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高倉健主演「ほたる」沖縄戦がダブる。感動作! [映画&ドラマ感想]

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高倉健主演「ほたる」特攻隊員の映画。沖縄戦がダブる。感動作!

夜になり書き出し作業をする。8時間は編集機を使えない。少し早いが今夜は終了。いつものようににNetflixで「Zネーション」を見るか?すでにシーズン3だ。いや、今夜は時間があるので、長尺ものを。映画でもOK。と探す。

岡本喜八監督の「暗黒街の対決」を見た買ったが見つからず。少し前に見たドキュメンタリー映画「健さん」で、そうだ高倉健の映画。まだ見ていないのがあるなあ。と探すと、amazonプライムで「ほたる」を見つけた。

これなんと!沖縄戦が関わる物語。健さんは特攻隊の生き残り。沖縄戦に出撃するが、撃ち落とされて生き残ったという役。さっきまで編集で特攻隊のパートを作業していたので、何かの導きかも? 

そう、実は沖縄戦でも特攻が行われた。「菊水作戦」と言って4−5回に渡って行われた。「永遠の」何とかいう映画やその他の作品で、特攻隊は美しく描かれているが、実際は本当に酷い話。

それが「ほたる」ではしっかり描かれていた。完全の機体がない。どれも故障寸前。パイロットは未熟な若者ばかり。だから、ほとんどが突入前に撃墜されたのだ。それから40数年。昭和が終わる時代が映画の舞台。

生き残ったパイロット。健さん、井川比佐志、整備士だった夏八木勲。妻が田中裕子。隊員たちの母代わりが奈良岡朋子と、ベテラン揃い。監督はもちろん降旗康男。カメラは木村大作。

最初、特攻隊の賛美映画かと思ったがさにあらず。多くは語らないが、クライマックスは何と韓国、釜山。その場面が凄い。格闘も、銃撃戦も、出入りも、戦闘もない。ただ、話すだけ。でも、胸が締め付けられる。高倉健って渋いが、演技派とは思ったことないが、このシーンの健さんは本当に凄い。この映画をちゃんと劇場で見ていないなんて。。。

2001年製作。もう18年も前だ。「駅」がとても好きなので、以降の高倉健映画は映画館でほとんど見ている。「あなたへ」も劇場で見た。なのに、「ほたる」見てないなんて! 

でも、今、「沖縄戦」の編集をしているときに見たこと。運命的なのかも。零戦の特撮部分は今見ると、かなりチープだが、晩年の健さん映画のベストの1本だろう。

そう思って、Yahoo!映画レビューを見たら、半分以上が酷評。まあ、Yahoo!のこれに書き込む奴はかなり程度が低いので、そんなものかもしれないが、理由にもならない理由で批判している。それと単なる特攻隊のノスタルジー映画と見ている意見も多い。もしかしたら、沖縄戦を勉強しなければ僕もそう思ったかもしれない。その奥にあるものを見抜けなかったかもしれない。

この作品のメッセンジャーは健さんではない。奈良岡朋子だ。興味ある方はぜひ、見ていただきたい。感動の1本だ。amazonプライム見れう方は今夜にでも!


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編集作業の終わりが見えてきた。作品は生き物。成長する? [編集作業]

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編集作業の終わりが見えてきた。作品は生き物。成長する?

毎回思うが、やはり作品は生き物だ。一般の方は「監督が最初にイメージしたものを編集で作り上げていく」と思いがちだが、少し違う。最初にイメージするが、編集作業を進めて行くと作品が成長する。主張する。文句を言い出す。対話しつつ。作品が求めるように作業する。すると、監督自身が考えてもない展開をしたり、奥行きが出てくる。

そうしてイメージしていたのとはかなり違う作品として完結する。イメージと違うと言うのは、より良くなっていると言うこと。自分でも想像しなかったテイストや感動が生まれる。本当に岩を削って仏を掘るような作業だ。彫刻家はいう。

「仏を掘るのではなく、岩に閉じ込められた仏を掘り出すのだ」

まさに、その言葉が実感できるのが編集だ。もちろん、まだ完成した訳ではないが、かなりの部分が見える。一般の方が見れば「え? これでいいの?」と思うかもしれない。が、最終段階の作業が終われば誰もが理解できる形になる。今はまだ「いい出来」になることが見えないだけだ。料理でも同じ。カレーを作るときに、ルーを入れる前に味見すると、

