闘機から機銃掃射。だが、それは「戦闘」であり「戦争」ではないと思える。また、戦跡を訪ねても、確かに当時のものだが、銃弾が当たった壁でも、そこから戦争をイメージすることは難しい。

昔から思うのだが、いろんな資料館があり、当時のものが展示されている。年表があって、当時の写真が貼られている。戦争だけでなく、戦後の歴史。江戸時代の暮らし。農業の進歩。でも、そこからリアルに人々の暮らしや当時の雰囲気が伝わって来ない。一応僕は映画の仕事をしており、脚本も担当する。断片から物事を想像するのは得意な方だが、それでもそらら資料館では「へーー昔はこうだったのね」という軽い印象しか持てない。

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僕の想像力が貧しいのか? それとも「物」や「写真」ではその時代を伝えることが難しのか? そんなことを前々から考えていた。沖縄の戦跡も同様。また、その種の資料館を作るのは専門家だ。もともと知識がある人たちが作るので、知識のないひとたちに分かり辛いものになるということもあるだろう。専門的になり過ぎたり、最大公約数になったり、あるいは事実の羅列になる。ちょうど教科書のような感じ。教科書でいくら歴史を学んでも当時をリアルには感じられない。

沖縄でも同様のことを感じた。ガイドさんは知識があり、沖縄戦を伝えなければ! 風化させてはいけない。という強い思いを持っていた。が、こちらは何を質問していいか?も分からない。説明してもらっても、当時が想像できない。想像したものを映像にする作る仕事をしている僕がこのレベルなのだから、そうでない方はもっと想像しにくいのだろう。

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どうすれば沖縄戦を伝えることができるのか? そもそも戦争とはどういうのなんか? そこから紐解いていくことが大事だと気づく。戦争映画で見るあれは戦争というより戦闘。では、戦争とは何か? 3年がかりで取材。完成したのが「ドキュメンタリー沖縄戦」である。沖縄戦だけでなく、戦争とはどういうものか?分かる作品になっている。12月頃に沖縄で完成披露試写会を準備中とのこと。ぜひ、見て頂きたい。


特報(動画)=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI




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「沖縄戦」を伝えるには沖縄戦だけを勉強してもダメ。調べていくとあの戦争に行き着く!? マジかよ。 [戦争について]

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「沖縄戦」を伝えるには沖縄戦だけを勉強してもダメ。調べていくとあの戦争に行き着く!? マジかよ。

「ドキュメンタリー沖縄戦」を製作するにあたり、まずは予備知識なしで沖縄の戦跡を訪れた。何も知らないままでは本当の意味での戦争の悲劇を痛感することはできないことを知る。それでいうと、観光で沖縄を訪れた時に、それらを訪ねても

「ふーん、沖縄戦って凄かったんだね〜」

と人ごとのようにしか思えないということ。もちろん「ふーん」でさえも大事だ。全く知らないよりいい。だが、「ふーん」では本当はいけない。福島の原発事故と同じ。

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「福島、大変だったんだよね〜」

と当時、多くの人は思った。しかし、それでは他人事。特に東京都民はそれではいけないだろう。東京で使う電力を作るために福島の原発は作られた。危険な原発を受け入れたのだ。作られた電気は福島では使っていない。東京のための電気。そのために事故で大きな被害が出た。それを都民が「大変だっただね〜」でいいのか?沖縄戦も同じなのだ。

「沖縄、多変だったんだね〜」

で終わらせないためには戦跡巡りだけでは不十分ということ。ドキュメンタリーで描くなら戦跡を紹介するだけでは足りないということだ。そこで原発事故の悲劇を描いた僕の映画「朝日のあたる家」を思い出してみた。あの時は最初から映画を作るつもりではなかったが、原発事故の勉強から始めた。原発の歴史。放射能とは? 事故の経緯。対応。東電の役割。マスコミ。政界。被災者の思い。いろんな角度から調べた。

それでいうと「沖縄戦」を知るにも、多角的に見ていくことだと思える。沖縄戦の流れ、戦闘、政府、住民、アメリカ軍。書籍と映像資料を探した。が、次第に分かってきたのは沖縄戦を知るには、沖縄戦のみを勉強してもダメだということ。つまり、沖縄戦というのは太平洋戦争の一部。そこだけを見ても分からないことが多いのだ。

