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映画のことしか知らない。それでは映画監督になれないこと実感した頃?=何かを作るということ。経験値が大事。 [思い出物語]

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映画のことしか知らない。それでは映画監督になれないこと実感した頃?=何かを作るということ。経験値が大事。

「太田さんは常識的なことをあまりにも知りませんね?」

帰国後。ライター業をしていた時に編集者さんに言われた。東京で映画監督を目指してスタート頃だ。確かにそうだ。映画のことしか知らない。若い人は知らないと思うが「巨人の星」の主人公・飛雄馬が「お前は野球のことしか知らない、野球ロボットだ」と言われたのを思い出す。(言ったのはオズマです)それは以前にも感じたことだった。学生映画時代。「学生映画を作る映画」が意外にあった。8ミリフィルムで映画を作る話。作り手自身を描いたものだ。上映会を見に行くと5本中2本がそれということもあった。

理由は簡単。映画好きで学生映画を作っているので、映画のことしか知らないから。物語を作るにはその世界を知らないといけない。「ドクターX」なら病院や医療。「龍馬伝」なら幕末や龍馬。時代や業界を知らないとシナリオを書けない。当時、学生映画をやっていた高校生、大学生は学生生活しか経験しておらず、自分たちのやっている学生映画のことしか経験がなかったからだ。

同じことは僕自身にも言える。編集者さんの指摘はそれに繋がるものだった。当時、僕は30歳。あるのは映画の知識。アメリカ留学の経験だけ。普通の30歳に比べて常識無さ過ぎ。スポーツにも、政治にも、全く興味がなかった。この先、監督になれてもこれでは作品を作れない。

もちろん、脚本家という人もいるので、書いてもらったものを監督することはできる。が、自分でシナリオを書き、自分で演出するのが目標だ。このままではダメだ。漫画家の本宮ひろ志さんの言葉思い出す。

「最初は自身の経験を元に漫画を描く。それで描く力が着いたら、あれこれ調べて描く。それを続ければ別の何かが見えて来て、これまでとは違うものが描けるようになる」

最初の経験を元にしたのが「男一匹ガキ大将」だ。その後が「俺の空 刑事編」時代を築いた人の言葉は説得力がある。僕自身はどうか?考えると学生時代は映画をみて、8ミリ映画を作っていただけだ。先の学生映画のパターン。そんな時、当時人気上昇中だったやしきたかじんの話を聞いた。

彼は歌手。でも、これからは映像を知らないと生きていけない。歌だけではダメと、それから毎日1本、レンタルビデオで映画を借りて見る事にした。やがて店のビデオは全て見尽くして、テレビ放送中のドラマを全てタイマー録画。全部見ていたという。そこで気づいた事。考えたことがテレビの仕事に生きた。大阪で人気沸騰。東京進出を始める。

成功する人は皆、努力している。僕はどうすればいいか? 当時放送中だった。「ニュースステーション」と「筑紫哲也のNEWS23」を毎日録画して見た。政治経済、文化、犯罪、ニュースを見てあれこれ把握しようと考えた。1990年初頭のことだ。

その内にテレビだけではダメだ。新聞も購読。あとはきっかけがあれば徹底して調べる。と言っても今、考えると大学の新聞研究部のレベルだったと思うが、それがスタートだった。学校で教わったことなんて役に立たない。やがて、書道、原発、沖縄戦と出会い、徹底取材は続くことになる。



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