「これって本当にカレー? シチューじゃないの?」

と思うだろう。が、最後にルーを入れれば一気にカレーになる。その前段階で出来が想像できるのがシェフなのだ。映画で言えば監督。そんなルーを入れる前段階を進んでいる。

詳しく書くと、沖縄戦の流れがよく分かる。悲しみや悲惨さが伝わる。日米の動きが分かる。住民の視点で沖縄戦を見つめる=>これ大事。多くのドキュメンタリー、そして映画は軍の視点で描くことが多い。今回は軍、住民、両方の視点が存在する。

あと、悲劇の背景、理由を解説。なぜ、そんな悲しい出来事が起きたか? 止められなかったか?を検証。専門家が解説する。こう書くと、NHK教育の番組を想像する人もいるだろう。そこが劇映画を専門とする監督が構成&演出することで、退屈しない。分かりやすい。作品になっている。

それ以外にも一つ。通常のドキュメンタリーではないものがあるが、説明が難しいのと、お楽しみということで秘密にしておく。「NHK特集」というより、「プロジェクトX」というのがヒントだ。

やることはまだまだ山積み。テロップ。エンドロールもこれから。その作業が意外に大変。あと、事実確認。ナレーション原稿書き。資料を見て確認し、原稿にする。これ間違うと大変だ。作業はまだまだ続く!


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沖縄戦を勉強して感じたこと=今の日本と酷似? [沖縄の現実]

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沖縄戦を勉強して感じたこと=今の日本と酷似?

調べれば調べるほど、訊けば訊くほどに似ている。と言うか、同じだ。違いはまだ今の日本が戦闘行為に入っていないと言うことくらいか? 思い出すのは小学校の頃。特別授業で戦争について学んだことがある。その時にある生徒が質問した。

「先生。戦争はいけなことだと分かっているのに、大人はなぜ戦争をしたのですか?」

先生はかなり年配。子供の頃に戦争を経験している世代だった。少し困ったような顔をして答えたが、要領を得ず、イマイチ良く分からないものだった。当時、僕はその理由が分からなかった。その生徒の言う通りに「戦争はいけない」当時は何かにつけ、そう教えられた。映画やドラマを見てもそうメッセージしていた。

それが最近になり、日本は秘密保護法、集団的自衛権、安保法案と、言われる戦争法案が次々に強行採決されている。マスコミは次第に政府を批判しなくなり、大切なニュースを伝えなくなる。政府の広報機関となった放送局や新聞社もある。

政府のやり方を批判した芸能人は「政治的発言!」をしたと叩かれ、支持すると誰も何も言わない。要は「政治発言」ではなく「政府批判」を責めているだけ。そんな風潮、そんな政治動向を感じながら沖縄戦を勉強。当時を知ると、ほとんど今と同じであることに驚いく。

もちろん、沖縄だけではない日本がそんな状況だった訳だ。それで小学生時代の疑問が解けた。「戦争はいけないもの」と分かっているのに、国策として進められれば次第にマスコミも口をつぐみ、個人も周りを気にして反対しなくなると言うことだ。多分、戦前の空気は今ととても似ているのではないか?

すでに法的には日本は戦争をできる国だ。が、後輩に言うと「大丈夫ですよ。日本には9条がある」と言う。今、あの人たちがいう「憲法改正。押し付けの憲法はみっともない」あれは9条改正が目的だ。実質的に日本はもう戦争をできるが、より積極的に戦争が出来、自衛隊を軍隊とするのが本音。それを友人に言うと

「え? そうなんですか? まさかそんなこと考えてないでしょう?」

と答える。太平洋戦争を経験した人に聞くと「戦争は突然に始まった」と言う。「まさか日本が戦争なんてするはずがない」と思っていたと言う。これも同じ。小学校時代の先生がうまく説明できなかったのはそう言う背景があるからだ。少しずつ国民が気がつかない内に準備が出来上がり、始まった時にはもう誰も止められない。批判もできない。

まだまだ共通することはあるが、沖縄戦。太平洋戦争を少し勉強すると、そんな事実がザクザク出てくる。今、必要なのはその時代を知ることだ。そこに全ての答えと、日本の未来が記されている。


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沖縄戦ドキュメンタリー。編集は追い込み段階。戦争を体感してもらえる作品になりそう! [編集作業]

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沖縄戦ドキュメンタリー。編集は追い込み段階。戦争を体感してもらえる作品になりそう!