そこで太平洋戦争の勉強を始めた。映画業界の人間なのでまず、映像から入る。「NHKスペシャル」で10数年前に放送された「太平洋戦争」全6巻のDVDを見てみた。それによって全貌を知り、その中に存在する沖縄戦を知ろうというアプローチだ。しかし、次なる問題にぶち当たる。

そもそも、なぜ、太平洋戦争が始まったのか? その始まりは日中戦争であり、それをも把握しないと本当意味で沖縄戦の背景が分からないのだ。戦跡を訪ねるだけでは分からない理由が見えてきた。そして、日中戦争のきっかけは日露戦争だと分かる。沖縄戦だけを見つめても見えてこない理由が分かってくる...。

「ドキュメンタリー沖縄戦」12月に沖縄で完成披露試写会を計画中とのこと。

特報(動画)=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI



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歌舞伎俳優・市川猿之助(先代)の言葉。俳優にも監督にも大切なこと。教えられる。 [映画業界物語]

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歌舞伎俳優・市川猿之助(先代)の言葉。俳優にも監督にも大切なこと。教えられる。

先代の市川猿之助。近年では「スーパー歌舞伎」の創設者であり、歌舞伎という伝統芸能の世界にいながら、次々に新しいチャレンジをし演劇界を席巻した大俳優だ。企画、演出、出演と3役をこなしている(実質的はプロデュサーも)そんな先代の印象的なエピソードがある。その話はワークショップ等で俳優たちによく話す。

先代の猿之助が演出した「西遊記」。その稽古のとき。主演の三蔵法師を演じる俳優がこんな発言をした。

「劇中で難しい仏教用語で延々と話すシーンがあります。いえ、その長台詞を覚えるのが嫌だということではないのですが、今回の公演には小学生の団体も来ます。子供には難しいセリフなので、もっと分かりやすい言葉に置き換えてはどうでしょうか?」

それを聞いた先代は即座に答えた。

「あなたがその仏典を理解して話せば、子供であっても理解します。あたがその意味を理解せず、ただセリフとして覚えるから伝わらなくなるのです。意味を理解して話せば必ず伝わります」

その俳優は黙ってしまった。その通りだと感じたのだろう。それはテレビドキュメンタリーで見たのが、僕もまた黙り込んでしまった。俳優だけではない。監督も同じだ。演出する映画の題材。それを理解せずに、シナリオに書かれてあるからと演出しては観客に伝わらないのだ。その猿之助の言葉からだけではないが、理解することの大切さを実感。僕が手がける映画、書道、原発、1983年、1989年という題材は事前に猛勉強した。

その意味で今回の「ドキュメンタリー沖縄戦」も同様。ただ、調べていくと沖縄戦を知るだけではダメ。太平洋戦争だけでもダメ。さらに日中戦争。さらに日露戦争まで遡らなければならなかった。勉強はするが、その全てを描くと何十時間もの長尺作品になってしまう。それをどう沖縄戦で集約するか?という問題がある。その時、猿之助の言葉を思い出した。日露戦争まで描かなくても、監督がそれを理解した上で沖縄戦を描けば観客に伝わるということ。

沖縄戦だけを勉強したのと、日露戦争まで遡り、その流れを理解した上で描くのは全く違う作品になるはず。先に見た某国営放送?の作品。よく作ってはいるが、沖縄戦の表層を撫でただけ。太平洋戦争や日中戦争を知った上で作ってないことは一目瞭然だった。ドキュメンタリーは報道ではない。ある事実を伝えるだけではダメ。ニュースでは斬り込まないところまで描く。観客に沖縄戦を体験してもらうこと。それが今回の作品の目的である。

その「ドキュメンタリー沖縄戦」いよいよ12月頃に沖縄で完成披露試写会が行われると連絡があり。詳細は分かり次第に報告。

特報(動画)=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI



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「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」 取材させてもらった場所。それぞれに悲痛な物語がある。 [沖縄案内]

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「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」

取材させてもらった場所。それぞれに悲痛な物語がある。

いよいよ12月頃に沖縄で完成披露試写会ができそうだ。

現在、その準備中。

「米軍が最も恐れた男 その名はカメジロウ」に続く沖縄の真実を伝えるドキュメンタリー映画。乞うご期待。


特報(動画)=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI


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「沈まぬ太陽」を見ながら、後の人生20年を考える [映画&ドラマ感想]