もちろん、編集が済んでも次なる作業があるので完成ではない。業界外の人には気をつけて伝えないと「撮影終了!」と言うと「おめでとうございます。完成ですね!と言われるし「粗編を見せます」と言うと「完成まであと1歩ですね!」と思われる。

ラッシュを見せた一般企業の人が、困り顔で「これを映画館で上映するんですか?」と聞かれたこともある。ラッシュというのは撮った素材そのまま、何も手を加えていない状態。どんな風に写っているか?確認するもの。なぜ、それを映画館で上映すると思ってしまったのだろう。

でも、それほど映画業界のことは知られておらず、理解されずらく、誤解されやすい。おまけに映像制作に携わろうとする、業界外の人たちは勉強しようとしないので誤解が広がる。アメリカで仕事をするのなら、アメリカ人の発想を知ろうとするだろうに、日本のやり方をゴリ押しはしない。なのに映像業に対しては、それをしてしまう人が多い。

前置きが長すぎた。とにかく編集作業を進めている。かなり短くした。と言ってもまだ長い。昨日は、「このエピソードはあった方がいいけど、カットしても他には影響しない」というのを見つけた。それで3分ほど短くなる。カットも難しい。そこがなくなると他に影響するものは切れない。と言って、もともと無駄なエピソードはない。全て歴史の1pを伝える証言であり、説明。

でも、3時間の超大作はどんなに沖縄戦に興味があっても見辛い。これが劇映画なら話は別だが、3時間のドキュメンタリーと聞いただけで見る気を失う人が多いはずだ。と言って当初、考えていた70分というのも無理。ま、それは嬉しい一面もある。70分でまとまるということはかなり取材がうまく行かず、内容あるものがなかったということだ。3時間を超えるのは、それだけ濃い内容の取材ができということだ。

それだけに切るのは辛い。その上、まだ入れていないエピソードと短い証言がある。それで3分は長くなる。一目見てキレるシーンはほとんど切った。あとは、少し客観的に見て「これはなくても分かるな」という部分を探すこと。でも、何ヶ月も素材と格闘していると、それが分からなくなる。そんな時は1ヶ月ほど、編集をお休みして見つめると、簡単に見つかる。でも、そんなに休めないので、せめて1日。休んで客観性を取り戻すことだ。

何れにしても、あとは長さの問題だけ。中身を非常に濃く。これを見れば沖縄戦の全貌が分かる。もちろん全てを網羅はできない。あまりにもいろんなことがあるからだ。それでも2時間ほどの作品で、いろんなことが伝わるようになっている。大事なことは歴史を伝えるだけではなく、悲しみや苦しみを感じてもらうこと。沖縄戦を体感してもらうことだ。



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沖縄戦ドキュメンタリー。終わりが見えてきた。リズムの大切さ? [編集作業]

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沖縄戦ドキュメンタリー。終わりが見えてきた。リズムの大切さ?

先日まで2時間30分だったが、2時間20分にまで縮める。と、まだ入れていない大切なエピソードがあったことを思い出し、素材から切り出す。でも、それで5分も長くなった。んーー。

あれこれ考えながら、短縮再開。現在はエピソードをカットするのではなく、まず、できる限りカット頭、カット尻の無駄な部分を切っている。どうしても編集した直後はその辺に無駄がある。あと、人の目では1秒、2秒というカットを確認できる力がある。0.5秒でも可能。

なのにドキュメンタリーではカットが長い。それほど重要でないものでも10秒、15秒と映し出すことがある。例えば石碑。実際に目にすれば5分でも10分でも見つめる。が、映像にすると10秒でも耐えられない。文字が刻まれているのなら、そこはアップでパンダウンさせないと、長く映したからと観客が読んでくれるものではない。

編集時にはある程度の長さを切り出してタイムラインに並べるので、各カットを全て確認。1000カットほどあるが、それを3秒2秒に短くしていく。ただ、カットによっては5秒、8秒と見せねばならぬものもある。それとリズム。3、3、3、3、5、3とか、リズムが大事。これが3、4、3、2、4、1、だと見づらい。

車の運転と同じ。いきなりスピードを上げたり、落としたり、急ブレーキだと同乗者が困惑する。それと同様だ。どうしてもドキュメンタリーは現実を伝えるという使命感を強く持ちがちで、観客の気持ちや見やすさを忘れてしまう。だから、退屈するということもある。

とにかく目標の2月中に編集終了(もちろん、後でさらに直すが)は行けそうだ。まだ、2週間もある。3月は仕上げだ。本日も編集作業を続ける。


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