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「沈まぬ太陽」を見ながら、後の人生20年を考える

20時間もあるドラマをじっくり見れたのは、自宅入院状態を終え、リハビリ期間であるからこそだった。これが映画製作中だったら絶対に無理。時間的なことだけでなく、僕は作品に没頭するので、魅力的な作品を見ると、そちらに入り込んで戻れなくなる。この時期で助かった。

人生を考える時期でもあった。この10年ほど映画製作が続き、他のことを考える余裕はなかった。が、気づくとあと2年で60歳になってしまう。80歳まで生きたとして、あと20年。アメリカ留学を終え、帰国してからすでに28年。それと同じだけの時間はもう残されていないということ。結局、映画一筋で、就職もせず、結婚もせず、子供もいない。金持ちにもなれなかった。

製作費をしっかり抜けば金も溜まるが、逆にギャラを削って映画に投入してしまう。赤字が出たら監督料で埋めるので、金が堪らないどころか、生活も安定しない。しかし、「沈むまぬ太陽」ではないが、目的は何なのかだ。航空会社の目的は安全運行。経費を削って儲けて安全性をないがしろにしてはいけない。映画作りで大切なのは観客が感動する映画を作ること。利益を削ってどうでもいい映画を作ることではない。

ドラマの中でも航空会社(日航がモデル)を食い物にする魑魅魍魎がウヨウヨしている。映画の世界も同じで、低予算の映画にでも入り込み小金を稼ごうとする奴。利権を奪おうとする者。少ない予算からさらに金を抜く輩が寄ってくる。映画や物語に対する愛なんて皆無。以前はそんな奴らを戦うことに多くのエネルギーを取られた。作品をよくする以前に魑魅魍魎を排除する戦いだった。

それゆえ主人公恩地が「会長室編」(ドラマでは第2部)で会社に巣食う連中と戦う姿を応援せずにはいられなかった。今では太田組にそんな輩が入って来ない体制になっている。集まる仲間は映画への愛がある。「いいものを作りたい!」と願う素晴らしいスタッフとキャストばかり。でも初期は本当に毎日が戦いだった。今でも外部には隙あらばという奴が時々いる。クズの集まりの組織と関わらねばならない時もある。

だから「沈まぬ太陽」を見るとマジになってしまう。そして、この先20年。自分は何をすればいいのか? あれこれ考えている。もちろん、やりたいことが何でもできる立場ではない。が、自分がやるべきことがあるはずだ。金や名誉のためでなくていい。それが何なのか? 考える機会である。まずは、沖縄の悲しみを伝える。沖縄戦の事実を全国に伝えたい。これはやらねばならないことだ。

特報(動画)=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI



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「考える力」を育てない日本の教育。国にとってめっちゃ都合いい。=戦時中と同じ手法ってマジ? [沖縄の現実]

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「考える力」を育てない日本の教育。国にとってめっちゃ都合いい。=戦時中と同じ手法ってマジ?

「与えられたことを確実にこなす」優秀なサラリーマンを育てる教育。日本を経済大国にするためだった。これは分かる。「考える力を育てない教育」は上から指示したことに疑問を持ったり、批判したり、意味を考えたりされると面倒だから。考えずに言われたことをする人材が会社や政府は必要なのだ。なんて都合のいい人たちなんだ!という国民を育てて来た。そこまでは分かる。成果は上がり一時は経済大国になった。が、その教育は他にも目的があるだろう。

例えば「日本を戦争ができる国にしたい!」と思う人たちがいたとする。戦争放棄。軍隊を持たないという国。でも、国民の多くは「考える力」がない。だから、「アメリカとより仲良くなって平和を守る法案です」と言えば、深く考えないので「それはいいね!」と反対しない。「戦争準備をしていることが知られるとヤバイから、あれこれ秘密にしたい」と思えば「特定秘密保護法」表向きは「外国のスパイから機密情報を守るためです」と言えば「それは必要だよね!」と理解してくれる。

一部の「考える人」たちはその企みを見抜き反対するが、多くは気づかない。テレビや新聞を戦時中のように抑え込み、大本営発表にすれば国民はそれを鵜呑みにする。「野党は不甲斐ない」「悪夢の民主党時代」と連呼すれば「その通りだ!」と思い込み、一部は「やっぱJ党だ」多くが「投票したい党がねえなあ」と棄権してくれる。こうして自分たちの勢力を確保しながら、戦争に向かって突き進める。そして企業と共に大儲け!

こんな風に支配層が苦労せずに権力を維持し、好き勝手な政策を進められるようにすることも「教育」の目的ではなかったか? 戦時中に行われた沖縄の皇民化教育。これはまさに都合のいい人材を育てるためのもの。国民は自らを犠牲にしてでもお国のために尽くすという教育だ。

「ドキュメンタリー沖縄戦」でその辺も詳しく描いているが、その事実を知った時。ああ、それは戦時中だけではなく今も同じであることを痛感した。いつの時代も支配者が国民を操る方法は同じ。人々に「考える力」を持たせないこと。日本人は戦中に続き、また同じ手法にハマっているようだ。

特報(動画)=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI


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千葉の台風被害。県民無視の政府対応に74年前の沖縄戦を思い出す? [沖縄の現実]

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千葉の台風被害。政府の対応に74年前の沖縄戦を思い出す?

台風による千葉県の被害。かなり大きかった。電気も水も止まる。東電は「完全復旧は1週間後」などと発表する。そんな最中、政府は何をしていたかと言うと改造内閣だ。マスコミはその報道ばかり。その後、政府がようやく救助や支援を始めたと思ったら、被災者支援はたった13億円。海外には何兆円もバラ撒いているのに!

しかし、これは今に始まった事ではない。「ドキュメンタリー沖縄戦」取材で74年前の戦争では政府は沖縄を見捨てたことを知る。進行するアメリカ軍。沖縄に駐留する第32軍の司令官牛島中将に下った司令は、勝たなくてもいい。できる限り戦闘を長引かせて、アメリカ軍を消耗させることだった。本土決戦のための時間稼ぎである。

軍が送り込んだ日本軍はたった5万人。アメリカ軍は50万人。「1人で10人殺せば勝てる」と精神論をぶち上げたと言う。さらに一般住民、徴兵されていなかった14歳から70までの男女を徴用。防衛軍、学徒動員、鉄血勤皇隊として戦闘の準備、弾薬運搬。あるいは戦いにも参加させた。

そのために戦死した沖縄出身者12万2228人の内、住民は9万4000人。軍人以上に亡くなっている。住民を守るための戦いではなく、本土を、大本営を守るために沖縄の住民を犠牲にしたのが沖縄戦である。

政府がやることは今も同じ。福島の原発事故もすでに終息したかのような発表、マスコミも真実を報じない。今回の千葉の台風被害も同様だ。政府にとって千葉の住民より改造内閣が大切。あるいは10月からの消費税値上げを控えて、大きな被害はないことにしたかったのかもしれない。やっていることは74年前と変わらない。

「ドキュメンタリー沖縄戦」は12月頃に沖縄で完成披露試写会を準備中とのこと。日本政府が、日本軍が当時どんなことをしたのか? 見つめて頂きたい。

特報(動画)=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI


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巨匠たちはなぜ、毎回同じ俳優を起用するのか? =自分で監督してその謎が解けた! [映画業界物語]

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巨匠たちはなぜ、毎回同じ俳優を起用するのか? =自分で監督してその謎が解けた!

映画監督業に就く前。友人とよく話したことだが「なぜ、山田洋次監督は毎回、同じ俳優を使うのか?」。「男はつらいよ」シリーズに毎回、渥美清、倍賞千恵子、前田吟が出るのは分かる。レギュラーだから。でも、山田監督は他の映画でも倍賞、前田、笠智衆(御前様)、吉岡秀隆(光男くん)、等を起用。渥美清を特別主演させたりしていた。

それでいうと黒澤明監督も毎回、三船敏郎、志村喬、千秋実、藤原鎌足、宮口精二、等の「七人の侍」メンバーを起用している。多くの巨匠たちがそのスタイルを取る。映画ファンの頃は、「もっといろんな俳優を使った方が新鮮だし、世界が広がるのに〜」と大巨匠たちのやり方に不満を感じていた。それが監督業を始めると、その理由がよく分かった。

キャストは毎回50人以上。その1人1人に時間をかけて話す余裕はない。俳優たちもまた忙しい日々を送っている。一度、仕事をしてうまく行けば、次は短い説明でオーケーだ。その時間を新しい俳優に使うことができる。詳しく説明しよう。

太田組の場合。主役は毎回、新しい人。すでに知名度があり活躍している。最近では常盤貴子さんとか鈴木杏さん。そしてメインキャストには新人を1人入れる。芳根京子さん(その後、大ブレイク!)とか越後はる香さんだ。あとのメインキャストはこのところは続けて田中美里さん。藤田朋子さんらが出演してくれている。主役級の実力派。太田組はめっちゃ豪華な配役。

あと、メインキャストにはこれまで並樹史朗さん。山本太郎さん。いしだ壱成さん。波岡一喜さん。板尾創路さんとこれまた凄い顔ぶれが出演してくれている。さらに、大御所枠というのがあり、松坂慶子さん。長門裕之さん。津川雅彦さん。宝田明さんと超豪華な名優が出てくれた。

監督として一番気遣うのはまず主役の方々。みなさん太田組は初めてなので緊張もする。何より主役は凄いプレッシャーがある。あと、板尾さんとか初出演の方も大事。そこに力を注ぐ。次に新人。芳根や越後。その他、新人でメインを務める子たちも大変。映画初出演という子もいる。その子らをリラックスさせ、やりやすい環境作りをする。大声で怒鳴る武闘派スタッフは入れない。そのことで新人が萎縮するといけないからだ。

それらだけで現場では手一杯。そんな時、実力があり、勘がよく、打てば響く素晴らしい俳優さんがいて、その人も太田組のやり方を理解してくれていれば、これほどありがたいものはない。それが常連の皆様。先の女優さんたちだけでなく、役で言えば意地悪な会長さん、本屋のおじさん、主人公の同僚たち、たい焼き屋のおばちゃんと、花火師さん。そんな俳優さんたちは、あれこれ説明しなくても理解して最高の演技をしてくれる。

で、気づいた。山田監督にとってそれが倍賞千恵子さんであり、前田吟さん。黒澤組では千秋実、藤原鎌足、宮口精二という俳優さんなのだ。監督の思いを理解し、最高の芝居をしてくれる。そんな存在がいるから素晴らしい映画ができる。そのこと自分で監督して気づいた。

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映画で悲しみを見つめることで、人は大切なことに気づく? [MyOpinion]

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映画で悲しみを見つめることで、人は大切なことに気づく?

映画の役割って何だろう? 日常生活では経験できない、ハラハラドキドキできる。感動で涙が止まらない。大笑いして嫌なことを忘れる。いろんな役割がある。「悲しみを伝える」というのもあるだろう。最愛の人を失った悲しみ。時代に翻弄される悲しみ。夢破れた悲しみ。病に犯される悲しみ。災害に巻き込まれる悲しみ。映画を見ることで様々な悲しみと向かい合う。

映画を通じて悲痛な体験をすることで、いろんな現実を知る。悲しみと対峙する人の気持ちを知る。その姿勢に応援される。悲しみとは出会わないことが大事だが、起こってしまった悲しみを見つめることで人はいろんなことを学ぶ。友人の死によって、家族の死によって、生きて行く意味を知る。

悲しみと対峙する時、人は「どう生きるべきか?」「本当に大切なものは何か?」を考える。映画の役割はそこにもあるはずだ。「朝日のあたる家」では原発事故を描いた。福島の人たちがどんな思いでいるか? 少しでも伝えたかった。故郷を失った人たちの悲しみ、体を蝕まれる子供達、そして政府や企業のあり方を考える。新聞やテレビでは分からないものが映画では伝わる。

今回は「沖縄戦」だ。74年前に日本で唯一の地上戦となった沖縄。そこで行われたのは戦闘だけではない。教科書には書かれていない理不尽と、苦しみと、葛藤、そして絶望。なぜ、沖縄の人たちはあんな目に遭わなければならなかったのか? それだけではない。そこから見えてくる様々なもの。政府のあり方。軍というもの。アメリカの思惑。全てが現在につながる。

そして何より戦争とはカッコいいものではない。地獄という言葉では弱い、殺戮の連続。そこには正義も愛も存在しないこと。沖縄戦を見つめると戦争とは何か?が分かってくる。だから「沖縄戦」という「最悪の悲しみ」を見つめてほしい。「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」は本年中に沖縄で完成披露試写会をすべく準備が進んでいる。日時は決まり次第に発表。乞うご期待。

特報=> https://youtu.be/Wv5MK0fRauI


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